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明宏は、とても
華音という
名前を気に入っている。
華やかな音。
そんな人生を
自分の娘さんに
親は望んで付けたんだろう。
鍋島が信頼する
裏業者が戸籍を
売るということは
明宏と同年齢の
その本物の華音さんは
もう亡くなっている。
どんな経緯で
亡くなったのかは
俺には、わからない。
ただ
彼女らの戸籍を
明宏が引き継いで
これからは
岩下華音として
生きていくことになる。
新たな岩下華音は今後
幸せな人生を送ってほしい。
明宏は俺に
数日前からは
華音!
と
呼ぶように
要求するようになった。
なので
俺は一応
そう呼ぶようにした。
しかし
俺は心の中では
今後も明宏であろう。
俺の方の新たな
戸籍も見つかった。
何かダサい
名前だったので
改名するかもしれない。
ただし
その戸籍の男は
俺と同年齢であるし
運転免許証もある。




