表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者が英雄に変わる瞬間  作者: しろたん
26/33

25

新しい話を投稿しました。


是非、読んでください。



ドゴゴゴッン


(音からしてランシェは終わったな。)


一つ上の階を走っていたが下から音が聞こえた。


「団長、凛さんから報告がきて、セリアちゃんの方は順調に領主を捕らえたそうです。」


「そうか。あとは教会だけだな。一人、強い奴がいるが、そいつは俺が戦うから、司教共を捕らえろ。」


「了解」


(セリアちゃんって、呼んでるんだな。まぁ、もし孫がいたら、そのくらいの歳か。)


前方から光魔法が飛んできた。それを無効にして、一気に接近した。


キンッ


「全員、ここは任せろ。この先にいる奴らを捕らえに行け!!!」


『了解!!!』


「行かせるか!!!」


「お前がな。」


敵も剣を使っていた。背中から切り伏せようとしたが剣で防御したようだ。ステータスの違いか、かなり吹き飛ばされたが、受け身をとっていた。


「くっ」


目の前には金髪の気が強そうな女がいた。目はキッとしていて、眉間にシワを寄せている。ただ、最も相応しい言い方をすれば、女剣士だ。頭が固そうな武士の家に生まれてきた感じがする。


「お前の名前はシンシアであってるか?」


「ああ…何故、私の名前を知ってる?」


「レスティアから聞いた。」


「なっ⁉︎レスティア様を誘拐したのはおまえらか!!!」


「まぁな。」


「レスティア様を返してもらうぞ!」


突撃してきた。こういう奴は言葉で挑発して、隙を作るのが一番だ。


シュッ


頭上を剣が通り過ぎた。シンシアという女は剣の腕もかなりある。


「誘拐したのは本当だが、本人から頼まれたんだぞ?」


「黙れ!嘘をつくな!!!」


「今、レスティアがどうなってるか、教えてやろうか?俺の側室に入ったよ。」


「貴様!!!」


「シンシアだけは助けてあげて、とお願いされた。しょうがないから願いを聞いてやることにしたんだ。」


「絶対に許さん!!!『光装』」


案の定、挑発に乗って、光を纏って突っ込んで来た。


「なにっ⁉︎」


無効の範囲に入ったことで光装が解けて、無効化される前の速度に体がついていかなくなり、隙だらけになっていた。鳩尾に一発殴った。


「ガハッ」


「お前の敗因は安い挑発に乗ったことだ。」


「ク…ソ…」


バタリ


目が覚めたら暴れられても困るので、魔力封じの手錠と縄で縛った。それで担いでグラン達を追った。レスティアとの約束でもあるので、シンシアは連れて帰ることにした。


(俺は嘘をついてはいないから、悪いことをしたわけではないぞ。)


心の中でシンシアに言った。確かに、一度も嘘はついていないが、これを聞いたら、かなり性格が悪いと思う人がほとんどだろう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「団長、無事でしたか⁉︎」


「ああ。かなり余裕だったぞ。それより、今の状況を教えろ。」


「はっ!現時点で逃した者が大司教のみです。今、凛さんに捜索願を出しました。すぐに見つかると思われます。特徴はレスティア様から聞いてるので発見、出来るでしょう。」


「そうか。こっちは全員、無力化したんだな?」


「はい!!!」


「グラン、こっちは任せていいか?」


「大丈夫だ。セリアちゃんの方に行ってやってくれ。こっちにはランシェとシンがいるから何かが起きても、問題がないだろ。」


「大司教の追跡班は作っておけよ?ランシェかシンのどちらかを使っていいからな。」


「わかった。その子はどうするんだ?」


「レスティアに頼まれた奴だ。レスティアのところまで、送る。」


「嫁さんに尻にひかれてるな。」


「お前もいい加減、奥さんを探せ。」


「いや、俺は独身を貫くぞ。」


「セリアが風俗街にばかり、行って困ってたぞ。」


「なんだと⁉︎」


「相談を受けたからな。」


「マジか…」


「結婚については考えておけよ。」


「了解…」


教会を出て、セリア達の元へ向かった。もちろん、シンシアは担ぎながら。


「団長、お疲れ様です。」


「セリア、こっちはどうだ?」


「見ての通りですね…」


カタリナやダカワナと同じ光景だ。


「そうか…お前は確か、ノアだったな。」


「は、はい。」


セリアの膝の上にはノアが座っていた。セリアは元々、イゼリアの実験場にいたから気持ちがよく、わかるのだろう。


「セリア、このお金を使っていいぞ。」


金貨が十枚入った小袋を渡した。


「はい。わかりました。」


「あと、教会にある金は全部、取っていいぞ。」


「わかりました。」


「俺は一旦、帰る。こいつを送り届けなければ、ならないからな。明日の昼頃にまた、来る。」


「わかりました。気をつけてくださいね。」


「ああ。」


それから十分程走り、本部に帰還した。


「ただいま。」


「おかえりなさい。その肩にいるのはシンシアですか⁉︎」


「ああ。あまり、傷をつけずに倒すのが面倒だったな。」


「ありがとうございます。私が見る限り、ほとんど無傷です。」


「そうか…良かった。凛はどうした?」


「今、大司教が見つかったみたいで地図を見ながら、誘導をしてるらしいです。」


「なるほどな。レスティア、少しこっちに来い。」


「?はい。」


一瞬、疑問に思ったようだが、来てくれた。そして、レスティアの腰に手を回し、膝の上に乗せた。


「練様、どうしたんですか?」


普段はこんなことをしないから困惑してるようだ。レスティアの困惑顔も可愛いと思った。もう少し、虐めたいところだが、時間だ。


「うっ…ここはどこだ?」


シンシアが目を覚ました。レスティアが俺から離れて、シンシアのところに行こうとしたが、少し力を入れて膝の上から立てないようにした。そしてレスティアを胸に寄りかかる大勢にした。


「レスティア様⁉︎貴様!!!」


レスティアを見て、会えた喜びもあったが、すぐに俺を見て怒り狂っていた。


「ほら、レスティア、シンシアに説明してやれ。俺の言ったところで何も聞かないだろ。」


「はい。わかりました。それと練様は少し性格が悪いと思いますよ?」


「そうでもない。」


それからレスティアがシンシアを説得するのを遠くから見ていた。シンシアは俺に対してはあんな、態度をしていたが、レスティアには従順のようだ。まぁ、無傷で勝つためとはいえ、初対面の印象が悪すぎたからな。しょうがないと思った。


十分後


「なるほど…では、レスティア様は自分の意思でここにおられるのですね?」


「はい。」


「承知しました。この男は好かないですが、レスティア様のために我慢します。」


「シンシアは革命軍に入りますか?」


「私はレスティア様の護衛をします。」


「それは嬉しいのですが、隊長や副隊長にはならなくていいのですか?」


「はい。私はレスティア様の護衛をします。」


「そうですか…練様、そういうことです。」


「まぁ、初めからそんな感じはしていたから良いけどな。ほら、レスティア、鍵だ。」


魔力封じの手錠の鍵を渡した。レスティアはシンシアの手錠を外し、縄を解いていた。


「これで動けますね。」


「はい。ありがとうございます。」


「レスティア、さっきの続きをするぞ。」


「練様、いつからそんなに性格が悪くなってしまったんですか?」


そんなことを言いながらも、膝の上に座るレスティアは可愛い。


「そんなことを言っておいて、座るんだな。」


「そんなこと、知りません。意地悪を言うならもう、しませんよ?」


「それでいいのか?」


「・・・よくありません。」


「お前は本当に素直だな。」


顔を真っ赤にしながら胸を一回、小突いた。


「ふ〜 やっと大司教を掴められた…なんで、レスティアが練君の膝の上にいるの⁉︎」


凛が仕事を終えて帰ってきたところだった。


「練様からお願いされただけです。」


「練君、そうなの⁉︎」


「ま、まぁ、そうだな。」


「私じゃ、ダメなの⁉︎」


「さっきまで、凛はいなかっただろ。」


「そ、そうだけど…」


「早いもの順です。大人しく、諦めてください。」


「うっ…なら、反対側に座るもん。」


「場所が狭くなります。」


「これくらい、良いでしょ!!!」


俺を挟んで言い争いが始まった。頼むから静かにして欲しいが、放っておいた。


「これが修羅場…」


シンシアはわけのわからないことを言っている。


それから十分程後


「凛、大司教が捕まったのは本当か?」


「うん。独自の脱出口を作ってたらしくて、捕まえるのが大変だった。」


大司教程になると脱出経路くらい作れてしまうのかもしれない。教会にはかなりの金があるだろう。教会では治癒をすることで、お金を儲けていたと聞いたので革命軍でもやってみることにした。折角、治癒が使える奴がかなり手に入ったので、教会の場所を使ってやるつもりだ。料金は教会より安くやるつもりだ。


「なるほどな。レスティア、この法衣に着替えろ。」


教会で使われている法衣と同じ形をした法衣を渡した。


「これは法衣ですか?わざわざ、変えなくても、法衣を着てますけど…」


「今、着てる法衣はただの服だろ?その法衣はオリハルコンの糸で出来たかなり丈夫な法衣だ。魔力を通せば、下手な防具よりも安全だ。」


「あ、ありがとうございます。大事にします。」


こっそりと、鍛冶屋にお願いしていたものが出来ていたのを思い出したのだ。かなり、値段はしたが、レスティアの命を守ってくれると考えれば安いものだ。


「練君、私にはないの?」


「凛にも作ろうと思ったんだが、デザインがこの間、俺が完成させたんだ。少し、待ってくれ。」


「練君がデザインをしてくれたの⁉︎」


「ああ…」


「ありがとう!楽しみにしてるね!!!」


凛の機嫌が直って良かった。


「今日は疲れた。俺は寝る。」


「じゃあ、私も。」


「では、私も。」


三人で仲良く寝た。実際に寝れたのは朝方だったが…




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ