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神戯大戦   作者: シノウミ
間章 神戯大戦編
22/34

神戯大戦7

「ふう、つい本気を出してしまった。」


 最後の一撃はなかなかヤバかった。まさか、自分の命を使ってまで攻撃してくるとは思っていなかった。


 このまま一旦休みたいところだが、さっきから首筋がヒリヒリするような感覚に襲われている。


「おい、見てたんなら出てきたらどうだ?」

「おや、気配を消していたつもりだったのですがどうして気づいたのでしょうか?」


 そう言いながらさっきの魔法の消滅の際の爆発でできたクレーターの上から魔族の少年が現れる。


「それだけ不気味なオーラをバリバリにだしといて何がどうして気づいただ、気づかないやつの方が少ねえよ」

「なるほど、オーラですか。これはどうしようもないのですが…先程も妖族の方に言われましたし、頑張って抑えられるようにするとしましょう」


 龍族の男の危険を察知する第六感のようなものが少年を見た瞬間、警鐘を鳴らしていた。


 この男は危険だ。確実に自分より強い。最強と思っていたがこのような者がいるということの喜びと、あの若さでどうしてあのようなオーラを出せるのかという

 驚きが感情に包まれていた。


 だが、警鐘が鳴っているのも事実で、さらにこの大戦を優勝し、今回こそあの創世神を倒したいという思いもある。


 勝てる最善の方法を取るというのは、相手に対しての敬意でもあるとし、色々と聞きたいこともあるが、最善を取り、全力でいかせてもらうこととする。


 会話が途切れ、僅かな沈黙が生まれた後、龍族の男は腹からマナを練りあげると、今まで使わなかった攻撃、ブレスを吐き出す。


 凄まじい炎の光が魔族の少年に襲いかかる。

 少年は先程の妖族との戦いでも見せた魔法を使う。


 時が止まったかのように周りのものが動かなくなる中、少年はブレスを避け、龍族の男に近づき魔法を解除する。そして、手刀を繰り出す。


 しかし、龍族の男はこれを超人的な反射神経で腕でガードしようとする。手刀は腕によって防がれるが、なんと防いだ腕が手刀によって斬り落とされる。


 さらに追い討ちをかけるように回し蹴りが繰り出される。龍族の男はこれを後ろに飛びながら受け身をとるが、凄まじい勢いで吹き飛ばされる。


 龍族の男は追撃を警戒するが魔族の少年は追撃をせずに突っ立っている。警戒しつつも、腕を回復するチャンスだと、圧倒的な回復力で腕を再生する。


 それを見ても少年は突っ立ったまま全く動かない。


 その行動に龍族の男は挑発と受け取り、剣を構え仕掛ける。


 一瞬にして間合いを詰め斬りかかる。


 対して少年は剣が迫っているにもかかわらず全く微動だにしない。


「そんなに切り刻まれたいなら跡形もないくらい切り刻んでやるよ」


 少年の首に剣が迫る。


 あとコンマ数秒で当たるというところで少年は体をそらし剣をかわす。


「ふう、やっと動いた。今のは危なかったですね。やはり使い所が大切ですね」


 目で捉えられないほどの高速の剣技をかわし、時に手で弾きながら全てをいなしていく。


「ああ、そりゃどういうことだ。だがお前にはこのまま死んでもらうぜ」

「なんでもありません。ただの独り言ですよ。気にしないでください」


 剣を手でいなしたあと、少年は反撃の回し蹴りを繰り出す。男はそれを剣でガードするが勢いに押され後退する。


 少年はその隙に剣を取り出す。


「流石に僕も手だけでそちらの攻撃を捌き続けるのはしんどいので使わせてもらいますよ」


 そう言って剣を構える。


 剣を構えた途端に少年から漂っていたオーラが一層強くなる。漆黒の剣を構える少年を見ながら、龍族の男はこれは真剣にヤバイと思う。


 先程の剣技、前回の大戦で勝った魔族の代表に対して繰り出せば、その体を2つにするくらいには凄まじい剣技のはずなんだがアイツはものともしなかった。


 これは反動もすごいから、この後の創世神との戦いまで使いたくなかったが仕方ない。


「なら、こちらも全力でいかせてもらうとしよう」


 龍族の男の見た目が変わっていく。


 背中からは翼が生え、尻尾はより大きく強靭に、さらに体が大きくなり、顔まで龍に近いものとなり、全身が頑丈な鱗で覆われる。


「あまりこの姿は使いたくなかったんだが、お前相手にはこの姿にならないと負けそうだし使わせてもらうぞ」

「ええ、いいでしょう。僕も本気でいかせてもらいます」


 少年と男は同時に地面を蹴り駆け出す。


 目にも留まらぬ速さで接近した2人はその勢いのまま、凄まじい攻防を繰り返す。


 両者の間に火花が飛び散り続ける。お互いが攻撃を繰り出しながらその全ての攻撃を剣によってさばくことで、剣が交わった際に起こる火花が延々と出続けているのだ。


 その攻防はお互いが決め手に欠け、10分以上繰り返される。


 先に手札を切ったのは龍族の男だった。


 剣と剣で斬り結び、相手の剣を弾いた瞬間重力魔法を使い、一瞬少年の体を浮かせる。


 突然重力をなくし、バランスを崩した少年に斬りかかる。しかし、少年はこれを剣で対処する。それを読んでいたのか龍族の男はさらに追撃で斬り合いで使わなかった尻尾を振り回し、少年を吹き飛ばす。


 腹に重い一撃を受けた少年は肺から空気を出しながら吹っ飛んでいく。


 龍族の男はそこに追撃でブレスを吐き出す。


 最初に出したブレスの数倍はある威力と大きさのものが少年に襲いかかる。


 少年はそれを見て、こちらも手札を切るべきだと思う。


 再び周りの時間が停止する。


 少年だけが動ける世界の中、龍族の男に近づいた少年はそこから1秒高速で攻撃し、魔法を解除する。


 龍族の男は驚きに包まれていた。


 完璧なタイミングだった。あのブレスを避けるには同等の威力で相殺するしかない。最初にされた転移のようなものも気をつけなければならないが、転移した瞬間は体が少しは硬直するもの。反応速度も上がっている今逆にそれすら利用できると考えていた。


 しかし、その考えが甘かった。気づいたら斬られていた。しかも無数に。体のあちこちから血が吹き出し意識が朦朧とする。どういうことかと思い少年の方を見ようとするがそれも叶わず意識が途切れてしまう。


 龍族の男が倒れた。おそらく死んだだろう。バタンという音がしたからそうであると願うしかない。


 少年は膝立ちの状態で剣で体を支えてやっとの状態であった。


 しばらくその状態のまま動かず、動いたかと思うと吐血し、よく見ると服は全身血が滲んでいた。


「やっぱりキツイな。これはやっぱり使うべきではないな。それより倒せたよな」


 そう言って龍族の男の方を見るが、すでに男はティナの手によってこの空間から消滅していた。


 それに安心した少年はその場に倒れこんだ。


「よし、これであと一歩だ。なぜこんなことになったかやっと知れる」





本日もう一度更新します。

そちらで間章終了です。

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