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チルアウトお花見(2023.5.19)

 夜のコンビニでチルアウトを買って、公園に行った。

 空には満月が高くのぼっていて、その模様を見ていると、なんだか菓子パンのようだなと思った。スーパーの棚で百八円税抜きで売られているような。ベンチに腰掛け、チルアウトの飲み口を開けてひとくちすする。柑橘系の爽やかな味と香りが、炭酸ののどごしに乗って流れてゆく。

 この、エナジードリンクではない「リラクゼーションドリンク」が僕は好きだった。気分転換しつつもどこかホッと出来るからだ。お酒が飲めない僕にとって「一杯やる」気分に浸れる味なのもいい。チルアウト仲間の友達によると、ほのかにビールを思わせる香りもするらしかった。ホップが入っているからだろうか。

 飲みつつスマートフォンをいじっていると、その友達からLINEが来た。どうやら仕事帰りで近くにいるらしい。公園で飲もうよと誘ってみるとすぐにOKの返事が来た。チルアウト買って行くよ、とのLINEにふふっと笑ってからふと、気づいた。今は桜の季節だということに。

「夜のお花見もいいなあ」そうつぶやいた僕の頬に冷たいものが触れた。

「ひゃっ!」

「お待たせ。チル買ってきたよ」

 冷えたチルアウトの缶を持った友達の笑顔は、月明かりに照らされて、やわらかくまぶしかった。

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