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「これでいったん戻るということになった。
源五郎にお六、異論はないかの?」
一さんの威厳のある声に圧されたのか源五郎はへぇとだけひと言。
頭を垂れて黙ってしまった。
亡くなってからそうとうな時が経っていて現代の日本の生活にも慣れているだろう。
一さんと源五郎には直接的な主従関係はないのだが旗本と町人といった意識はまだ根底に強く残っている。
特に源五郎のほうが。
だからなのだろう、常に1歩下がった振る舞いになっている。
お六の場合は年齢が若いだけあって考え方もより柔軟。
現代の影響を強く受けているので身分がどうのといったことはあまりない。
一さんに対してもあっけらかんとしていて天真爛漫でいる。
一さんも特に気にしてる様子もない。
そうと決まったら長いは無用。
ドアのある場所まで引き返すことになった。
ここからどうすればいいのかが話し合われることになる。
いま目の前にあるドアは出口になる。
もう1度ドアから入って五重塔の2階になる無人島に戻る。
そして3階への入口になるドアをカプセル妖怪のぬり絵にコピーしてもらえれば、2階のドアから入れることになるので3階の亜熱帯ジャングルにショートカットして来ることができるはず。
テストもしてないけどうまくいけば3階のジャングルエリアから再スタートできると思う。
「にいちゃん、2階に戻ることができるのか?」
あぁ、そうだった。
それがあった。
まさか一方通行ってことはないと思うけど。
「わかりません···
でもドアが開きさえすればってことですよ」
ここは遊海が率先して動く。
出てきたばかりのドアの前に立つ。
出てきた時はまったく気にしてなかったがドアノブはちゃんとある。
ノブをつかんで、回せる。
大丈夫、ドアは開く。
今度は階段を降りていくことになる。
「開いた。
先に行きますね」
よっといった感じで遊海は階段を降りていく。
その後を蛇敏知が続く。
階段は普通に降りることができた。
問題はドアを開けることができるかどうか。
遊海は階段を降りきってドアの前に立った。
よし、ドアノブがある。
遊海は2階に戻ってきた。
無人島だ。
それはいいんだけど困ったことがある。
ドアの前方にそいつがいた。
距離にして12メートルといったところか?
蛇敏知はからくり銃を構えた。
発砲はしない。
そいつも動かない。
睨み合いになった。




