第28話 初デート
「妾達は恋に堕ちる為にデートをするぞ!」
と人魚のミルキーは張り切っている
一応、スマホで俺と一緒にいる時は害がないことと、デートの邪魔をすると殺される可能性があることを連絡した
この豪華客船から降りるまで俺達は自由にデート出来る状況だ
「俺は仕事ばかりの人生だったから女の子と初めてデートをするんだ。」
「仕事?何の仕事をしてるんじゃ?」
「歌って踊る仕事だよ。」
「ああ!歌うことが仕事なのか!先程のルイくんはかっこよかったからのぉ。」
「ありがとう。」
「妾も歌は得意じゃぞ。」
「そうなの?ミルキーの歌も聴いてみたいな。ダメ?」
「うー。本当はあまり歌ってはいけないんだけどルイくんからのおねだりなら仕方ない!」
「え。大丈夫なの?」
「大丈夫大丈夫。」
そう言ってミルキーは歌い始めた
「ラー。ラー。ラー。ラー。」
透き通るような綺麗な歌声
さすが人魚だ
人間には不可能な音域も綺麗な歌声で歌っている
「綺麗だね。」
と俺は拍手をしてミルキーの歌声を讃えた
「えへへ。照れるな。妾よりもルイくんの歌の方がよっぽど凄かったぞ!!」
「そんなことない。こんな綺麗な声俺は出せないから。」
「でもでも!ルイくんはなんというか魅力的な歌声じゃった!!一目惚れとうやつじゃ!」
「フフッ。じゃあ俺もミルキーの歌声に一目惚れだ。」
「ほ、本当か!?」
「うん。」
「妾達両思い!?」
「それはまだわからないから…デートしようよ。ミルキー。」
「かっこいい…!!こういうのをなんて言うのか…本で読んだぞ!沼ってやつだ!!」
「沼…?」
「ルイくんの沼にハマっていくんじゃ〜!!かっこいい〜!!」
「へへへ。ありがとう。」
「デートといえば食事じゃ!ルイくん!妾は人間界のこと知らぬから美味しい食べ物をご馳走してくれ!」
「うーん…じゃあこの豪華客船のVIPルームのレストランに行こうか。」
「美味しい物がたくさんあるのか!?」
「人魚は魚しか食べないのかな?」
「そんなことない!先程のパーティでつまんだ食べ物は初めて食べたが、全部美味しかったぞ!」
「そうなんだ。ミルキーのお口にあってよかった。これから行くレストランの食事も気に入ってくれるといいんだけど…」
「人間の食い物はなんでも大好物じゃ!!」
俺達はVIPルームのレストランへと向かう
俺達に危害を加えてはいけないことは警察や警備員にも全員伝わっているようで
監視はされているものの2人で食事をすることが出来た
「美味しい〜♡」
ミルキーは食べ物全てを気に入ってぱくぱく食べている
食べ物を美味しく食べる女の子が好きという人がいるけれど
その意味が理解できるよ
幸せそうに食べている姿って何故こちらも幸せな気持ちになるんだろうな
「喜んでくれてよかったよ。なんでも好きな物を頼んでね。」
「かっこいい〜♡ルイくんは理想の彼氏じゃ〜♡」
とミルキーはメロメロになっている
俺にメロメロになっているのか
ここに並べられている食事にメロメロになっているのかどちらだろうか
こんな細い身体のどこに食べ物が入るのか謎なほどミルキーは食べ物を食べまくっている
フードファイターもびっくりだ
「幸せ〜♡人間界さいこ〜♡」
「それはよかった。」
「ルイくんは少食じゃの!」
「普通の人間はこれぐらいしか食べられないんだよ。」
「へー!軟弱じゃのぉ!」
「かっこ悪いところ見せちゃったかな。」
「そんなことはない!!そんなことは言ってない!!人間の身体の作りが軟弱だと言ったんじゃ!!ルイくんはずっとずっとかっこいいぞ!!」
「フフッ。ミルキーは可愛いね。」
「えっ!」
「俺、ミルキーの食べる姿好きだな。」
「ほ…本当か!?いくらでも食べるぞ!ほら!ムシャムシャ。ムシャムシャ。」
「可愛いよ。ミルキー。」
俺がそう言うとカランと持っているフォークをミルキーは落とした
「はわ…はわわわ…心臓がドキドキバクバクじゃ…これが胸の高鳴り!!本で読んだ通りじゃ!!」
「アハハ!500年も生きていたのに初めて心臓がドキドキしたの?」
「人魚は不老不死で恋なんてしなくても生きていけるからな。ドキドキなんてしないんじゃ。」
「そうなの?退屈じゃない?」
「そんなことはないぞ。家族も友達もいるから楽しい。」
「いいなぁ。」
「ルイくんには家族と友達はいないのか?」
「家族は…もう5年ぐらい会ってないかな。友達もいない。仕事仲間ならいるけどね。」
「退屈か?」
「仕事が忙しいから退屈はしないよ。」
「でも楽しくなさそうじゃの。」
「…そう見える?」
「えへへ。でも今は楽しそうじゃ!妾のおかげかのぉ!」
「フフフ。そうだね。女の子とデートするのは初めだから俺も楽しいよ。」
「ふふーん。初めてのデートがこんな美女でよかったの!」
「そうだね。俺は幸せ者だ。」
「わ…私も幸せーーーー!!!」
たくさん食べた後、俺はカードでレストランの食事の支払いをして食事を終えた
「次はどこに行きたい?」
「遊園地!デートといえば遊園地じゃ!」
「ごめんね。ミルキー。海の上には遊園地はないんだ。」
「えー…残念…」
「でも遊ぶ場所はあるよ。行こう。」
「本当か!?大好き!!ルイくん!!」




