砂時計の山頂は、まだ揺れている。
私も彼女と視線を揃えるように、同じく窓を見た。
フィレンツェの黄昏は、硝子を通じて部屋に舞い降りてくる。
「夕陽の光は、優しいですね」
レナが目を細めて、問いかけるように言う。
「まだ物事をはっきりと照らすだけの光があるのに……濃い影があって、隠しておきたいこと、そっとしておきたいことを許してくれる。そんな気がします」
*流血等の直接的な残酷描写は御座いませんが、中には残酷と取れる描写もあります。
*一話の後書き欄に頂いたイラストが御座います。好まれない方は、挿絵表示をオフにして下さい。
フィレンツェの黄昏は、硝子を通じて部屋に舞い降りてくる。
「夕陽の光は、優しいですね」
レナが目を細めて、問いかけるように言う。
「まだ物事をはっきりと照らすだけの光があるのに……濃い影があって、隠しておきたいこと、そっとしておきたいことを許してくれる。そんな気がします」
*流血等の直接的な残酷描写は御座いませんが、中には残酷と取れる描写もあります。
*一話の後書き欄に頂いたイラストが御座います。好まれない方は、挿絵表示をオフにして下さい。
砂時計の山頂は、まだ揺れている(上)
2015/03/20 14:46
(改)
砂時計の山頂は、まだ揺れている(下)
2015/03/20 19:22
(改)