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学校の人気者の小川望美は俺のモノ  作者: Masa(文章力あげたい)


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第66話 食後のミーティング

 食後、ウチは望美はんの前にいた。


「土間さん」

「はいな!」


 望美はんが、ウチを呼んだ。 ウチは背筋を伸ばした。 もう条件反射や。 この人に名前呼ばれたら、体が勝手に伸びるようになってもうたわ。


「先ほど申し上げた、大切なお話です」

「はい!」

「明日ですが……」

「はい!」


 望美はんは、両手をお腹の前で組んだまま、静かに言うた。


「私が、お仕事を教えます」

「……ん?」


 ウチは、一瞬、意味が取れんかった。 望美はん直々に? 


「……ほ、ほんまですか?」

「ええ」

「メイド長直々にですか?」

「ええ」

「チェンジで!」

「ええっ?」


 ウチは思わず頭を下げた。 いや、そらそうやろ。 


 散々な目に遭うてきたんやで、望美はんが危険人物やってことぐらいわかるわ!


 千早ちゃんと怜子はんが、皿を持ったまま固まってた。


 七瀬先輩は、口元を手で押さえて、笑ってた。


「みなさん、なんでそんな顔してはるんですか」

「それは、そうでしょう! て、ゆうか! 最初から、拒否権はないわよ!」


ーーええ。 それなら、最初から聞かんといてくださいよ。


「ゴホン。 ……では、明日の予定をお伝えします」

「は、はい」

「五時に、私の部屋の前で待っていてください」

「五時やて?」

「それから、旦那様の朝食の準備です」

「へ? ご飯も用意するかい!」

「朝飯は当分、貴方の担当です。 材料の場所を教えます」

「はい」

「その後、六時五分に旦那様が食堂に参ります」

「そんなに詳しく決まっているんでっか?」


 ウチは、聞き返してもうた。


「はい。 十二時、昼食。 その後、掃除の時間です」

「はい。 かしこまりました!」


 すると、望美はんの声が、少しだけ低なった。


「……貴方、今日廊下一本に四時間かけましたね」

「はい」

「あれを屋敷全体でやると、何日かかりますか」

「……えっと」

「答えられないでしょ?」


ーーそやで、無理やもん。


「実は、掃除する必要はないんですよ……」

「え? そんなん、ウチの来た意味ないでやん!」

「そんなことはありませんよ」


 望美はんは、そこでうっすら笑った。


「手を抜くところを、覚えればいいんです」

「手を抜く? ……それと、なんの関係があるんや?」

「さあ?」

「なんや、それ……」


ーーまあ、明日のウチに任せよ。 現実逃避を覚えたで。


「ただし、明日は何回か抜けます」

「そら、そうやろな」


 望美はんが、指を一本立てた。 さすが、メイド長。 ウチの面倒をみるだけが仕事じゃないんやな!


「まず、朝の五時半から五時五十五分に灯磨吸いをしますので……」

「はい?」


ーーどっかで覚えのある単語が出たで。


「次に七時から、十一時半まで旦那様と勉強のため……」

「ほう」

「その間、貴方は自由にしてください」

「はい」

「それから、掃除終了後から夕食までの間も同様です」

「……はあ」


ーーえらい放任なんやな。


「それと、旦那様とすれ違った場合ですが」

「はい」

「会話は不要です」

「向こうから話しかけられた場合は」

「……場合は?」


 望美はんは、にこにこして、こう言うた。


「その日のうちに、一言一句。 私に報告してください」


 ウチは、頭を下げるしかなかったわ。


「あ、そうや。 今日、挨拶させてもろたで!」

「どうでした?」

「……えっとな……」

「マリモちゃんが、一発カマシてました!」

「「ぶっ」」


 千早ちゃんの発言に、望美はんと七瀬先輩が吹き出したわ。 そして、詳しく詳細を聞くために、千早ちゃんに近づいとったで。


 一方、ウチはーー


「マリモさん? あまりウチの子に、変な言葉を教えるのは感心しませんよ?」

「えらい、すんまへん」

「……千早は、すぐに信じるんですから。 まったく、誰に似たのでしょう?」


ーー怜子はんに、詰められてたわ。 反省したで。

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