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神戯大戦   作者: シノウミ
二章 世界変動編
30/34

倒れていた少女

新ヒロイン本格的に登場です。

好きになってもらえると嬉しいです。

 俺は三人の女の子たちを前に正座をさせられていた。


 少女の悲鳴を聞き、降りてきたクリスとシオリ。少女は俺を殴った後少女はこともあろうか俺に襲われそうになったと言ってクリスとシオリ助けを求めた。


 二人はその少女を保護しつつこちらに視線を向けてくる。


「で、どういうことですか?」

「はい、馬車を運転しててその子が倒れているのを見つけたから起こした。それだけです、はい」

「何言ってるんだよ!おれのこと襲ってきてたじゃないか!肩をつかんで!」

「いや、だからそれは誤解で」

「ふむ、肩をつかんで襲い掛かっていたとそんなことはあり得ないです。この旅の中で私たちのこと襲ってこないのにあなたを襲うなんてありえません!」

「クリス殿落ち着くでござる。心の声が出まくってシュン殿が茫然としているでござるよ」


 クリスが擁護してくれたのは分かったけど襲う?俺が?むしろ頑張って我慢してたんだけど。クリス襲われたかったてこと?うん?あれ?


「わかった。そこの兄ちゃんがヘタレだってことはよくわかった。だからもういいよ」


 ヘ、ヘタレ……あれ?俺がおかしいのか?


「シュン殿戻ってくるでござる。シュン殿は間違ってないでござるよ、一応」

「へ、あ、ああ、うん」


 シオリの呼びかけで茫然としていた意識が戻ってくる。


「それでそちらの御仁、名前を聞いてもよろしいでござるか?拙者はシオリでござる」

「おう、おれの名前はユオだ。冒険者をやっている」

「私の名前はクリスです。私たちも冒険者をやっています」

「俺はシュンだ」


 頭の追い付いてこなくて、どこか上の空な返事をしてしまう。


「それでなぜ倒れていたのですか?」

「よく聞いてくれた。実はよ、バルクの街を目指してる途中だったんだが魔物に襲われてよ撃退はしたんだが…食料を全部奪われちまって、それに気になることもあったからシューゼンの街に戻ってたとこで腹減り過ぎて倒れちまったんだ。よかったら飯をくれないか?」

「それは大変でござったな。拙者たちのリーダーはそこのシュン殿なんでござるがもうちょっと悩んでそうでござるし、拙者たちもおなかは空いたでござし、一緒に食べようでござる」


 そこからは何というか俺の頭が整理できていなくて、一応会話は聞いて返事もしていたのだが記憶にないうちに目の前に食事が並べられていて、目の前のユオといった少女がすごい勢いでご飯を食べていっている。


 一応頭も落ち着いてきたのでユオに尋ねる。一応、クリスの気持ちについても考えて、今までの言動から一つの解にたどり着いたのだがこの場では後回しにする。


 このことをヘタレというのだが、まあ尋ねるような状況でもないし仕方ないだろう。


「ユオって冒険者なんだよな?この辺りは一応強い魔物が出るはずだし、バルクに行くってことはAランクの冒険者なのか?」

「ん?なんだ兄ちゃんもういいのか?」

「はい、あーん」

「ああ、それで?」

「もぐもぐ。おれは確かにAランクの冒険者だぜ。で、そういう兄ちゃんたちもAランクか?」

「ああ、そうなんだけど本当にAランクなのか?」

「ああ?おれがそうは見えないってか?」


 シュンがいうのにも理由がある。さっきまでは事態の急さに頭が追い付いていなかったがユオはどう見ても小学生くらいよくて中学生程度の見た目をしている。すごく元気のいい茶髪の少女って感じで、おれというしゃべり方とかも背伸びしている感があって、シュンはすでに守らなくてはと思い始めていて、そんな庇護欲をくすぐるような少女なのだ。


「いや、まあ、この辺の魔物を一人で倒せるのは説得力になるんだが食料をとられるってAランク冒険者がやるか普通?」

「う、うるせー。おれはAランクだ。ほらこれ冒険者カード」

「はい、あーん」


 確かに渡されたカードにはAランクと書かれている。だが、この庇護欲をくすぐる感じは何なのだろう?Aランクなのにどこか抜けているとこもまたくすぐられてしまう。



 ちゃんと確認して返そうとするとすごいドヤって顔をしたユオがいた。


 本人はかっこよくしたいようなのだが残念なことにそんな風には全く見えない。


 その理由として、どうやらクリスとシオリはシュンが茫然としている間に堕ちてしまったらしく先ほどからユオにあーんをしたりとかいがいしく世話をしているのだ。その姿にかっこよさや威厳は皆無である。


「ははは、Aランクっていうのは分かったんだがさっき言ってた気になることって何なんだ?」

「ああ、いやまあ確実じゃないんだがスタンピードの兆候があってな。シューゼンに結構近いしな」

「スタンピードというとあれか?魔物の集団暴走」

「そうだ。普段は人の近くで急に現れるはずのない魔物が現れたりするのが兆候だ」

「あ、なら夜に出た魔物たちもそうでしたよ」


 どうやら世話から戻ってこれたらしいクリスが答える。


「そういうことならヤバいかもしれねえ。兄ちゃん達には礼が出来なくてワリィが行かせてもらうぜ」


 そういって急いで支度しだすユオ。


 シュンはクリスとシオリに目配せして、お互いにうなずき合う。


「ユオ、そういうことなら俺たちも行くぜ。もし、スタンピードが起きたなら人が多いほうがよさそうだし、それに馬車の方が早いだろ」

「いいのか?出会ってすぐのおれの心配なんかして寄り道までして」

「ああ、危険があって、それを無視するなんて俺には無理だ」

「ありがとう、なら急いで準備してあっちへ向かってくれ」


 そういって、ユオは馬車が向かっていた方角を指す。


「うん?何を結っているんだユオ。そっちはバルクに行くほうだろ?地図だと反対じゃないか?」

「ちょっと地図を貸してほしいでござる。今はどこでござるかユオ殿?」


 ピンピンっと来たらしいシオリがユオに尋ねる。


 場所を教えてもらったシオリは今度はシュンに尋ねる。横でクリスがああ~となっていることからクリスも分かったらしい。


「この道に来る前の二手に分かれた道どっちに曲がったでござるか?」

「え?左だったと思うけど。バルクに行く道はそっちだろう?」

「……シュン殿、左に曲がるのは次の二手の道で、その道は右に曲がるのが正解でござるよ」

「………………」


 一同に沈黙が広がる。


 クリス、シオリ、さらにユオまでが悲しそうな目でシュンを見ている。


 せっかくかっこいいことを言ったのにすぐこのありさまである。


 シュンはごまかすように馬車の支度をし始めた。


 この後、なぜ自分たちに聞かなかったのかと聞かれ、素直に言えず二人にたっぷり叱られながらシュンたち一行はトラブルが待ち受けるであろうシューゼンの街へ超特急で向かっていった。






基本的にタグにもあるようにハーレムモノでもあるのでヒロインは増えていきます。

作者の個人的な好みのキャラが作られるので好きになってもらえる人が多いと嬉しいです。

評価やブックマークしていただけると嬉しいです。

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