第70話 俯瞰
二人の死警官を打ちのめしたオイカゼ旅人団と青フード。
しかし自体は悪化していく。
王国中の警告ランプが作動し、王国全体は赤く染め上がった。
「アラインガング。」
どこかからあの魔法を唱える声がまた聞こえた。
それも一人じゃない。3人の声だ。
その後すぐに雨のような魔法が降り注いだ。
「抗うな!
崩れた壁の穴に逃げ込め!」
青フードがリテル達に指示を出した。
「どうして俺達が中に入るんだ?!」
「全てがそこにあるんだ。これを渡す。
時間は待ってくれない、急げ!!」
リテルへ紙をバトンのように渡した。
彼らなら成し遂げられるはずだ。
あわよくばアイツと出会い、帰ってきて欲しい。
ここは私が引き受けて、死警官の時間を稼ぐ。
リテルが舌で仲間を連れて、穴へ逃げ込むのを見送った。
「穴への侵入を確認!
奴らの後を追うんだ。」
死警官がリテル達を追うように駆け出した時、青フードがその死警官の顎下に短剣を突き出した。
「待て、まだ私はここにいる。
進むなら私を殺せ。」
「現状を弁えて死警官に楯突け。
そして共犯者よ、処刑が好きのようだな。」
3人は同時に宙へ浮き上がり、青フードへ向けて魔法を構えた。
「粛清トリアラインガング!」
3人の魔法が融合し、大きな魔法陣が夜空に描かれ、赤く輝く魔法が私の上に召喚された。
魔法陣の中心から眩い光が私を目掛けて落ちてくる。
走って回避すればいいという安直な思考は崩され、魔法は追跡するように軌道を変え、無数の魔法が私を追ってきた。
死刑から免れることはできないかのようなことを示唆する殺意の魔法が私の後ろで走っている。
このまま逃げ続けてもいいが、できるものなら殺しておきたい。
私は走っていた足を止め、立ち止まり、その魔法達に私の能力を与えた。
先ほどまで流星のように流れていたそれらは、目の前で消失した。
死警官らは今、何が起きたのかさっぱりわからなかった。
空いた口が塞がらない、まさに例えるのに相応しい有様だった。
「まさか・・・超砕・・・?
とてつもない超砕を持っているのか・・・?
ならば・・・メソッド変更!力尽くで執行しろ!」
腰からコネルギでできた剣を取り出し、私へ迫った。
3人を同時に相手をしても、私の剣捌きには値しない。
決着は私の目に見えている。




