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ティーには秘密があります。  作者: 伊藤 深雪
ティーと学園の友達に先生 の章
66/66

第66話 ヒーローが凄すぎると思います。

お久しぶりです。

あーもーストレスだ! とどうしようもなくなったので、ちょこっとだけ書かれていた66話を完成させました。

わざわざ言わなくてもわかるかも知れませんが、ニーナちゃんに射ぬかれてしまったティーはみんなに自慢(自分のことではないのですが)しまくりました!

だって『なにこの可愛すぎるニーナちゃん! 写メれないならせめて見せて回ります!』という思いに溢れかえってしまったんですもん!


みんなこの思いをわかってくれましたよ。

だって「かわいい!」って叫んだり、「かわいい......」って呟いたりしてましたから。

それに照れるニーナちゃんも、それはそれは可愛かったのです。

たまに照れずにティーに笑いかけてくれる時もあったんですが、あれはなんだったんでしょう?

まさか、子供ながらに社交辞令だろうとか考えてたわけじゃないでしょうし、謎ですねえ。

ティーが首を傾げると「それでこそティシーちゃんなのかなあ」って言ってました。

どうもティーに関係してることみたいですが、一層謎です。


女の子たちのピンク談義に話題がうつったころにコス先生が教室に入って来ました。

いつ見てもコス先生は優雅です。


そうして順調に一時間目、二時間目の授業が終わって中休みになりました。

女の子たちのピンク談義は朝で終わっていたのですが、どうやら男の子たちは赤と黒で盛り上がり続けていたらしいのです。

始めは赤と黒以外の男の子もいたみたいなんですが、今は赤と黒で別れてどっちが格好いい色かを話してます。


ティーはどっちも格好いいと思うんですけどねえ。


「くろはカブトムシとかクワガタのいろなんだ! かっこいいだろ!」


確かに、彼らは黒くて格好いいですよね。

あれがピンクだったらなんだか弱そうですし。


「なにいってんだ! クワガタよりレックスのほうがかっこいいにきまってるだろ! レックスはあかいんだぜ!」


レックスというのはですね、所謂正義の味方なんです。

日本でいうところのなんとかレンジャーみたいな感じです。

レックスはすごいんですよ。

一人(レッド)しかいないのに迷子は送り届けるし、いじめっ子は注意して、悪い大人は懲らしめて、襲ってくる魔物はばっさばっさ、王様が困っていれば助けると、年中無休で大活躍のヒーローなのです。

お母さん、お父さんたちが子供たちにあらんかぎりの夢を託している表れなのです。

レックスの武勇伝は毎日色んなところで増えて、絵本にされていくんですよ。


「でもくろはっ! どんないろにもまけないってにーちゃんがいってたんだ! いっかいくろくしたら、いっしょうくろなんだ!」


「なにわけわかんないこといってんだよ! レックスはやみのまほうつかいにだってまけないんだぜ!」


あれ、話が微妙に通じてないですね。

絵の具とかだと黒を染めるのはすっごく大変なんだってことなんでしょうけど。

(レックス)派は魔法の属性の色で捉えてますねえ。


「くろはな! くろは......」


レックスはちょっと凄すぎるヒーローなのでレックスを負かす黒いものでも見つけないと、黒派が勝つのは難しそうです。

それに、どんどん黒を推してた子たちも赤に、というよりもレックスに流れてきてます。


「おれはおとなになったらレックスみたいなヒーローになるんだぜ!」


「え!? セイトくんヒーローになるの! すごい!」


「レックスはかっこいいからな! おれもつよいまほうで、すっげえつよいまものをたおすんだ!」


「ファイヤーアローだ!」

「サンダーウェーブだろ!」


「レックスはぜんぶのまほうをつかえるんだぜ!

ぜんぶいっきにやるんだよ!」


「あー、そっか!!」


はい、もはや色を巡る対立は見る影もありません。

レックスは魔力も底なしらしいですからね、全て一気になんてこともできるのかもしれないです。

たぶん。


そんなレックスのようなヒーローにセイト君はなりたいらしいです。

こう、なんて言ったらいいんですかね。



「レックスって、すごくすごいひとだよね?」


「......うん、すごくすごいひとだよ」


「すごいなあ」



それです。




ニーナちゃんの言う通りです。


とにかくすごいなあ、と思ったのです。



「すごいねえ」


始めに書こうと思っていたものから逸れに逸れて、レックスさんが超人になりました。

勢いって大事ですけど、なんだか怖いものですねぇ......。


ストレスだいぶ減らせました!

ティーたちの話を書けてよかったです!


明日に引きずらないように、頑張ろうと思います。o(`^´*)

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