第13話 翠の告白
「少しいいかな。二人とも」
ソウは気配も無くそこに立っていた。
「どうした?」
紅蓮が警戒したように話をきりだした。
「3人で話しがしたいんだ」
そう言って翠は社を指さした。
◇
社の裏にはどこか懐かしい雰囲気の巨大な御神木があった。木漏れ日が指すその場所は神聖な雰囲気が漂う。
「何でアオは保健室に運ばれたんだと思う?」
唐突な質問に驚き答えようとしたが。
...知らない。誰にも教えられていないからだ...。
「その様子だと知らないみたいだね。それとも皆、誤魔化すのが上手かったのかな」
意味が分からず俺は紅蓮に目を向けた。一瞬ん視線は交わるがそれに対し紅蓮は俯き拳を握った
「全部...僕の、せいなのに...」
沈黙の中ソウがか細い声を上げた。
「教えるよ...と言っても全ては語れないけど...」
◇
あの日の休み時間、僕はアオと喧嘩したんだ。と言っても僕が一方的に怒ったんだけどね。僕は怒鳴るだけ怒鳴って、逃げたんだ...
自分でも有り得ないぐらい早く走ったよ。
今思えばあの時逃げなければ良かったんだ。
僕を追いかけに慌てて来たんアオに気づいた僕は階段を使って逃げた。
学校は入り組んでいるし階段を使えば撒けると思ったんだ。
当然アオも階段を使うよね。
もう分かったでしょ?
アオは階段から落ちたんだ...
僕が階段を降りて(・・・)いる時しばらくしてアオが付いてきていないことに気づいたんだ。
初めは撒けたと思ったけどアオは僕より足が速いし、おかしいと思ったんだ。嫌な予感もして階段を上がったら・・・
そこで見つけたんだよ。倒れているアオを。
◇
「分かったでしょ?僕の、せいなんだよ...ッ」
「...翠、何で俺を呼んだ?蒼太に話すなら俺は居なくても良かっただろ?」
「聞いて欲しかったから...。僕はまだアオが思い出すことには賛成出来ないから...」
「だからアオは、僕を恨んでいいんだよ.......アオ?どうしたの?」
「大丈夫か?真っ青だぞ?」
俺はソウの話を聞いてある可能性に気づいた。
そして頭の小さく出来た、たんこぶを確かめる。
「なぁソウ、俺はうつ伏せ(・・・・)に倒れていたのか?」
「?いや、仰向けに倒れていたのをみた、から、、!」
ソウはどうやら気づいたようだ。
「おいどういう事だ?」
「ソウは階段を降りて(・・・)いた。ソウが降りていたなら俺も階段を下りているはずだ。だったらおかしいんだよ。俺が仰向けに倒れているのは。」
「何でだ?」
「階段を降りて足を踏み外したんだとしたらうつ伏せになるんだよ」
「て、ことは、、」
紅蓮もようやく気づいたようだ
「矛盾が有るんだよ...」
全員が理解する言い寄れぬ不安に支配された。
ざわざわと木々が風に揺られる。
さっきまでの日差しが嘘のようには分厚い雲に覆われている。




