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No.37 ドーラ:筋肉酒場とEカップの樽生バスト

キャパオーバーの重いタスクを物理的に背負わされる疲労困憊は、人間の処理能力を著しく低下させ、精神の防壁をボロボロに削り取っていく。


前世の俺は、次から次へと投げ込まれる理不尽な納期や、他人のミスの尻拭いという名の重圧を無理やり背負わされ、常に潰れる寸前の過負荷状態で生きていた。



今、俺は暗く酸素の薄い、まるで見捨てられたオフィスのような幾何学空間に立たされていた。

天井からは、持ち手がトゲだらけで握ることすら拒絶する巨大な鉄塊、魔物「スパイク・ダンベル」が次々と降り注いでくる。


それは前世で俺が背負わされてきた、鋭利で理不尽な責任の象徴だった。

俺は魂から湧き出る呪文を叫ぶ。


「出でよっ、ぱいぱいっ! ナンバー25!」


ぼよよぉん!


「だっはっは! なんだ一肆、そんなヒョロヒョロな体で重いもん背負い込んでるのかい! 見てられないねえ!」


暗闇を切り裂くような豪快な笑い声と共に現れたのは、ドワーフの酒場の大将、ドーラだった。

頭に手ぬぐいを巻き、日焼けした健康的な肌をタンクトップから覗かせている。


挿絵(By みてみん)


小柄な体格だが、その胸元にはタンクトップの生地を今にも押し破らんばかりの、Eカップの豊満な双丘が誇らしげに鎮座していた。


「ドーラ! 危ない、こいつはただの重りじゃないんだ。触れるだけで心が削られる……!」


「悩みなんてのはね、筋肉が全部食っちまうもんなんだよ! ほら、シャキッとしな! アタイと一緒にスクワット100回だ!」


「無理だよ、もう足が震えて……それに、このタスクを終わらせないと明日が……」


「明日なんて筋肉には関係ないね! あるのは今のパンプアップだけだ! ほら、背中丸めてんじゃないよ!」


ドーラは豪快に俺の背中をバシバシと叩くが、状況を筋肉で解決しようとする彼女のペースに、俺の処理能力は追いつかない。


その間にも、空中に浮かぶスパイク・ダンベルたちが一つに融合し、巨大なトゲ付きの鉄の壁となって、俺たち二人を押し潰そうと超高速で落下してきた。


「逃げろドーラ! これは俺一人の責任なんだ!」


「何言ってんだい、このスカポンタン! あんたの重荷はアタイがまとめてぶっ叩いてやるよ!」


逃げ場のない、物理的なデッドロック。

俺はドーラの無邪気な強さを信じ、最後のリソースを振り絞って魂のスキルを発動した。


万物円満オール・ラウンド!」


俺の『π=314』の力が、ドーラの健康的なEカップへと収束し、その密度と弾性を百倍に引き上げる。


「よっしゃあ! そんなトゲトゲ、アタイの胸で真っ平らに打ち直してやるよ! 樽生バレル・バスト!」


百倍の弾力を得たドーラは、落下してくる巨大なスパイク・ダンベルに対し、逃げるどころかEカップの圧倒的な双丘を真正面から突き出して迎え撃った。


ドゴォォォン! という凄まじい衝撃音が響く。


しかし、Eカップの圧倒的な柔らかさと跳ね返す力は、トゲの鋭さを包み込み、金属の鋭角を瞬時に丸く歪めていった。鉄の壁はみるみるうちに形を変え、心地よい木の香りを漂わせる、丸い木製のビール樽へとその構造を完全に書き換えられたのだ。



重圧が消え去った空間は、いつの間にか温かい琥珀色の照明に照らされた、貸切の酒場へと変貌していた。

ドーラは俺をカウンターの特等席に座らせると、自分も隣にどっかと腰を下ろし、先ほど打ち直したばかりの樽から大ジョッキに極上のエールを注いだ。


「だっはっは! ほら、飲みな一肆! 嫌な仕事も重い責任も、このアタイの特等席で全部吐き出しちまいな!」


「ありがとう、ドーラ。……本当に、体が軽くなった気がするよ」


「当たり前だろ! ほら、もっとこっちに寄りな。そんな隅っこに座ってちゃ、話も聞こえないだろ?」


ドーラはEカップの豊満な胸を揺らして豪快に笑いながら、俺の肩を抱き寄せ、その熱く健康的な肌の温もりをぴったりと密着させてきた。


タンクトップ越しに伝わるEカップの弾力は、まるで俺を包み込む巨大なクッションのようだ。


「……実はさ、ドーラ。最近、何をやっても自分のせいな気がして、ずっと息苦しかったんだ」


「だっはっは! 真面目すぎんだよ、あんたは! いいかい、あんたが倒れたら誰が喜ぶんだい? アタイはあんたが笑って酒飲んでるのが一番好きなんだよ」


「……そう、だね。俺、頑張りすぎてたのかな」


「そうだよ。だから今は、アタイの胸に全部預けな。ほら、もっと深く……遠慮はいらないよ」


ジョッキを煽りながら、俺は彼女の圧倒的な生命力と、寄り添うように押し付けられるEカップの健康的な柔らかさに身を委ね、溜まっていた愚痴をすべて吐き出していく。



俺は限界を超えた統計データアナリストの脳で独白を開始した。


物理的な質量として背負わされていた負のタスクデータが、彼女のEカップという最強の物理エンジンによって、丸い木製樽というプラスの資源へと再定義されている……!

重圧による精神的負荷のオーバーフローが、エールのアルコールと彼女の褐色の肌の温もりによって、急速に冷却・洗浄されていくのがわかる……。


「ドーラ、あんたの胸……すごく、あったかいな……」


「だっはっは! 筋肉と脂肪の完璧な黄金比だからね! 明日からもアタイがついてる。しっかり胸を張りな!」


豪快な酒場の大将の笑顔と、逃げ場のないほど密着するEカップの健康的な柔らかさに完全に自我を溶かされながら、俺は心地よい酔いの中で、本当の意味での休息を賢者タイム気味に噛み締めていた。


やはり、世界は丸いほうがいい……

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