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38/104

38:調子よく進撃

虚無戦が難航する一方で、小学生達は快進撃を続けていた。

38:調子よく進撃



■■■ 虚無調査隊 人員募集スレ ■■■



「丁度いいじゃねーか」


唐揚げチキンを頬張りながら、クラガは虚無調査隊募集スレッドに目を通していた。


クラガは既に難易度ハードをクリア。ベリーハードに到達していた。

キャラクターはバランスタイプの暗黒騎士(ダークナイト)

呪い、瞬間転移、召喚を有し、一人でパーティープレイの簡略版のような戦い方が出来るキャラクターで、ウォリアー、アーチャー、ソーサラーのようなトップクラスのプレイヤーが好む基本キャラと比べると見劣りはするが、ソロプレイに向いた性能になっている。

一人でガンガン進むには最適で、テレポで道中を短縮出来るし、虚無対策も可能。既にレベルは71に達している。


wikiの「よくある質問」で稼ぎに向いた場所と、効率的な育て方は事前に押さえている。

ストーリーのクエスト報酬で美味しい部分だけをつまみ食いし、難易度が上がって来たらナートホープを何度も倒してレベル上げ。

この方法で二周クリアを2日で終わらせた。

熟練者ならともかく、初心者としては異例の速さである。

これも、飽きっぽいクラガが様々なゲームを「さっさと終わらせて次に行く」という遊び方でプレイしてきた経験があったればこそだった。


難易度インフェルノ入りは、平均90レベル。これは明日にも到達できるだろう。

問題はそこから先……

パーティープレイで支援し合うのでなければ、各属性に対する耐性が確保出来ず、極めて苦しいプレイとなるだろう。

今の所はナートホープ狩り(3ボスラン)で難易度上昇に対応出来ているが、これがどこまで持つか。

まあ、どこで詰まるか、詰まらないか、その時になってからまた解決策を探せばいい。


傍らのタブレットを閉じ、ゲームプレイに戻る。


「うし、次」


ベリーハード・アクト1ボス、ザンダルナを労せず撃破。

クラガの快進撃は続いていた。





「じゃ、ログインできたら、私が送ったアドレスを開いて入ってきて」


「出た出た」


マヤがMisscode内に作ったルーム名は、「MH_MKROOM」。マジホリ・マヤコウヤルームの略である。

Misscodeは基本的に招待制で、赤の他人に知らない間に見られている、という心配が無い。仲間内のプレイには最適だ。


「これで他人に見られる心配無しでチャット出来るけど……」


「次はボイチャですね」


マヤはルームにボイスチャンネルを設定し、四人のPCそれぞれの準備を整える。


「さ、試してみて」


「あーあー」

『あーあー』


「マイクのテスト中ー」

『マイクのテスト中ー』


「ははっ、何これおもしれー」

『ははっ、何これおもしれー』


その場にいる人間同士でボイスチャットをしているため、現実の声とヘッドセットからの声が一緒に聞こえてくるのだが、ボイスチャットの処理が掛かる分、少し遅れて聞こえてくるのが妙におかしかった。


「みんなちゃんと聞こえてる?」

「大丈夫です」

「おっけー!」

「ええ、問題ありませんわ」

「んじゃ、そろそろ始めようぜ!」


ヘッドセットとボイスチャットの動作確認を済ませ、五人はアクト6の続きに取り掛かった。





アクト6、バラート山頂で待ち受けているのは、伝説の四英傑(ウォリアーズ・フォー)、その霊魂だ。

四人の戦士の墓標に祈りを捧げると、四戦士の霊魂が復活し、パーティーに戦いを挑んでくる。


この山頂には世界で唯一、地の底の神の領域へ生身の人間が到達する事が可能な「真央への道」の入り口が存在する。

彼ら四戦士は、死して尚、邪悪な者の侵入を防ぐべく結界を維持しているのだ。

これは、彼らの許しを得て神の領域に挑むための、試練の決闘なのだ。


設定的には、テンションの上がる背景を持ってはいるのだが……


「はい次ー」


やはり、所詮は難易度ノーマル。

八歳女子(ネコミミ付き)にまで侮られる伝説の四戦士である。




五人は昼から夕方まで掛けて「真央への道」を踏破。

「地底の獄門」のポータルを確保し、マジホリ会を終えた。






実際、複数人でその場ボイチャした場合、どのくらいのラグが挟まるんでしょうかねー

その辺、おかしな描写になってるかも。

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