第11話 思い出の神社
大きな石造りの鳥居が入口に陣取り、奥には、小さな社が見える。開いた場所には子どもが遊べるようにか、雲梯と明らかに小学生には手が届かない鉄棒が小さな広場に申し訳程度に添えられている。
「私いっちばーん!」
藍が鳥居を潜り雲梯に向かい走る。
「あーちゃん、 走るとあぶないですよ〜」
「待って私も行く!」
「メイお姉ちゃん!私もう子どもじゃないもん!」
女子全員が先に行ってしまった。
「あっ待てよ!」
と紅蓮が呼びかける。
さっきまでの真面目な雰囲気がぶち壊された...
「あーアイツらは...」
紅蓮は頭を抱えるとうずくまった。
「紅蓮、さっきはすまない。何か、分からないことだらけで冷静じゃ無かった...」
「謝るな」
「いや、だが...」
「あーもー!気にするなったら気にするな!!」
「...そうか」
「ほら行くぞ!」
そう言って紅蓮は俺の手を引いて走り始めた。
そうして俺は鳥居をくぐった。
◇
『翠くんはやくー!』
『蒼太くん待ってよー』
2人の少年が鳥居をくぐっていく。
社の階段に座っていた3人の子どもがこちらに気づいた。
『あー!遅い!最後だぞ!』
赤髪の少年が立ち上がった。
『メイちゃん!行こ!!』
『YES!あっ、うん!』
続いて2人の少女が近づいてきた。
『ヒーローごっこする約束だったのにー何してたんだよ!』
『翠君待ってただけ』
『ごめんね遅れちゃって...』
『おーけデーす遊ぼ?』
『俺レッドな!!』
楽しそうに話している子ども達。
すると青髪の少年は言った。
『あれ?○○ちゃんは?』
『あっ来た!』
『こっちデーす!』
そう言って子どもたちは鳥居を見て...
◇
「..た.....そう.......蒼太!」
「はっ」
気が付くと紅蓮が俺の目の前で手を振っていた。
「どうしたんだよボーッとして?」
「ああ、ちょっとな...所で紅蓮」
「何だ?」
「結局こんな所で何するんだ?ヒーローごっこでもするのか?」
「!?まさか、おもい、出したのか?」
「少しな」
俺は紅蓮にニッコリ笑って告げてやる。
「っ!何思い出したんだ!」
「小学3.4ぐらいかそこらだろう。ここで遊んでる所を少しな」
「っし!この調子で...」
突然、紅蓮が言葉に詰まった。
「どうした?」
聞いても紅蓮は固まったままだった。
紅蓮が見ている方向に意識を向けるとそこには...
「ソウ...」
「やぁ、きたよ」
いつから居たか分からない。鳥居の前にソウが立っていた。




