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第二十四話 「逃げ場のない一球」
神明ナイン同士が
激しくぶつかりあった一軍と二軍の紅白戦。
結果は10対3で一軍の大勝でゲームセット。
七回、ノーアウト満塁の状況下で
三番の島田に冴永が投じた一球は
アウトコースいっぱいのストライク。
その後カウントはストライク2、ボール2のツーツーとなり、
球をよく見ていた島田もギリギリのところは
手を出さなくてはいけなくなった。
島田の頭の中に
最悪三振をしても、次の四番である
新幡に回せば大丈夫といった考えはなく、
自分の一打で決めてやるという闘志に溢れていた。
冴永はボール球を投じれば、
次はストライクのみという選択肢となる。
スリーツーからボールを投じれば
押し出しで一点を献上するだけでなく、
ピンチが続いてしまう。
しかも島田の後に待つバッターは
四番 新幡 和斗
いよいよ逃げ場がなくなった。
打席に立ち、笑みを浮かべる島田の闘志は
冴永にはヒシヒシと伝わっていた。
「そこまで闘志燃やされちゃうと
逆に冷めちまうだろう」
冴永がツーツーから投じた球は、
右打者の島田の懐をつくシュート
島田は、思いっきり踏み込んで打つ。
打球は詰まって冴永の前に転がった。




