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金庫を開ける
複雑なダイヤル番号や
銀行口座を開くパスワード。
それを側で
見ているだけで
明宏は記憶した。
まさか
明宏の記憶力が
そんなにいいとは
組長や幹部は思ってもみない。
明宏の能力を
組は見誤って
油断してしまったんだ。
その代償は二週間後
大きく付くことになる。
神崎!
お前が組から
抜けるのは正解だ!
お前は確かに
ケンカは滅法強い!
でも
今の時代のヤクザは
ケンカが強いだけでは
出世できないからな!
そもそも
お前はヤクザには
向いてないんだよ!
と
鍋島さんが俺に
忠告するように言う。
さらに
俺への忠告を
鍋島は続ける。
神崎!
いいか!
これは
友達としての忠告だ!
あの女の子
いや弟分とは
絶対に離れるな!
あの子といる限り
お前の将来は大丈夫だ!
と
鍋島は俺に真顔で
アドバイスしてきたんだ。




