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勇者が英雄に変わる瞬間  作者: しろたん
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新作をこのあと、投稿するのでそちらもぜひ、見てください。

今回は新作と同時に投稿しますが、今後は交互に出すつもりです。

お願いします。


「昨日、何階まで行ったんだ?」


「一応、十階までいったぞ。」


「実は、89階までだが攻略本が手に入った。」


「さすがだぜ…」


「一旦、十階まで速攻で降りるぞ。もし、罠があったら言ってくれ。さすがの攻略本も宝箱の罠には対応してないみたいだからな…」


「わかった。じゃあ行くか。」


初めて、六人での探索が始まった。


「そういえば、このダンジョンの名前はなんて言うんだ?」


「たしか、石畳みの墓場らしいよ。」


「なんか、物騒な名前ですね。」


「89階までは石で出来ているからそういう名前になったらしい。」


「そろそろ敵が来るから油断してはダメよ!」


「前に自分が油断したからムキになってるぞ…」


「瞬、凜の言う通りだぞ…」


「遂に練が凜のことを弁護し始めた…」


「練君が言ってるんだからしっかりしなさい。」


「わかったわかった。」


「敵が五体、右から来るわよ。」


星一の石畳みの墓場の探索が始まった。

そして、あっという間に十階まで着いた。


「お前ら、ここまで来るのに昨日、どれだけ時間を使ったんだ?」


「ここまで早く来れる方がおかしいだろ…」


「本当よね…罠を触らずに完全に無効にするなんて反則だわ。」


普通、探索は罠を解除するのに最も時間がかかる。それは罠には最悪な物もあるので探索者は最も警戒するのだ。例えば、魔物の大群の前に転移をするとか、いきなり、爆発する物もある。

昨日は罠を解除しながら探索をしたため、十階までしか行けなかったのだ。


「ここからは警戒しながら進むぞ…ここからは攻略本には載ってるが俺たちは初めてだからな…行くぞ!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「『風刃』」


鮫の形をした空を飛ぶ魔物だ。


「おい、気配が取れなくなったんだが…どういうことだ?」


「魔力はわかるわよ。」


「ていうことは、気配を遮断できるようね。名前はシャークフイクだって…」


鑑定でメルエールが調べたらしい。


今は25階まで来たところだ。


「そろそろ、特殊な魔物が出て来てもおかしくないということか…凜、風域を使っておけよ。」


「わかったわ…『風域』」


「これで実態があれば大丈夫だな。」


「左から五匹来るわよ。」


その瞬間、メルエールが動いた。


「『錯乱の歌』」


錯乱の歌

対象とした者が聞いた時、そのものが錯乱するようになる。

自分よりレベルが低いものに効く。ただし、高いものには全く効かない。錯乱した者は錯乱していない者に触られると解除される。


そしたら全員で共食いを始めた。


「・・・エグいな…」


「メルエール、こいつらってスキルで浮いてるのか?」


「ええ、『浮遊』と『気配遮断』を持ってるわよ。」


「なら次は俺にやらせてくれないか?」


「良いわよ?」


「『風弾』」


最後に生き残ったヤツを凜が倒した。


「次は右から三体来るわよ。」


「ここは任せろ。」


そしてシャークフイクが練に襲いかかったが、いきなり落ちた。


「スキルを無効すればただの魚と一緒だ。」


そう言いながら、下でバタバタしてるシャークフイクを倒していく。


「なぁ、アレは酷くないか?」


「ああ、アレはあいつらの天敵だな…」


「この階は練がいれば、絶対に安心だな…」


「この階は魔石のレベルが下位か…ならさっさと下に降りるぞ…」


「そうだな…」


「そういえば、下に下がるごとにダンジョンが狭くなってかいか?」


「ああ、それはダンジョンは逆三角形の形をしているかららしい。」


「じゃあ、最後の方は探索範囲が少ないってことだな…」


「そういえば、どこまで行くつもりなんだ?」


「一番下まで、行くつもりだ。」


「はぁ⁉︎待て待て、まだ四分の一しか来てないんだぞ!」


「大丈夫だ。テントと食料とかはちゃんと用意してある。」


「テントって・・・」


「ちゃんとした魔道具のやつだから大丈夫だ。以前盗賊から奪ったやつだ。とりあえず安全区域まで行くぞ。」


ダンジョンには絶対に魔物が近寄らないエリアが存在する。


「おい、練ってなんでもアリなのか?」


「目的のためには無駄のことを一切しないで真っ直ぐ進むぞ…」


「けど、一回目の探索で最後まで行くか、普通…」


「今日は、ここまでにするか…明日からまた下に行こう。」


そう言いながら安全区域にテントを出した。


「一応二つあるが分けるか?」


「「「「分けます。」」」」


「・・・そうか。どうやって分ける?」


「もちろん、練と凜、それ以外だろ。」


「なんでそうなる。」


「いえ、それがいいわよ。」


「その方がいいです。」


「おう、その通りだ。」


「・・・そこまで言うならそれでいいが…」


「じゃあ何かあったら言ってくれ。三十分後に飯を作るから出てこいよ。」


そう言いながら、テントを二つ出した。


「おいおい、これじゃ全員入れないぞ…」


「魔道具だと言ったろ、アイテムボックスと同じ原理で中に入ると広い空間があるから大丈夫だ。」


「そうか、なら安心だな…じゃあ、三十分後な…」


「ああ。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「それにしてもこのテントすげ〜な。」


「普通に家よりデカイぞ。」


「ええ、十人は入れるわね。」


「テーブルやベットも付いてますよ。」


「なんだよ、これ。水もあるぞ。」


「普通にダンジョンの中だと忘れそうになるな…」


「いつの間にこんなに揃えたのかね…」

「旅をしている時、いつも食料や水を大量に買ってましたし、着替えとかもたくさん皆に買わせてましたね…」


「確かにそうだな…あいつ初めからこうするつもりだったな…」


「はい、そうとしか考えられません。」


「けど、こんなにゆっくり、普通はできないぜ。」


「そういう意味でも感謝ですね。それと二つテントがあって助かりました。」


「本当よね。あんなのを目の前で見せられたら、こっちが参っちゃうわよ。」


「俺もアレは勘弁だ。それにしてもダンジョンで人にあまり会いませんでしたね。」


「普通は星の高いダンジョンの上の方で稼ぐ奴がたくさんだからな…それが攻略の進まない原因とも言える。」


「そうなんですか。確かに低リスクハイリターンですね。」


「まあ、その代わり、星が低いダンジョンの下の方には宝箱がなかりあると言われてる。だから今の通りでいいけどな…」


「それにあいつは絶対に全部のダンジョンをクリアするつもりだぜ。」


「間違いないですね。」


「星十のダンジョンから誰も帰って来てないって聞いた時の顔が笑ってたわよ。」


「これからもあいつに振り回されそうだな…」


「一人じゃなくて二人の気がするけど…」


「そうだな。」


「そうですね。」


四人はなんだかんだ笑ながら話していた。


三十分後、会議を開いていた。


「それでこれから、六日で一番下まで行くぞ。」


「まぁ、それくらいが順当かな…」


「今日でだいたいの感じがわかったからな…後、全員、厄介そうな相手が来たら俺に言え… そうすれば、だいたいは対応できるだろう。」


「それで良いんじゃねぇの?」


「皆、初めからそのことを理解してるだろ…」


「よし、今から八時間後にここを出るぞ。」


今日はそれで解散となった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


それから三日ほど経った。


今は七十五階にいる。


「こいつらってめんどくさいな…」


キングスケルトンと戦っていた。キングスケルトンはスケルトンを大きくしたもので核というものを破壊しない限り死なない。スケルトンの能力を強くしたのがキングスケルトンだ。


「どんどん、出て来るぞ。」


「きりがないわね。それに聴覚がないから私の魔法が効かないし…」


「力付くで突破するぞ!」


そういって、練がスキル無効を使いながら、力付くで突破して行く。『再生』を無効にすることでどんどん、倒して行く。


「また、魔物がかわいそう。」


「魔物はたまにスキル頼りの奴がいるからね…」


「本当にスキル頼りの奴にとっては天敵だな…」


「練君、かっこいい…」


一人違うことを考えているが、皆、練が通った後に転がる魔石を集めている。


「おい、あそこに階段があるぞ!」


「おお、やっと骸骨から逃げられる。」


「さっさと次の階に行くぞ。」


「ここからは魔石が上位に入って来る奴しかいない。それにここからはボス部屋しかないから気をつけろ。七十六階はかなり素早い鳥らしい。全長は六メートルはあるらしい。攻略本にはそう書いてあるな…」


「魔法で落とすか…接近して来た所を叩くしかないな。」


「今回は、俺は護ることに専念させてもらう。」


「瞬が足場を作れば問題なくね?」


ランシェが言ってきた。


「ランシェ、頭がいいな…そんなこと、考えてつかなかった。」


「いつもバカなのに直感ってスゴイわね…」


メルエールがかなりひどいことを言っている。


「おい、メルエール、酷くないか⁉︎」


「いつもバカなのは本当じゃない。」


「じゃあ、最悪その手で行こう。」


「じゃあ、行くか。」


そう言ってボス部屋の扉を開けた。


「メルエール、相手のスキルを教えろ!」


「《加速》と《倍速》と《聴覚強化》よ。『縛の歌』」


メルエールがそう言うと大きな鳥が落ちてきた。


「・・・・・まだメルエールよりもレベルが低いのな…」


「それにこいつは魔法が使えないから何もできないのか…」


「よし、ここは癒沙にトドメをさしてもらうか…」


「なんでですか?」


「だって一番レベルがあげにくいんだからこういう所でレベルを稼いだ方がいい。」


「えっと、ありがとうございます。」


そう言ってトドメをさした。上位の魔石が落ちた。


「これが上位か…初めて見たな。」


「よし、メルエールの魔法が効くまではこの手で進むか…」


「流石に魔法持ちがいたら全員で戦ってね。」


「今日中に八十五階くらいまで行きたいな…」


「まぁ、そんなに焦る必要もないだろ。まだ、食料も水も余ってるからな…」


そして階段を降りて次のボス部屋の前に来た。


「それから、なぜかここからはどんな魔物が出てくるのか、書いていないのだ。」


「おそらく、ギルド側から何らかの妨害があったとしか思えないな。」


「そんなことをしてギルド側に何の利益があるんだ?」


「けど、おかしくないか?公式記録では八十九階まで行ってるのにここまでしかないのは…」


「確かにな…ここからは慎重に行くぞ!」


そう言って、ボス部屋を開けた。


「メルエール!」


「『鑑定』…《毒》《触手》の二つよ!」


でっかい、虫が触手を動かしながら、突進して来た。


「ナメるな。『爆炎陣』」


ランシェが魔法を発動させた。


爆炎陣

敵の周りを炎が囲い、炎が爆発する技。


「ランシェの馬鹿野郎!毒が気化してるじゃねぇか‼︎」


「『解毒の歌』」


解毒の歌

聞いたものに解毒の効果を与える。ただし、攻撃を食らうと解けてしまう。


「本当にメルエールの魔法は便利だな…」


「『突風旋風』」


突風旋風

突風が吹き、旋回しながら何処かへ飛ばす技。


「ナイスだ…凛!『岩石降下』」


岩石降下

大きな岩石が敵の頭上に落下する技。相手が柔らかいと一撃で倒すことが可能。


瞬はかなりの大きさの岩石を出した。それが虫の上に落ちた。まだ、動けなくても粘っていたが凜に滅多打ちにされて魔石を残して消滅した。


「ランシェ、あとで皆から説教な。」


「やっぱり頭が残念だったわね。」


「ちょっと、酷すぎます。」


「後でボコす。」


メルエールがかなりキレてた。


「とりあえず、次に行くぞ…後でテントの中で死ぬほど怒ればいいだろ。」


「皆、ゴメーン!!!だから許してください。」


結局、皆から無視された。


「皆、休憩とかしなくても大丈夫か?」


「十分くらい休憩しませんか?」


「そうだな…少し休憩するか。」


「それにしても、まだ、あんまり強くないな…」


「いや、多分スキルが強いせいだろ。」


「まぁ、メルエールと練のはちょっとズルいよな…」


「よし、次に行くぞ!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


一日経って、九十階に今はいる。


「ここで前の探索者は脱落したんだよな…」


「ああ、そうだな…」


そして、ボス部屋を開けた。


「メルエール!」


「『鑑定』…《硬化》《魔法耐性》よ…」


真っ黒な蛇がいた。全長は十メートルはくだらないだろう。まず、丸呑みされてもおかしくない大きさの口がある。


「なっ⁉︎」


「まず魔法での攻撃が効かないわ…けど、物理攻撃は硬化でなかなか、効かないわ…」


「とりあえず、練が突っ込んでスキル無効にしたら癒沙以外全員で突っ込むしかないな…」


練が突っ込んだ。


ギンッ


「こいつ、鱗が硬いぞ!」


「スキルを使わないでその硬さはヤバイわね。」


「ここで脱落するのはわかる気がする。」


「九十階から難易度が上がるね。」


「俺たちも練がいなかったらちょっと諦めてたかも…」


「全員聞け!俺が無効をしながら戦うから、誰か合図をしろ!その瞬間、無効を解くからそこでスキルを使って攻撃しろ!それか、俺が鱗を破壊した所に攻撃しろ!」


「練が一騎打ちして倒せないのか⁉︎」


「倒せなくもないが、流石に時間がかかる。それに、お前らに経験値を稼がせないとこの後、苦戦するだろ。」


「わかった。十秒後だ…『爆裂拳』」


「ダメージが通ってるわね。流石にすぐにはスキルが完全には発動しないようね。」


「次、行くぞ!」


「『風月牙』」


風月牙

風が月の形をして飛んでいく。威力は風刃の倍以上、違う。


「こっちに突進来るわよ!」


「行かせるわけがないだろうが…」


そう言って練が蛇の腹の部分を思いっきり、蹴飛ばした。


「本当に頼りになるわね…」


「あんなに優秀な前衛は多分いないよ。」


「味方でよかった…」


「練、行くぞ!『岩石降下』」


蛇が部屋の横に激突した所に巨大な岩石が落下した。


「魔法での攻撃は意味がなくても、重さは別だろ。」


「なるほど…」


蛇が動けないでいる所に練が怒涛の攻撃をする。


「なんか、リンチにしてない?」


「音が酷すぎます。」


バキッ バチバキッ グシャ


鱗が完全になくなった所を集中攻撃をしてるうちに魔石を残して消滅した。


「厄介な相手だったな…」


「ええ…これからも耐性がある奴が来るね。」


「今度からはハンマーを用意しとく。」


「ああ、最終的にどうなるか、想像したくないぜ。」


「少し休憩させてくれ。流石にしんどかった。」


「『治癒』」


「癒沙、すまないな…」


「いえ、私は皆に護られてばっかりですから…魔力も満タンですし…」


「そうか…助かる。」


「誰も魔法薬を使ってないからまだ、安全と言える探索だ…これで魔法薬がないならここで引き返すべきだが、まだ、誰も致命傷を食らってないからな…」


「次からはこんな戦いが続くだろう。だから少し休憩を増やして進むぞ。」



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