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学校の人気者の小川望美は俺のモノ  作者: Masa(文章力あげたい)


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第55話 夏休みの始まり

 夏休み初日である。 朝食も食べたし、先に夏休みの宿題でもするかなぁ?


 俺は千早に頼み、望美を呼んでもらう。 書斎に望美がやってきた。 メイド服姿に能面。 


 いつもの望美だ。 ーーだが、いつまでその調子が続くかな?


 望美は机の向かいに座ると、鞄から教材を取り出し、几帳面に並べ始めた。


 そんな望美に俺は、一冊のドリルを渡す。 『算数 5年』


「…………」

「…………」


 俺は、望美を見た。 望美は、目を逸らした。


「望美」

「はい」

「なんでもするって言ったよな?」

「……それは」


 望美が、消え入りそうな声で言った。 耳が真っ赤である。


「小学五年の面積。 お前はここからが抜けている」

「……くっ」 


 こいつは、まったく数学ができない訳じゃない。 むしろ、暗算能力は秀でている。


 この屋敷でメイドとして必要だったから、身につけたものだろう。

 

「望美」

「……なんでしょう」


 俺は椅子を引き、望美の隣に移動した。 望美が、びくりと肩を震わせる。


「ノートが逆さまだぞ?」

「なんですって? し、しまった!」


 望美がアワアワした様子を、俺は味わう。 いい景色だ。


 望美は慌ててノートの向きを変える。 俺は望美のシャープペンシルを手に取り、ノートに図を書く。


「……旦那様?」

 

 俺は何も言わず、次の問題を指差した。 望美は真剣な表情で俺と一緒に宿題をしてくれた。

 

 それから、二時間。 望美は、驚くほど飲み込みが早かった。 当たり前だ。 この俺が教えているのだから。


「……できました」

「ああ。 全問正解だ。 望美、明日もこの時間でいいか」

「……い、いいんですか? 旦那様はお忙しいのに」

「問題ない」


 夏休みは長い。 俺はこの夏休みで望美との仲を深めてやる。


◇◇◇


 宿題もどんどん進んでいくし、灯磨と一緒に勉強できた。


 ーー私だけの灯磨。 明日も、明後日もずっと二人だけ。


 きっと、そんな夏休みになるわ。


◇◇◇


 数日後の午後。 私は自室の机で、一冊のノートを広げていた。

 

 表紙には『灯磨完全攻略計画』。 中身は、びっしりと書き込まれた予定表がある。


ーー夏休みは長い。 そう思っていた私が馬鹿だった。


 灯磨は毎日、私の宿題を見てくれる。 でも、ただそれだけだった。 このままでは夏が終わってしまうーー

 

 私はペンを咥えて、天井を仰いだ。 資料から、一枚の紙を引き抜く。


 『縁結び神社』 まず最初はこれが丁度いいわね!

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