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第二十三話 「勝負の分かれ目」
二軍の不安はとうとう形となって現れる。
七回に冴永が安打を打ち込まれ、
ノーアウト満塁のピンチ。
対するバッターは三番の島田。選抜甲子園でも
三番を打つ歴とした神明クリーンナップのひとりだ。
タイムをとって一度間を作る二軍ナイン
センターから走ってマウンドまできた一輝は
一度ブルペンの方を確認した。
二人の選手が肩を作っていた。準備は万端といった様子だったが、
一輝は冴永に
「このクリーンナップいけますか?」
と尋ねると
「いけるもなにも端からこの試合は
逃げ場なんかねえーだろ。先発の時点で腹は括ってんだよ。」
冴永の返事を受けて
「冴永さん、みんな、この回、
なんとしても乗り越えましょう。」
一輝監督の言葉を受け、タイムが解けた。
この回の結果が勝負の分かれ目となる。
それは誰が見ても明らかだった。
三番の島田に対して、
冴永は渾身の一球を投じた。




