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悪役令息のほしいものリスト  作者: ボアの本棚


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31/69

31話 くだものいーっぱい!


セレスお兄様が帰ってきた!


「セレスお兄様ああ!」


俺はセレスお兄様に、ぎゅーーーっとだきついた。


「おかえりなさい。セレス兄様」


「おう! リアム、ノア。しばらく見ないうちに大きくなったな!」


「ふふ。ちょっとだけ大きくなりました」


「俺も大きくなりました!」


ほんとは、そんなに変わってないけどね。


「今日は城で大活躍だったんだってな。ノア。えらいぞ」


「はい!」


俺は胸をはった。


「地面にすわって、お花をずーっと見てる変な人に会いました!」


「変な人って……」


リアムお兄様がちょっと困った顔をした。


「それで、お話ししたら、その人は目が見えなくて、耳も聞こえない人でした。すごく困っていたので、俺がお助けしました!」


「そうか。ノアはやさしい子にそだったな」


セレスお兄様が俺の頭をなでてくれる。


「こいつは大きくなったらどうなるんだろうって、心配していた時もあったが……兄は誇らしいぞ」


「あ……」


俺はちょっとだけ目をそらした。


うん。


そうだよね……。


前の俺は、わがままだった。


すぐ泣いてたし。


レオンとクライヴをつれて、幼稚舎のみんなをいじめてた。


そして大人になったら――勇者にボコボコにされる。


それが俺の未来だった。


……こわい。


でも、勇者といえば……。


「セレスお兄様!」


「ん?」


「セイジは元気にしてますか?」


「ああ。元気だぞ」


「騎士のれんしゅう、いやになってませんか?」


「全然だ。むしろ、楽しくて仕方ないって顔をしてたぞ!」


「ほんとうですか!」


俺はうれしくなった。


よかった。


今のセイジなら、魔王の手下に乗っ取られた王様も、悪魔になったアロアも、殺さないで助けてくれるかもしれない。


「リオ殿下とジーナ様から、お礼のケーキをもらってきたぞ」


セレスお兄様がそう言うと、後ろにいた執事が大きな箱を持ってきた。


「ノアが好きな、くだものいっぱいのケーキだ。みんなで食べよう!」


「くだものいっぱい!?」


俺は箱をじーっと見た。


「桃ありますか!?」


「あるぞ」


「梨は!?」


「ある」


「ブルーベリー!」


「あるぞ」


「いちご!」


「もちろんある」


「メロンもあるぞ!」


「だあーーー!!」


うれしい!


俺はぴょんぴょん飛びはねた。


今日は最高の日だ!




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