姫と庭師
『はー』
晴れ晴れとした晴天の日
外を見ながら退屈だと言わんばかりの顔で暇そうにしていた
彼女の名はメアリー 10歳
スキルを授かったが それは視力アップスキルで 遠くの物が良く見えるといった 姫としては どうでもよいスキルだった
しかし姫である以上 国を守る義務があり 日々勉強する日々が続いた
そんな時、目についたのが若い男の庭師
年齢はメアリーと同じくらい メイドに聞くと
何日か前から ここで庭の手入れをしていると話す
少年は汗水たらしながら、笑顔で庭の整備をしていた
メアリーは、その少年を観察し同じ時間 同じ場所を手入れしていることを知った
少年が庭の手入れをしていると芋虫のような昆虫を見つけ突いて遊んでいた
メアリーは紙に字を書き 丸めて庭師に投げる
庭師の後頭部にコツンと当たり 周りを見渡す
紙を広げると
(虫をいじめてはいけません。これは女王命令です)
少年はびっくりし さらに周りを見渡す
メアリーはクスクスと笑っていた
ある日 メアリーはいつものように少年を探していると
こちらを見てお辞儀をしている庭師がいた
手を振って上げると 庭師はどうしていいのかわからず 木の裏に隠れた
メアリーは
『なんで隠れるのよ』
と少し不機嫌になると 木の横から 花がひょっこり 出てきた
その花には 蝶が飛んでいた
少年は何かを伝えようとジェスチャーをしているが わからない
へんな踊りだと思い メアリーはクスクス笑う
少年は諦めて 一緒に笑った
ある日 庭の手入れをしていると 後頭部に紙が当たった
上を向くと メアリーは手を振って 紙を見るように 指をさした
紙を開くと
『私は目が良いの。庭に字を書いて 私に伝えなさい』
と書いてあった
少年は 少し悩み
何かを思いついたかのように 木に登り 枝を切り始めた
数分後 いびつな木が完成し 少年はイメージと違ったのか恥ずかしそうに顔を赤くしていた
メアリーは 変な木 と思い笑っていた
それから5年 庭師の声も知らず 何気ない日々が過ぎて言っていた日
メアリーの元に政略結婚の話が来た
全く興味が無かったが 同時に庭師の顔が浮かんだ
いつものように 外を見ると 庭師が笑顔でこちらに手を振っていた
なぜだか 体が熱くなり 部屋に隠れるメアリー
庭師は不思議そうな顔をして仕事を 始める
それから更に5年
父上から いい加減相手を選びなさい と怒られ始める
色々な言い訳をしていたが 限界を感じ始める
メアリーは庭師に紙を投げつける
『助けて 私を連れてどこかに逃げたい』
庭師は困った表情をし 少しこちらを向き すぐに仕事を始めていた
身分の違い
わかっている 無理だという事を
でも、、、
ある日 小さな鳥がメアリーの傍に来た
足に紙が結び付けられていた
『姫よ。私は庭師です。立場上大変だと思いますが 私はあなたを愛しています。ですが今すぐは難しいです。もうしばらく待っていてください』
メアリーは外を見ると 木の形がハートになっていた
メアリーは嬉しかった
それが かなわぬ恋だとしても




