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神戯大戦   作者: シノウミ
二章 世界変動編
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クリスの想い

 あの後料理を食べまくった俺たちは財布の中を見つめて悲しそうな顔をしているローレンと別れて宿に戻ってきた。


「明日なんだけど2人は何か予定とかある?」

「いや、ないでござるが」

「はい、私も特にはないです」

「そうか、なら明日は一緒に街を散策しないか?俺が2日間寝てた間心配をかけちゃったみたいだし、そのお詫びに2人の行きたいところに行こう。俺のおごりでね」


 そう、今回のお詫びがしたかったのだ。ほぼ完璧にティナのせいだが、俺が寝てたせいで心配をかけたのだ。お詫びをしないとなんとなく嫌だったのだ。


「そんな、お詫びなんていいですのに。ただ出かけるのはいいですね」

「そうでござるな。ということは明日は3人でデートでござるな」

「……へ、いやこれはデートではないだろう」

「そ、そうですよシオリさんは急に何をいうのですか」

「?…2人ともどうして慌てているのでござるか?……デートではない?でも、デートとは好意を持った相手と出かけることでござろう?なら、拙者は2人が好きでござるからな。2人は違ったでござるか?」


 そう言ってシオリが悲しそうな顔をする。


 シオリが好き?俺を。だが待て、シオリは2人と言った。ということはクリスのことも好きということは仲の良い好きという意味だろう。それに考えろ、これはお詫びだ。向こうがデートというのならデートなんだこれは。


「あ、いや違うよ、うん、俺も2人のこといい仲間だと思ってるよ。うん、それにまあデートと言ってもいいだろう。ハハハハハ」

「……ハッ、わ、私もお二人のことは好きですよ…。だからこれは……で、デートですね。はい」

「じゃあ、明日は朝の修練はなしで食堂に集合して、朝ごはん食べたら行こうか」

「わかりました。おやすみなさい」

「わかったでござる。では、また明日」

「おう、おやすみ」







 ―――――――――――――――







 自分の部屋に戻ってきたがどうも眠れそうにない。


 全くシオリのやつなんてことを言うんだ。

 あんな風に言われたらめちゃくちゃ意識してしまうじゃないか。


 とりあえず2日間サボってしまったトレーニングをするとしよう。


 やっぱりダメだな。体を動かせば忘れられると思ったのだが余計に考えてしまう。


 それでさらに忘れられるようにトレーニングをしたせいでいつもの3倍くらいやってしまって、めちゃくちゃしんどい。


 でも、ある意味効果あったか。疲れたから少し眠くなってきた。これはもうこのまま寝るしかない。






 ―――――――――――――――





 やってしまいました。


 それにこの気持ち、これはたぶん......


 こんな気持ちになったのはいつからでしょう。


 いえ......本当は初めてあった時からこの気持ちを持っていたのかもしれません。ただ自分がこんな気持ちになったのが初めてだったから......


 思えば出会いも衝撃でしたからね。


 エルフの秘術をすべて使えるようになり、兄よりも優秀になってしまった私は家族や周囲の中で唯一優しかった兄にも冷たくされ、エルフの国を逃げた。


 親衛隊に追われて疲弊したところに一角熊に襲われたところを助けてもらったのがシュンさんとの出会いでした。


 あの時、見捨てて逃げれば確実に助かるのに私を助けてくれたシュンさん。


 優しくされることを心の中で望んでいた私はあの時私を抱き上げて助けてくれたシュンさんにドキドキしていたのかもしれません。


 我ながらちょろすぎだと思います。


 その後はフォレスの街に案内して、冒険者になって一緒に行動することになって、シオリさんという仲間までできました。


 初クエストからトラブルが発生し、私を狙った親衛隊たちが襲ってきたときも私を見捨てずに戦ってくれた二人の仲間には感謝の心でいっぱいです。


 それからも、今まで、やりたくてもできなかったこと。憧れていたこと。そんな一つ一つをたくさんしました。これも全部シュンさんと出会ったからできたことだと思っています。


 そして、ドラゴンと戦ったあの時、エルフが襲われていて助けたいという私の願いを二つ返事で承諾してくれたシュンさん。


 さらに、戦闘中も秘術を使えばいいものをためらってしまっていた私に気づいていながらも、シュンさんは何も言わずに待ってくれた。普通なら、戦闘中に迷いがあったら危険だから怒られてしまいます。


 でもシュンさんは待ってくれた。真実は違うかもしれないけど私はそう思っている。


 そして、秘術を使うためにマナを練っていた時、ドラゴンが吐いてきたブレスを自分が傷つくことなど気にしないかのようにシュンさんは身を挺して守ってくれた。


 シュンさんは私が国を出てからずっと気づけば私を守り、楽しませてくれる。


 このころからはもう自分の胸の中にある気持ち、それに薄々気づいていました。


 本当に気づいたのは数日前。


 創世神様が夢に現れ、シュンさんを借りるというようなことを言われ、シュンさんが目を覚まさなかったあの時だです。目が覚めると言われていても、不安だった、それにあの時気づかされました。


 もう、私の心の中にいる大きすぎるほどのシュンさんの存在に。


 でも、まだこの気持ちをシュンさんに知ってもらうわけにはいきません。


 まだ私はもらうだけで与えることが出来ていません。


 だから、この気持ちは私がシュンさんに何かを与えられたと思ったその時までは胸の中にしまっておくのでです。今日のの態度を考えると怪しいですが隠せるように頑張りたいです。


 でも......明日だけはちょっとはアピールしてもいいのかもしれないですね。


 だって......デートなんだから。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

評価やブックマークなどしていただけると嬉しいです。

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