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ただ
もう組の中は朝
パニック状態となり
わざわざ
鍵師を呼ぶような
余裕は誰にもないはず。
しいて言えば
チェーンソーなどで
手錠と足錠の真ん中の
チェーンを断絶することだ。
しかし
その場合は
手足こそ自由になるが
手錠と足錠の輪っかは
両手、両足に残ったままで
外出するのに苦労する。
というか
それそも組員たちは
チェーンソーなどを
使う余裕など無いはずだ。
優先順位としては
まずは俺と明宏に
見つけ出すことである。
それゆえ
夜勤の奴ら4人は
他の組員たちに頼んでも
解いてもらえないはず。
そうなると
いつまでも
芋虫のように
地べたを這いつくばるだけ。
食事もできずに
きっと大便、小便も
垂れ流しになるだろう。
そのような
則夫を含めた
4人の惨めな姿。
それを
想像するだけで
俺の鬱憤は晴れる。




