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悪役令息のほしいものリスト  作者: ボアの本棚


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15話 詰んだかも……。



授業が終わったあと、俺たちは先生に教えてもらったことを紙にまとめることにした。


まず、普通の動物。


動物は普通の生き物で、体の中に魔力はほとんどない。


犬や猫、馬、羊、タヌキなんかがそうだ。


そして、魔物。


魔物は体の中に魔力を持っている。


その魔力で体が強くなったり、種類によっては特別な力を使ったりする。


強い魔物になると、頭がよくなるものもいる。


でも、魔物だからといって、みんなが人間を襲うわけじゃない。


草を食べる魔物や、人間から逃げて暮らしている魔物もいる。


それに、普通の動物と同じような見た目をしている魔物もいるらしい。


普通の動物が魔力の影響を受けて、魔物になることもある。


とても珍しいことだけど、そういうこともあるそうだ。


そして、精霊。


精霊は動物や魔物とは違う。


森や木、水、風、火、大地なんかの自然の力が、意思を持ったものだ。


人間みたいな姿をしている精霊もいれば、小さな光や動物みたいな姿をしている精霊もいる。


姿を持たずに、風や水そのものとしている精霊もいるらしい。


精霊は人間の味方でも敵でもない。


人間に優しい精霊もいれば、人間を嫌う精霊もいる。


自然を大切にしている人間に力を貸してくれる精霊もいるそうだ。


ここまで調べて、俺たちは動物と魔物と精霊の違いが、少し分かった。


動物は普通の生き物。


魔物は魔力を持った生き物。


精霊は自然の力から生まれた存在。


じゃあ、あのタヌキはどうなんだろう?


あいつは普通のタヌキとは違う。


危なくなると体を大きくふくらませる。


風に乗って空を飛ぶ。


それに、俺たちの記憶から自分のことを忘れさせる力まで持っている。


普通のタヌキが、そんなことをできるとは思えない。


だから俺たちは、


「あのタヌキは魔物なんじゃないか?」


と考えた。


しかし、先生は「精霊かもしれません」と言った。


まだ捕まえて調べたわけじゃない。


だから、あのタヌキが本当に魔物なのか、精霊なのかは分からない。


だからもう一度、森林公園に行ってタヌキを探してみる事にした。


◇◇◇


クロエから聞いた話によると、フレナリア森林公園は今、魔物の調査をするために立ち入り禁止になっているらしい。


「…………」


詰んだ。


俺たちは、あのタヌキが魔物なのか、精霊なのかを調べたい。


でも、そのタヌキがいた森林公園には入れない。


じゃあ、どうやって調べればいいんだ?


何かの魔法を使えば分かるかもしれない。


でも何の魔法を使えばいいか分からない。


そして、タヌキがどこにいるのかも分からない。


「どうしよう……」


俺は机に突っ伏した。


発表は来週だ。


来週までに調べないといけない。


なのに、調べる方法がない。


「ノア様……」


クロエが心配そうに声をかけてくる。


「……どうしよう、クロエ」


「私にも分かりません……」


二人で顔を見合わせる。


「…………」


「…………」


これは、本当にまずい。


発表まで、あと一週間しかない。


あのタヌキ、どこにいるんだろう……。





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