第14話 運命の人
この船で今日はパーティをしているらしい
人魚は節目の誕生日にお祝いのパーティをする
ついこの間500歳の節目だったので妾の誕生日パーティをさせて貰ったが
こんなにもたくさんのご馳走が並ぶパーティは初めてだ
魚と貝しか食べたことがなかったが、人間はもっと色々な種類の食べ物を食べるようだ
「美味しい!!!」
パーティに並べられた食事はよくわからないものが多かったが、可愛いものから食べてみたがこれがとてもとてもおいしかった!!
三角の形をしたあまーい食べ物
それに彩りがよいみずみずしくて甘い実がのっている
美味しすぎる!!
深海で獲れる食べ物は変わり映えしなかったので毎日同じ物を食べていたが人間界にはこんなにも美味しい物だあるなんて
この食べ物を食べれたことだけでも人間界に来てよかったと思える
このまま大好きな人に出会って結婚して美味しい物をたくさん食べる生活をしたいなぁ〜
「この世の悪を嘲笑う。怪盗マジカル参上。」
変な女が来たと思ったら白い霧を充満させて人間達はわーきゃーと盛り上がっている
人間達はわざとこわいことをして楽しむ文化があると聞いたことがあるが実際に目の当たりにすると変な種族だと実感する
変な女が驚かすことで人間達は大盛り上がりをしていた
理解できない
霧が出たぐらいでアホらし
白い霧が出たぐらいで人魚の目が曇ることはないので妾は気にせず食事を続ける
こんなに上手い食事は作れるくせになんでこんなにも馬鹿共が多いのだろうか
気にせず食事を続けていると
「怪盗に告ぐ!人質を10名預かった!!人質を解放させたければ橘直人の所に来い!!!」
とアナウンスがされた
会場は大混乱で阿鼻叫喚と化している
はぁ…人間共はどうして同じ種族で争うのか理解出来ん
弱くてすぐに死ぬからこそ互いに支え合って生きていけばいいものの
しょうもないことですぐに争いを始める
醜い生き物じゃの
人間の社会に来て食事の腕には感動したものの
変な女の催し物を好んでおったり
人質を捉えて争いを始めたり
性質は悪そのものようで
こんな種族と本当に恋が出来るのか不安になってきた
かっこいい男の人間なんて本の中だけの話で
現実にはかっこいい男の人間なんてやはり存在しないのか
がっかりだが、美味しい物が食べられたから人間に変身して楽しかったな
こんな醜い種族とはやはり相容れない
たくさん食事をした後は深海に戻ろう
キャアアアアアアアアアアアア!!!
とうるさい女の声が会場に響く
また何か争い事かと思い目を向けると
ステージの上で美少年が歌って踊っている
「かっこいい…!!!」
本で見た男より
想像していた男より
実物の目の前にいてステージで歌って踊っている美少年が美しくかっこよかった
人魚よりも美しい歌声
音に合わせて滑らかに踊る姿
人魚には魅惑の歌声を出すことが出来るが
そんなものよりもずっとずっと
魅惑のボイスで美少年は歌う
「ルイくーーーーーーん♡」
と女共が叫んでいる
この美少年の名はルイいうようだ
名前の響きも美しい
妾はルイくんの歌って踊る姿にすっかり虜になりずっと見つめてしまった
ルイくんが妾の運命の人に違いない
誰よりもかっこよくて美しいルイくんと恋愛をするんだ!!
ルイくんのステージが終わったので、妾はステージ裏へと周りルイくんに会いに行く
「何をしている!!」
と黒い服を着た男が話しかけてきた
「ルイくんに会いに行こうと思って。」
「ここは関係者以外立ち入り禁止だ。」
「かんけいしゃ?」
「君は入れないってことだよ。さぁ帰った帰った。」
目の前のうふさい男の首筋を噛んでミイラ化してやろうと牙を剥き襲おうとしたが
「うわっ!何だお前のその牙!やめろ!!」
と男は妾の攻撃を避けた
妾は再び襲おうと飛びかかる
「うわっ!」
男の上に馬乗りになりもう一度噛もうとすると
「やめろ!」
と妾を別の男が妾を捕らえようとしたので
妾はそいつの腕を噛みちぎった
「ぐわあああああああああああ!!」
と腕を噛みちぎられた男は叫んだ
「うるさいのぉ。ルイくんに会いたいだけなのに邪魔するからそうなるんじゃ。」
「お前みたいな怪物にルイくんを会わせられるわけないだろう!何をするつもりだ!!」
「もちろん恋だけど。」
「無理に決まってるだろうが!」
「ひどいこというのね。噛まれたくせに元気すぎでしょ。」
「子供に現実を教えてやってるんだよ!」
「アハハ!妾はこの前500歳になったのよ?数年しか生きてない男は赤子のようじゃ!死にたくないなら早く引け!!赤子よ!!」
「市民を守ることが警察の仕事だ。」
「そう。なら死んでね。」
と妾が男の首筋に牙を噛もうとすると
「待って。俺を探しているんだろう?」
とルイくんが話しかけてくれた
「ルイくん!!」
妾は目の前の男をほっとらかしてルイくんの元へと走る
「ルイくんと恋がしたいの!ルイくん私と一緒にデートしよ!!」
とルイくんの手を引く
「いいよ。」
と言ってルイくんは私と一緒にデートをしてくれることになった
手を繋いで走り出したルイくんも笑顔で楽しそうだった
きっとこれは運命
妾はルイくんと素敵な恋をするんだ




