第7回 争奪戦:まあるい「すごろく」
(一肆、毎日お疲れ様。よしよし、えらい子ですね。たまにはゆっくりおやすみなさい.........................)
雨が窓を激しく叩く音が響くロッジのリビング。
今日は外に出られないため、俺たちは退屈しのぎに、ニナが押し入れから引っ張り出してきた魔法のボードゲーム「まあるいすごろく」を広げていた。
盤面はリビングの床をすっぽりと覆い尽くすほど巨大だ。そして驚くべきことに、罰ゲームやマイナス効果のマスが一切存在しない。
すべてのマスが、5人の女の子たちがそれぞれ考案した「一肆を甘やかすための極上ご褒美マス」のみで構成されているという、夢のようなすごろくだった。
俺自身がプレイヤーのコマとなり、両手で抱えるほど丸くて大きなサイコロを転がして、出た目の数だけ進む。
盤面の各所では、5人の女の子たちが自分のマスで俺が来るのを今か今かと待ち構えていた。
「一肆! 早くわたしのマスに来るんだよ! 一番乗りの準備、ばっちりなんだからね!」
サリアが少し先のマスでぴょんぴょんと跳ねながら手を振っている。
俺は丸いサイコロを転がした。コロコロと転がり、出た目は『3』
「やったじゃん! ぴったりわたしの『幼馴染のあーんマス』でしょ!」
指定のマスに足を踏み入れた瞬間、サリアが満面の笑みで俺の腕を強く引き、用意されていたふかふかの特大クッションへと俺を押し倒すように座らせた。
「わっ、ちょっとサリア──」
「ちょっとじゃないの。ほら、口開けて」
彼女は俺の隣にぴったりとくっつき、制服越しのDカップの豊かな双丘を俺の二の腕にむぎゅっと押し当ててくる。
腕に伝わる暴力的な柔らかさと、彼女から漂う甘いパンの匂いに思考が持っていかれそうになる中、彼女はちぎった山型食パンを俺の口へと強引に運んできた。
「はい、あーん! もー、昔から一肆はわたしが世話焼かないとダメなんだから。ちゃんと噛むの!」
口いっぱいに広がるほのかに甘いパンの味。
咀嚼するたびに、彼女は嬉しそうに俺の腕にすり寄り、Dカップの弾力が容赦なく俺の理性を削ってくる。
ひとしきり幼馴染の特権と甘い匂いをたっぷり味わわされた後、名残惜しさを感じながらも、俺は次のサイコロを転がした。
出た目は『4』
「わぁい、こっちだよっ! ボクの『探検お茶会マス』にいらっしゃい!」
進んだ先では、コロンが小さなチェック柄のレジャーシートを広げて待っていた。
俺がシートの上に座ると、彼女は俺の両足の間にちょこんと入り込むように座る。
そして、Aカップのささやかな胸を持つ彼女の華奢な体だからこそぴったりとフィットする小さな背中を、俺の胸にすっぽりと預けてきた。
「えへへ、一肆の胸、あったかくて安心するよっ。はい、特製のハーブティーだよっ」
コロンから手渡された温かいマグカップを受け取る。
俺の顎の下にはウサギ耳のフワフワした感触があり、彼女が息をするたびに、背中越しにトクトクという温かい鼓動が直接伝わってくる。
「美味しいな。なんか、すごく落ち着くよ」
「うんっ! 冒険の途中の休憩は、一肆とくっついてるのが一番回復するんだっ!」
背中に密着する華奢な温もりと、淹れたての紅茶の香りで心身ともに完全にリラックスした状態で、俺は次のサイコロを転がした。
出た目は『2』
「オッシュ! よく来たな一肆! ここは『熱血サウナマス』だぜ!」
待ち構えていたジンが、俺の腕を力強く引いて立ち上がらせる。
マスに入った瞬間、周囲の空気がヒノキの香りがする心地よい熱気に包まれた。
「一緒にいい汗かいて、心も体もぽっかぽかにするだろ!」
彼女は汗ばんだ褐色の肌を惜しげもなく密着させ、真っ白なサラシ越しに伝わるEカップの熱く豊かな双丘で、正面から俺をガッチリと抱きしめてきた。
「ちょっ、ジン、すごい熱気と、その……柔らかさが……」
「遠慮すんなだろ! オレの熱気、全部一肆に注ぎ込んでやるぜ!」
彼女の情熱的な体温と、呼吸のたびに膨張するEカップの極上の弾力に全身を包み込まれ、俺の体は芯からじんわりと温められていく。
心地よい汗を流し、サウナ上がりのような爽快感で満たされた後、俺はまたサイコロを振った。
出た目は『5』。
「お待ちしておりました、一肆殿。ここは『絶対忠誠の膝枕マス』でございます」
優雅に正座して待っていたリーシャが、俺をそっと招き入れる。
俺が促されるままに横になると、彼女は青い騎士服に包まれたFカップの胸を誇らしげに張り、その柔らかく弾力のある太ももの上に俺の頭を優しく乗せた。
「主君の御身の疲れ、わたくしがすべて癒やしてさしあげましょう」
下から見上げる彼女のFカップは、今にもボタンが弾け飛びそうなほどの圧倒的な質量で視界を埋め尽くしている。
リーシャは俺の髪を優しく撫でながら、真面目すぎる瞳で俺を見つめた。
「一肆殿は、今日も息をしているだけで素晴らしい。サイコロを振るそのお姿すら、わたくしにとっては英雄の凱旋のように眩しいのです……」
生真面目な全肯定の言葉と、太ももの極上の柔らかさ、そして視界を塞ぐFカップの圧倒的な包容力。
究極の癒やしに完全に意識がトロトロに溶けそうになりながらも、俺は最後のサイコロを転がした。
出た目は、ゴールにぴったりの『1』
「……やっと来ただわ。待ちくたびれただわ」
ゴール地点である『絶対防音引きこもりマス』では、ニナが巨大な毛布を広げて待っていた。
俺がゴールに足を踏み入れた瞬間、ニナは俺の腕を引いてすっぽりと毛布の中に引きずり込んだ。
「もうどこにも行かせないよー。よそ見したらペナルティねー」
彼女は俺の背後から抱きつくように座り、ダボダボのジャージ越しのDカップの柔らかい胸を、俺の背中にぴったりと力強く押し当ててくる。
そして、ゴールを祝福するように他の4人も集まり、俺を中心にして巨大な毛布に入り込み、こたつを囲むように平和な円を作って座った。
サリアが隣で腕にDカップを押し付けながらパンを差し出し、コロンが足元でAカップの背中を預けてお茶を注ぎ、ジンがEカップの熱気で肩を組み、リーシャが正面から優しく微笑みかけ、ニナが背中でDカップの体温を分け与えてくれる。
俺は限界を超えた脳で静かに独白を開始する。
確率論に支配された盤上遊戯において、マイナスというエラーデータが完全に排除されたこの空間は、まさに理想的な報酬系アルゴリズムの完成形だ。
サイコロを振るたびに異なる変数の極上データが連続で入力され、最終的にすべての幸福度がこのゴール地点へと収束していく……!
(過去の強い執着はすっかり薄れ、肩の力が抜けていく……)
ただただ五感のすべてを甘やかされるだけのまあるいすごろく。
俺は5人の個性豊かな双丘と、雨音を完全に遮断するほどの濃密な愛情に囲まれた平和なゴール地点で、至福の温もりを感じながら笑顔で目を閉じた。











