2話
なんだかよく眠れなかったがこのテストで今後の未来が変わると思ったら眠りの一つや二つ浅くなるのも当たり前だろう。
俺は階段を降りて朝食をとっていたがやけに冷静だった。
大丈夫ではないけどなんだかいける気がするテスト特有の感覚に陥った。
「ごちそうさまー」
朝食を摂り終わった俺は学校の準備をして家を出て行った。
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登校中
やけに冷静だったがそんな場合ではない。
昨日からテスト勉強をしていないので何一つ勉強が頭に入っていなかったのだ。
そんな時ふとスマホを見ると時計は8時25分を指していた
「やっべ!遅刻しちゃう!」
ろくにテスト勉強をしていなかった瑛太は学校に行って勉強をする予定だったが、謎の自信のせいで時間ギリギリになってしまった。
「おい!おせーぞ瑛太!」
「今日勉強するんじゃなかったのか?」
なんとか学校に滑り込みで間に合い、遅れたことに対して友人に煽られる。いつもの光景だった。
「うっせ!こっちもゲームで大変なんだよ!」
「本当は得意な妄想なんじゃないの」
「…」
普段の俺だったら痛いところを突いていたが今日は違う、遅刻ギリギリになる俺を茶化す友人、これもまたいつもの光景。そんな日々がとても楽しかった。
「はーい、静かに。ホームルーム始めるぞー」
担任が教室に入りホームルームが始まり、準備を色々した後、ついにテストが始まった。
問1 この方程式を解け
(1)わかる
(2)わかる
(3)わからない
俺はテスト勉強を一切していないので普段だったら一問もわからないのもあまり前だったが今日は違う、完璧ではないが確かに普段よりも問題は解けていた。
普段とは違う純白ではないテストを見たのは久々だろう。
偶然なのかはたまた俺の学力が覚醒したのかわからなかったがこの調子で数学以外の問題を解いていった。
帰り道、俺の家は他の人に比べて遠い所にあるので登校、下校は常に一人ぼっちだった。
普段から寂しいが今日は機嫌がいいのでそんなことはない。
(今日こそ帰ったら勉強しよう)
珍しく勉強する気になったのでこのやる気が切れないうちに勉強しようと俺は足早に歩き家に帰った。
「ただいまー」
「おかえりー!」
母は専業主婦なのでいつも家にいる、父は仕事で働いているが常に忙しいのであまり家に帰ってくることはない。
「冷蔵庫にプリンあるから食べていいよ」
「後で食べるー」
早く勉強しようと母のプリンそっちのけでは2階にある階段を登る。
(何時間勉強しようかな?)
部屋の扉を開けるとそこには─
カプセル型の謎の機械と見覚えのない紙切れが一枚置いてあった。
「なんだよこれ」
謎の機械は何が起こるのか分からなかったのでとりあえず触れずに紙の方を手に取った。
これはタイムマシンである。数学で100点を取れ
紙切れにはそう書かれていた。
数学で100点が取れないような書き方をされていたので非常に腹が立ったがおそらく取れないからいいだろう。
次にタイムマシン(?)の方を見た。
形は筒の形をしていてガラスの所に取っ手がありそこから中に入れる。横にはタッチパネルがありそこで色々操作できるだろう。
気になることは多いがやっぱり見慣れない機械はこれ以上触らない事が一番だった。
(まぁいいや勉強しよう。)
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25点だった。
テスト返却日。
俺の留年が確定した。
死んだ魚のような目をして家に帰ってきた時母は俺のことを察してくれたのか何も言わなかった。
そして部屋に戻った時タイムマシンが目に入った。
「もしこれが本当にタイムマシンなら」
この結末を変えることができるのか、何が起こるか分からない。
でも、俺はこのままだとどこにも働けず行くあてもない。
飛ぶしかなかった。
怖かったがなんだかタイムマシンに引き寄せられるような気がした。
俺は震える手でタイムマシンのタッチパネルに触れる。
画面が光り、行きたい年号と日付が表示された。
俺はテスト当日を選択しタイムマシンの扉を開けた。
タイムリープ
瑛太が抱いていたものが実現しようとしていた。
でも、世界が変わってしまう、現実が書き換えられてしまう。
その恐怖で足がすくむ。
タイムリープ
もし本当に起こるなら、この結末を変えられるなら。
信じてみたい
俺が望んだ結末へ
「飛べぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!」
起動ボタンを押した瞬間俺の視界はブラックアウトした。そこからの記憶は何もない。
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6時30分
俺は目覚めた




