↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SAIGA《サイガ》  作者: 大西アキラ
50/60

第49話 「二つの黒い影」

某月某日。


時計の針は、夜の十八時五十五分を指している。


日暮れが早いのか、すでに周りの景色は暗く、静かである。


場所は、都内にあるジャパンサッカースタジアムだ。


ジャパンサッカースタジアムは、日本国内では三番目に大きな総合競技場である。

その大きさは、東京ドームの一・二倍に相当し、収容人数は約七万人を超える。


敷地内には、陸上用のトラックからサッカーの試合が出来るフィールドまで整備され、スタンドの内部や外部にまでいろいろな設備が備わっている。

サッカーの試合で使用されるフィールドは、天然芝で覆われ、交際試合にも使用される程である。


夜と言うこともあり、ナイターの照明が競技場内を隅から隅まで照らしている。


そして。


そのジャパンサッカースタジアムのフィールド内に、二人の男が立っていた。


一人は、香川浩介(かがわこうすけ)である。


またの名を、「快楽の狂戦士」「サディスト香川」とも言う。


身長・百八十五センチ。


体重・百五キロ。


年齢・二十六歳。


頭髪は黒色で丸坊主だが、顔は目鼻口が整っていてハンサムで、どこかの雑誌のモデルにでも十分なれそうな外見である。

首は太く、胸板は尋常ではないほどの厚さを誇っている。

腕もかなり太く、血管が隆々に浮き出ている。

特徴は、左右の耳に付いている五個のリング型ピアスである。


日本裏社会の「暴武」部門のルーキー達の中でも、頭一つ飛び抜けた強さを誇っている。


服装は、上半身は派手なアロハシャツを着ていて、下半身は黒色の皮製のズボンを穿いている。


もう一人は、戸倉一心(とくらいっしん)だ。


またの名を、「暴力の絶対者」「ゴッドハンド戸倉」とも言う。


身長・百七十六センチ。


体重・百キロ。


年齢・四十歳。


銀色の長い髪を後ろで束ね、金縁の眼鏡をかけている。


特徴は、その大きな掌であろうか。

成人男性の二倍はあろうかと言う程の大きな掌を持っており、その握力は二百キロを軽く超えるのだ。


日本裏社会の「暴武」部門の頂点に君臨し、暴力の世界で彼を超える逸材は存在しないとまで言われている。


服装は、白いスーツに黒色のシャツを着ていて、ネクタイは真っ赤な赤色である。

靴は白色のエナメル靴を履いている。


「しかし~よくこんな場所を~貸し切れましたね~」


香川浩介は、フィールドに敷き詰められた天然芝を蹴った。


「夜の数時間程度ですからね。簡単なことです」


戸倉一心は、軽く言ってのける。


「さすが戸倉さん~凄いっすわ~」


香川は、フィールドからジャパンサッカースタジアムをぐるりと一望する。

余りの広さに心細ささえ感じる程だ。


「西牙の奴は~ちゃんと来ますかね~?」


香川は戸倉を横目で見た。


「彼は来ますよ。一番最初に会った時に、私に騙されていますからね。ああいう人間は、侮辱されることを一番嫌いますからね・・・」


戸倉はズボンのポケットに両手を入れた。


ゆるやかな風が、フィールドの天然芝を軽く撫でる。


競技場の二階スタンド辺りにある大きな針時計は、十九時を指した。


その時。


競技場の正面入り口に黒い人影が現れた。


選手達が試合に向かう時に出て来る入り口である。


黒い人影は背中にナイターの照明を一斉に浴びている為に、誰であるのかがまったくわからない。


そして。


その黒い人影の後ろに、もう一つ。


いや、もう一人の人影が同じ様に動き出す。


そう。


黒い人影が、全部で二つ現れたのである。


「ん・・・?!」


戸倉一心は顔を横に向けると、競技場の入り口に目を向けた。


ナイターの照明が強烈過ぎて、目を細める。


「誰だ~?あれは~?」


香川浩介も、同じ様に両眼を細める。


二つの黒い人影は、ゆっくりとした歩調で前進し、戸倉と香川のいるフィールドに向かって来る。


じゃりっ。


じゃりっ。


先頭を歩いている黒い人影に比べて、少し後ろを歩いている人影はかなり大きい。


じゃりっ。


じゃりっ。


徐々に近付いて来る二つの黒い人影。


ナイターの照明をを浴び、二つの人影から影がフィールドに伸びる。


「・・・・・」


戸倉一心は、じっくりとその二つの人影を見た。


「ん~?」


香川浩介も体を正面に向け、その二つの人影を見る。


そして。


戸倉一心と香川浩介は驚愕するのである。


「ば・・・馬鹿な・・・?!」


戸倉一心は両眼を大きく見開いて、口をあんぐりと開ける。


「な~な~何~?!」


香川浩介も両眼を大きく見開いて、驚きの表情を崩さない。


二つの人影。


一人は、言わずと知れた西牙丈一郎(さいがじょういちろう)である。


身長・百八十二センチ。


体重・九十三キロ。


年齢・二十六歳。


顔は目鼻が綺麗に整っていて、肌は浅黒い。

鼻頭には横1直線に深い傷があり、髪は茶色に染めてはいるがボサボサで、白い帽子を被っている。


特徴は、人間の常識を超えた身体能力と、怪物的な肉体の潜在能力である。

その筋肉は野生の肉食動物を凌駕し、体脂肪率は二パーセントを切る程である。


服装は、黒色のトレーナーに黒色のジャージを着ている。靴は、動きやすいスポーツシューズを履いている。


そして。


もう一人の人影は。


なんと!!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。