第90話 新人メイドのスチル回収
夕方、旦那様ーー灯磨の食事中です。 ーー望美さんはいないみたいですね。
テーブルには、莉央さんお手製の豪華なディナーがありました! どれも美味しそうで、見ているだけでヨダレが出てきます!
「……」
「……」
それにしても、絵になるなぁ〜 スチルって奴だよね! さすが灯磨だよ!
「……中川、あまり見つめられると食べ辛いんだが……」
「え? そうですか……」
そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに、ね?
◇◇◇
食後です。 私は、書斎の前で深呼吸をした。
こんこん。 ドアを叩くって、新鮮だなぁ! 聴こえているかな?
「……入れ」
「失礼します! コーヒーをお持ちしました!」
灯磨は、書類から顔を上げなかった。
「……そこに置いてくれ」
「はい! かしこまりました!」
私は、盆をデスクの端に置いた。 灯磨の公務執行中スチルゲット!
「……中川?」
「はい! ご主人様!」
「……まだ何かあるのか」
「いえ、お世話をしようと思いまして!」
「不要だ。 ……今日は疲れただろう。 早く寝ろ!」
「はい! わかりました!」
灯磨は、そう言って、また書類に目を落とした。 カッコイイ、好き!
◇◇◇
朝です! 小鳥がお歌を歌っていますね。
カーテンを開けると、空が明るくなってきてました。
いいお天気〜 噴水が輝いて見えるよ!
ーーそうだ! 今日は、お庭で朝食にしよう! 鵠沼さんも喜んでくれるよ。
だったら、サンドイッチだよね! 美味しいの作っちゃうぞ〜
厨房に降りると、誰もいなかった。 冷蔵庫を開ける。 卵、ベーコン、トマト、レタス、パン。 うん、全部揃ってる。
朝日に照らされた、綺麗なお庭。 白いテーブルと椅子。 あそこがいいよね。
六時五分。 鵠沼さんが食堂にやって来た。
「おはようございます、鵠沼さん!」
「おはよう……」
ーーあれ? どこか、眠たそうだなぁ? ちゃんと眠れなかったのかなぁ?
「お庭に行きましょう! 今日は、お庭で朝食を用意したんですよ〜」
庭のテーブルに、白いクロスを敷きました。 その上に、朝食を並べていきます。
焼きたてのパン。 スクランブルエッグ。 カリカリのベーコン。 トマトとレタスのサラダ。 オレンジジュース!
「中川……なぜ、庭なんだ?」
「気持ちいいからです!」
「……」
鵠沼さんは、じっとテーブルを見ていた。 そして、ぽつりと言った。
「……虫がいるんだが?」
「はい! 虫さん、おはようございます〜」
鵠沼さんは、椅子に腰を下ろした。
「中川……お前の分は?」
「私の分はないです」
私は、顔が熱くなった。 もしかして、一緒に食べたかったのかなぁ?
「……だったら、せめて座ってくれ」
「はい! わかりました!」
鵠沼さんの向かい側に座りました。 灯磨の朝食スチルゲットです!




