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Fクラスに転入してSクラスの奴らを倒せ!なんてラノベ風な留学?

これは本日2回目の更新ですのでご注意ください。

やってきましたルーマニア!


ブカレスト国際空港からバスで2時間。


古城を思わせる雰囲気のここが聖ワラキア学園だ!


「この学校は中世のワラキア公国に建てられていた城を再現して作ってあるのよ」

「へえー」


さすがマリア姉さん、博識だ。


「レイジ、学園長から渡された冊子に書いてあるでしょ?」

「ごめん、はやて。俺ってあんまりそういうの読まないから。説明書とか読まずに始めるタイプだし。」

「いや、こういう時くらいは読もうよ」


ともあれ学園に到着すると、すぐに学園長室に通された。


「ようこそ。聖トランシルバニア学園のみなさん」


しゃべり方は違うけどなんとなくうちの江田島平えだじまだいら学園長に似ているな。

それと日本語うまっ。


「娘がいつもお世話になっているわ」

「娘?」

八蜜はちみのことよ」

「えっ?!ええっ?!」


俺は思わず二度見する。


江田島平学園長が50歳以上というなら、母親のこの人は70歳以上のはず。


でもどうみても20代、江田島平学園長と姉妹にしか見えない。


「うちの家系は若作りなのよ」

「いえ、それにしても限度がありません?」

「ふふっ、実は私、ヴァンパイアなのよ」

「は?」


ヴァンパイアって吸血鬼だよね?


確か石の仮面で変身できる…ってそれは違うか。


「レイジくん。あなたは人間以外の人とたくさん接してきているのだから、ヴァンパイアくらいでは驚かないのではなくて?」

「確かにそうですね」


フィーネみたいにゲームの世界的な異世界から来たエルフとかも居るものね。


「この学園の半数は私のような人外なのよ。だけど一応人間のふりをしているから気を使ってあげてね」

「気を使ってと言われても…」


具体的にどうしたらいいのやら。


「まあ、八蜜の選んだ生徒たちなら間違いないでしょうけどね。ところでレイジくんは100人の嫁が娶れるそうね」

「はい、そうです」

「この学園で結婚した生徒が居たなら連れ帰って向こうの学園に転入してもらうことになるから覚えておいてね」


そうか、そういう可能性もあるんだよな。


「わかりました」

「もちろん生徒だけじゃなく先生でもいいわよ」

「まさか学園長も?!」

「あらあ、こんなおばあさんでいいのかしら?って、駄目よ。私の夫はあの人だけなんだから」


そう言いながら学園長が熱っぽい視線で見た壁にはどこかで見たような禿げ頭で厳つい日本人の写真が飾られていた。


「レイジくんが八蜜の旦那になってくれるといいんだけど、まだまだ力不足ね。あの子、自分より強い男性がいいってずっと言ってて、そんな人がこの世に何人居ると思ってるのかしらね。私たち夫婦より強いのに。ふふっ」


えー、江田島平学園長ってそんなにすごいの?


そう言えば学園長室で叫んだ声を聞いたときに何か試されている感じがしたのは、ここに来るための選抜だけじゃなくて、自分の旦那に相応しいかを見るためだったってことかな?


「それで勝負の方法は何でしょうか?」


俺の一番聞きたかったことをマリア姉さんが聞いてくれる。


「それは生徒が決めるのが通例なのよ。通例と言っても対決をするのは4年ぶりだけどね」


オリンピック周期なんだな。


「このあとの全校集会で4人を紹介して、それから当学園の生徒会長が対決内容を発表する予定よ」


勝負の内容を聞いてから、俺たちで話し合って誰が何に参加するか決めるらしい。


「その勝負を除けばあとは編入してもらったクラスで普通に・・・授業を受けてもらえばいいわ」



そして学園長室をあとにした俺たちは全校集会の舞台に上げられて紹介された。


「ここから見た限り、みんな普通の人に見えるな」

「そうだねレイジ。あっ、でも明らかにおかしな髪の色の生徒が居るよ」


はやての目線の先にはまるでアニメのような水色の髪をした女子生徒が居た。


「染めてるんじゃないの?」

「校則的にいいのかな?」


なんて言っていたら、自己紹介の順番が回ってきた。


マリア姉さんも明日香先輩も英語で話したのだが、俺は英語がそこまで流暢じゃない。


「レイジ、大丈夫かい?」

「まあみてろって、はやて。『みなさん、こんにちは。私は日本から来たワタヤマレイジです』」

「えっ?まさかルーマニア語?」


ふふっ、はやてめ、驚いてるな?


女神ロリーナに頼んで翻訳能力を借りて来たのさ!

マリア姉さんと明日香先輩は真面目だからいらないって言ってたけど。


「はい、はやての番だよ」

「まさかレイジがルーマニア語しゃべれたなんて。じゃあボクも・・・そうしよっと」

「え?」

「えっと、アルクス星のルーマニア語っと…『えー、みなさん初めまして。聖トランシルバニア学園から来ました、天竜院はやてです。ルーマニアの事とか色々教えてくださいね』」

「うええ?なんで話せるの?」

「レイジだって話せたじゃないか」

「だって俺は神、じゃなくて嫁さんに教えてもらって」

「ボクも隊長、じゃなくてお父さんに教えてもらったんだよ」

「そっか。あはははは」

「そうだね。ふふふふ」


はやてにもやっぱり秘密があるんだな。何だよアルクス星って?地球じゃないの?



そして聖ワラキア学園の生徒会長が勝負の内容を発表した。

それは『スピード勝負』『力勝負』『我慢勝負』『武術勝負』『狩り勝負』の5つだ。


詳しい内容はまたあとで言われるらしいけど、俺なら力勝負か我慢勝負かな?

4人で5つだから誰かが2回出る必要あるよね。

いや、もしかすると1対1じゃない勝負もあるのかも。


しかし狩り勝負ってさすがヨーロッパって感じだね。

うさぎかキツネでも狩るのかな?

ちょっと可哀想な気もするけどね。



全校集会が終わり、俺とはやては1年生のFクラスに転入することになった。

最初の対決は週末の金曜日。

それまではここで授業を受けて過ごすんだ。


ちなみにここから先は全部ルーマニア語で話しているのでそのつもりで!


「ねえ、レイジ!ボクたちFクラスだよ!Fクラス!」

「おいはやて、何をそんなに興奮してるんだよ?」

「だってFクラスと言えば落ちこぼれやはみ出し者が集まっていて、それを主人公が鍛えてクラス対抗戦で傲慢なSクラスをぶっ飛ばすってのが定番じゃないか!」

「うん、ラノベ的展開だね、それは」


俺もそういったのは読むけど、これは単にAから始まるクラス分けだからな。

…と思ったら教室まで案内してくれた男子生徒の胸に『S』と書かれたバッジが付いている。


「まさか君ってSクラスなの?」

「もちろんだ。生徒会メンバーは全員そうさ」

「へえ、すごいんだな」

「だがお前たちジャポーニアの奴らなんかFクラスで十分だろ?」

「なるほど。これは燃える展開だな、はやて」

「そうだよね、レイジ!」

「なんでお前らFクラスに入れられるのにそんなに嬉しそうなんだよ?」

「「楽しいから!」」

「は?」


頭に大きなクエスチョンマークを付けたままSクラスに戻っていく誰だっけ?

生徒会の書記で1年生だって言ってたな。

まあ、そのうちわかるか。




俺たちは教室に入って自己紹介をする。


「綿山レイジです!よろしくお願いいたします!」

「天竜院はやてです!よろしくねっ!」


「ひゃー!あっちの子可愛いな」

「男の子らしいぞ」

「えっ?男の娘?」

「それはそれでアリだな」

「ねえ、あっちの男の子ちょっとガタイいいけどカッコよくない?」

「そう?私はあの細い男の子のほうが好みね」


やっぱりルーマニア語がわかるようにしてもらって正解だな。

噂話も全部聞こえるもんね。





最初の授業は自己紹介だけで終わり、休み時間になると俺やはやての前にFクラスの生徒たちが集まってきた。


「なあ、お土産とかないの?」

「そうそう、普通持ってくるよな?」


なんとなく不良っぽい雰囲気の生徒がそうやって言ってくる。

こういう手合いはどこにでも居ると思って、ちゃんとお土産は持ってきたんだぜ!


「はいこれ。日本の『文鎮ぶんちん』と言って、いわゆる『ペーパーウェイト』だよ」


と、俺は鉛筆くらいの細長い文鎮を机に置く。


「おっ、綺麗な模様が入ってるじゃないか…なっ?!」

「キラキラして綺麗だな…ええっ?!」


机に吸い付いたようになっている文鎮をつまんで持ち上げられない二人の男子生徒。


「どうしたの?あげるから持って行っていいよ」

「馬鹿言うな!こいつ、机に張り付けてあるじゃないか!」

「なんてことするんだよ!」

「え?どこが?」


ひょいひょい


「「え?」」

「じゃあ、手に乗せてあげるね」

「「お、おう」」

「1つ60キロあるけど」

「「ええええっ?!」」


ドスッドスッ


俺が文鎮を離した途端に彼らが手を引っ込めたため、文鎮は2本ともそのまま床に突き刺さった。


「そんな重いペーパーウェイト使えるかっ!」

「勉強しながら筋肉も鍛えられるよ」

「こ、この馬鹿力野郎め…」

「じゃあ、軽いほうをあげるね。はい」


と、普通の文鎮をプレゼントする。


「お、おう。ありがよ」

「意外と格好いい模様じゃねーか」


毒気を抜かれたように退散していくクライド・フェルムくんとベルツ・メイルくん。

このクラスの生徒は全員名札を付けているから名前が良くわかって助かるよ。


というか俺たちのためにわざわざ日本語で『くらいど』『べるつ』って名札の上に付けてくれていたんだよね。

今の俺たちはルーマニア語わかるけど。


「その文鎮、あっしもほしいっす」


あっし?ほしいっす?


翻訳され方が悪いのか一人称が『あっし』になってるけど、見るからに女の子だよな?


髪形はライオンの鬣みたいだな。

名前は『リア・アルデリアン』か。


「どうぞ」

「そっちじゃなくて、こっちがほしいっす」


そういうと、その女の子は床に突き刺さっている文鎮をすっと引っこ抜く。


おいおい、1本60キロだよ。

箸を持つように2本とも持って引っこ抜くかな?


でもはやてと違って細いながらも筋肉質っぽいな。

細マッチョまでいかないけど。


「じゃあ1本あげるよ」

「ありがとうっす!」


彼女はこうさんみたいに何だか野獣系の凄みを感じる子だな。

もしかして彼女って学園長が言ってた人外なのかもね。


ズズズズーン!


「何?地響き?」


校舎が揺れてる?!


「おらあ!出てこい!留学生!」


すると窓から覗き込む大きな顔が見えた。


「あっ、兄貴?!」

「えっ?リアの兄貴だって?」


あの巨人・・がお兄さんだって?!


「どうした?怖くて出て来れないのか?」

「よーし、そこまで言うなら行ってやるか」


身長が15mくらいあるけど同じ生徒なんだからなんとかなるだろ。


「リュワッ!」


その時、何か声が聞こえたと思ったら、その隣にさらに別の巨人が姿を現した!


「あれは…銀色の巨人?!」


銀色に輝くを身に纏った巨人。


「ひいいっ?!何だこいつはっ?!」

「リュワ?」


その銀鎧の巨人は身長50mくらいあり、リアの兄という巨人よりもはるかに大きいのだった。

お読み下さりありがとうございます!

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