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その鍋島の
アドバイスには
俺は説得力を感じた。
俺の頭では
鍋島の言う通り
今のヤクザの世界では
出世は無理だと思っている。
そもそも
ヤクザとして
出世したとしても
世の中のゴミである。
それよりも
今後は真っ当に
生きていくことを
鍋島は進言しているんだ。
それと
明宏から絶対に
離れるなと言うんだ。
おそらく
俺が一人きりになると
身を滅ぼすことを
鍋島は心配しているんだ。
こいつは
明宏のことを
かなり買ってるな!
と
俺にはわかった。
やはり
優秀な奴は
優秀な奴を一度で
見抜けるんだろう。
鍋島に比べると
組の連中は毎日
会っているのに
間抜けなのか
明宏の賢さには
まだ気づいていない。
それゆえ
ガードが甘くて
今回の計画は
成功しそうである。
賢い明宏と
一緒にいることで
バカな俺も安泰と
鍋島は思っている。




