小童
第三十章~何とも頭の悪そうな女子二人の巻
「ねえねえ、そこのガタイのいいお兄さん。ウチら二人と遊ばない? 4でいいよ」
僕らのテーブルにやってきて、何やらケバケバした女子二人が暗号のようなことを言ってきた。
「ふん! 小童は寝る時間ぞ!」
大道少尉は鼻を鳴らしてふんぞり返る。
「遊ぶ? もう夜中の三時前ですよ? どこに?」
僕が尋ねると、ピースサインを出した片方の女子、ミニスカートのほう、が「だから、ホテルだって」と返した。
これは、ひょっとして、エンコーという奴か! しかも二人組!
「へいよぉ、お姉ちゃん方?」
ニヤニヤしつつでミサキ氏が言う。
「あたしが遊んでやってもいいけど、ついてこれっかなぁ 前は一切なしだぜ? くくく」
含み笑いで続ける。
「ってことであたしはこの子らと遊んでくるから、二人は車降りてね? この子ら乗せられないからさ。少尉ももうビール抜けてるだろうからカブは降ろせ」
ええー、と不満があがる。
「オネーサンが相手? どうする?」
「いいんじゃあない?」
二人組が互いに言い合っている。
しかしまあ、何とも頭の悪そうな女子二人だ。ルックスは悪くないのだが、ケバいネイルにハデなタトゥーで、化粧も濃い。
「アホの鳩羽よ。吾輩はここで退散とする。小童の懐を狙うなよ?」
「それは無理ぃ。大丈夫大丈夫。あたしのテクで失神させてやっから」
二人組に聞こえないようミサキ氏は言うと、伝票を掴んだ。
「いざ! エアコンを求めて、快楽の底なし沼へー」
「イェーイ!」
号令のように言って一同は、ファミレスを出る。




