No.36 ルカ:心眼の巫女とBカップの浄化鈴
常に見えない誰かから指を差され、批判されているという被害妄想は、人間の社会的な自立プログラムを密かに、そして確実に破壊していく。
前世の俺は、他人の目ばかりを気にして生きるあまり、実体のない世間の声や批判の指先に怯え、常に「誰かに見られている」というエラーを抱えて生きてきた。
現在、俺は異世界の静寂に包まれた神社の境内で、盲目の巫女であるルカと共にいた。
常に閉じられた両目。腰まである艶やかな黒髪のストレート。神聖な白衣と緋袴を身に纏う彼女は、近寄りがたいほど神秘的なオーラを放っている。
その神聖な空気に俺が少し緊張して息を呑むと、ルカは閉じた目のまま、静かに口を開いた。
「ふふっ、一肆様。心拍数が少し早いですね。わたくしの胸元を意識しておられますか?」
「えっ!? いや、そういうわけじゃ……」
「殿方はこういう静寂の場でこそ、密かに欲情をたぎらせるものだと、書物で読んで知っておりますよ。わたくしのささやかな双丘でよければ、いつでもお申し付けくださいね」
神秘的な雰囲気に全く似合わない、耳年増で意味深なからかい。
見えていないはずなのに心を見透かされているような彼女の言葉にドギマギする俺だったが、その「誰かに見られている、思考を読まれている」という感覚が、不意に前世の致命的なトラウマの引き金を引いてしまった。
唐突に、境内の空間が不気味に歪む。
虚空の影から無数の魔物、アロー・フィンガーが出現した。
それは空中に浮かぶ無数の鋭い指先であり、「お前は間違っている」「常識がない」「誰かが見ているぞ」という無言の批判の刃となって、全方位から俺を突き刺そうと迫ってくる。
他者の目という実体のない恐怖に完全に足をすくませ、俺は動けなくなってしまった。
しかし、批判の矢面に立たされた俺を庇うように、ルカが静かに歩み出た。
「ふふっ。見えない指先の批判など、盲目のわたくしには何の意味も持ちません。確かなのは、今ここにある一肆様の温もりだけですね」
他者の目を一切気にしない彼女の凛とした姿と、その確かな言葉に救われ、俺はトラウマの呪縛を振り切って魂のスキルを発動した。
「万物円満!」
俺の『π=314』の力が、ルカの丸いエネルギーを百倍に増幅させる。
「わたくしの祈りで、その不浄な視線を祓いましょう。浄化の鈴音玉」
百倍のエネルギーを受けたルカは、神聖な白衣の下にあるBカップの双丘を静かに、しかし確かな質量を伴って揺らした。
Bカップのささやかだが神秘的で柔らかな揺れが、心地よい神楽鈴の音色となって空間に響き渡る。
その丸くて温かい音波のエネルギーに触れた瞬間、鋭く尖っていた批判の指先たちは、次々と丸くて温かい祈りの鈴へと浄化され、カランカランと無害な音を立てて境内の石畳に転がっていった。
戦闘は終わり、他者の批判という実体のない恐怖は、清らかな鈴の音へと完全に変換されたのだ。
批判の指先が消え去り、平和な鈴の音だけが響く神社の縁側。
ルカは俺を招き入れ、自身の緋袴を穿いた柔らかい太ももの上へと俺の頭を優しく乗せた。
「さあ、一肆様。不浄なノイズは、わたくしがお掃除して差し上げますね」
彼女は俺の頬に、白衣越しのBカップの柔らかい胸を密着させながら、竹の耳かきを手に取った。
心眼の耳かき。
盲目ゆえの研ぎ澄まされた完璧な心眼と繊細な指先で、彼女は俺の耳の中にある最も気持ちいいツボだけを的確に、そして優しく刺激し始める。
「あっ……ルカ、そこ……すごくいい……」
「ふふっ、ここが弱いと……知識の通りですね。もっと奥まで、わたくしに委ねてくださいな」
ぞくぞくするような快感と共に、耳元で囁かれる少しエッチな響きを持った吐息。
俺の頬にはBカップの神秘的な弾力が絶えず押し付けられ、耳かきの動きに合わせて心地よく形を変えている。
俺は限界を超えた統計データアナリストの脳で独白を開始した。
見えない他者からの批判というノイズデータが、心眼によるピンポイントの快感入力とBカップの密着によって完全にデリートされている……!
物理的な視覚情報に頼らない絶対的な触覚のアルゴリズムにより、他者の評価を気にするエラー回路は完全に初期化され、自己肯定感のパラメーターが完璧に浄化されていく……!
「ルカの耳かき、最高だ……もう、他人にどう思われるかなんて、どうでもいいや……」
「ええ、その通りです。一肆様はただ、わたくしの手の中で気持ちよくなることだけを考えていればよいのですよ」
静寂の神社で、耳年増な巫女の囁きと極上の耳かきがもたらす快感に完全に自我を溶かされながら、俺は賢者タイム気味にその安らぎを噛み締めていた。
やはり、世界は丸いほうがいい……











