↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/47

不死殺し

落ち着いたところで置いてきていた2人の様子を見に行く。この世界の鍛冶はスキルが優れているほどはやくいいものが作り出せるので相当高いレベルの武器だったとしてもコレットにかかればもう完成しているころだろう。

やはり彼女たちの作業は終わっているようでここには既にいなかった。そういえば飾りつけなどは自分の部屋でやると言っていたのでアイシャ共々そちらに移動しているのかもしれない。まだ若干ボーっとしているミナの手を引きコレットの部屋にたどり着く。


「あ、マスター。帰ってきてたの」

「おかえりなさい、ご主人様。コレットの作った剣凄……今度は何をしたの?」


ミナのことで突っ込まれたので一応さらりと真実を告げた。それに合わせてさらりと話を流してくれることを期待したのだが世の中そんなに甘くはないらしく節操なしだの翌日にそれはないだの2人から散々な言われ方をした。俺もそう思うから何も反論できない。

とりあえずストレスは発散できたようで不機嫌そうだが怒るのをやめたアイシャとそれに便乗して俺をちょっと責めてきたコレットは落ち着き本題へと戻る。ちなみにミナはまだフリーズ気味だ。


「どう?」


彼女は鞘に既に納められた程よい長さの剣を俺に渡す。少し期待と不安の入り混じった目をこちらに向けてくるのでかなり居心地が悪い。

とりあえずさっさと剣をチェックさせてもらおうと思って抜いてみるとその出来に思わず声が漏れる。俺の目もこれが相当の業物であるという子を証明していた。


名称 レヴァイン

等級 L

<詳細>

作成者:コレット

自身のマスターのために限られた素材の素質を限界まで性能を引き出して作られた剣。愛が詰まっているため売却は許されない。

<付与>

【不死殺し】

不死属性を持つものを殺すことができる。

【再生】

折れても鞘に入れておけば治っていく。

【浄化】

周囲の瘴気を浄化する。



不死属性を持つ存在を殺せるというのは神すらも殺せることと同義である。見た目は綺麗な長剣といった感じなのだが派手でもないのに目がひきつけられる存在感が印象的だ。


「コレット、凄いな……思わず感動したぞ」


何とか口に出した言葉ははっきりと言ってしまえばヘタクソな言い方である。先ほど俺がミナに作った指輪もかなりの出来だと自負しているがこれと比べてしまうと勝てると断言はできない。勿論負けているつもりもないが自分が作ったものだと贔屓が入ってよく分からないからな。


「マスターご褒美が欲しい」


何か欲しい物でもあるのだろうか。不思議そうな顔の俺に彼女は頭を出す。どうやら撫でて欲しいようだ、彼女はドワーフの女性らしく小柄で童顔なのでミナより幼く見える。それもあってこういったご褒美をねだる姿は非常に似合っていて可愛らしい。

普段やらないので少し戸惑った後ぐしゃぐしゃにならないように軽く髪をなでる。アイシャの髪と比べて柔らかい感じがするが口に出すと怒られそうなので何も言わない。コレットは嬉しそうに目を細めてアイシャは再びちょっと膨れて、ミナは相変わらずだった。流石にそろそろ復帰してほしいのだがそれほど衝撃を受けられたというのはいいことだと開き直る。

彼女曰くのご褒美が終了したあとに彼女自身の使う槌と今ここにはいないルリアに渡す予定の短剣もこの剣に負けず劣らずの高性能だった。これはやはりアイシャとミナも変えた方がいいかもしれないな


「いや、私はこの弓が壊れるまで変えないわ」


そのことを伝えるとアイシャがこんなことを言い出した。ただこれに関しては理由も何となくわかるしそれに関してうれしく思う俺もいる。


「じゃあそれを改良するのは?」


どうやら武器を素体にして強化ということもできるらしい、アイシャもそれならと納得してくれたようだ。


「さてご主人様、ミナとの話の続き聞かせてくれないかしら」


アイシャが突然話を戻す。いったいどうしたのだろうかと思えば彼女の目線は指輪に向かっていた。そういえばミナのボーっとしている理由だったから抱き寄せてキスしたことしか言ってなかったな。

特にやましいこともないしこちらも正直に伝えるとしよう。すると怒るではなく呆れた視線が2つ発生する。てっきり嫉妬で怒られたりするもんだと思ったのにさっきしたからもういいのだろうか。


「ねえコレット、ご主人様あと何人攻略すると思う?」

「王女キラーだと考えたらミナの妹が危ない」

「でもまだ幼いんじゃないかしら」

「既にルシエという前例もいるから」


全部筒抜けだぞお前ら。別にお前らがたまたま集まっただけで俺が狙っているわけじゃ……。そこまで考えたところで何か引っかかりを覚えたが彼女たちのからかいによって形になる前に霧散した。


色々と話し合いの結果、その日の夜1人で眠りにつくと夢の中でユニが話しかけてきた。


『前にミナが言っていた彼女の妹が明後日やってきます。当然事前に準備するに越したことはないでしょう、なので明日は3人に買い物を任せて別行動をすることをお勧めします』


随分直接的な干渉である。アイシャの事といいプラスになるのだろうがあんまりネタバレしないでくれといったのだがな。と俺が文句を言うと彼女はらしからぬ真剣な声色でこちらにいってきた。


『別行動すること以外は何も言いませんよ。ただ別行動していないとレン様は大切な何かを失うかもしれません』


……どういうことだろうか。普通に考えると一緒に行動しない方がまずいことになりそうだが、俺にとって今の彼女達3人はかけがえのない存在なのである。ただそこから先は本当に言わないつもりなのかからかう様な笑いが聞こえたと思えば夢は形を変えて崩れた。

ただ単独行動を勧められたことだけは頭にしっかりと刻み込まれることとなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。