第18章 柴原 武尊の1日(後編) ~日常の夜と、予想外の遭遇~
午後2時30分。
家に帰ってすぐに道場へ移動した。
ヤマトとムサシも道着に着替えてやって来る。
「パパ、今日もお願いします!」と声を揃える。
最近は恵子さんと遥さんも一緒に参加してくれる。
二人とも、全国大会出場経験者ならしく、とても助かっている。
柔道は、まずは礼儀から。
全員で正座して「お願いします」
「ありがとうございました」を繰り返す。
次に基本の受け身・転がり。
ヤマトは丁寧に体を丸めて転がり、
ムサシは勢いよく飛び込んで転がる。
俺は交互に二人を軽く投げてみせる。
恵子さんは優しく、
「ヤマトくん、もっと体を低くしてね」
とアドバイスしてくれる。
遥さんはムサシに「勢いだけじゃダメよ、コントロールが大事!」
と少し厳しく教える。
遥さんの動きは本当に見事だった。
受け身を取る時、しなやかに体を回転させ、
汗ばんだ首筋や引き締まった腕が、
道着の隙間からちらりと見える。
遥さんは双子に熱心に指導しながら、時折俺の方を確認するように見て微笑む。
恵子さんは穏やかに見守っていて、母親のような温かさで全体を包み込んでいる。
二人のバランスが絶妙で、双子たちはどんどん上達していく。
ヤマトは「遥さんみたいに速く転がれるようになる!」
と目を輝かせ、
ムサシは「恵子さんみたいに優しく綺麗に投げたい!」と真剣な目になる。
柔道に関しては、二人の求めるものが反対になるのが興味深い。
訓練中、俺はふと遥さんの横顔を見た。
汗で少し濡れた髪、引き締まった体が道着に包まれている姿。
(……遥さんと、こうして毎日一緒にいる……もしかして、いつか……)
そんな考えが一瞬頭をよぎって、俺は自分で自分がおかしくなった。
割り切りで生きているはずなのに、
遥さんのみずみずしい動きと笑顔が、妙に心に残る。
1時間半の訓練が終わると、双子たちは汗だくで笑顔になった。
「パパ、今日も強くなった気がする!」
と、満足してムサシが胸を張る。
「恵子さん、遥さん、ありがとう」
とヤマトは礼儀正しく頭を下げる。
恵子さんは微笑んで、
「また明日も頑張りましょうね」と言い、
「次はもっと高く投げてみせるわよ!」
と遥さんは冗談めかして拳を握った。
訓練が終わって少し休憩。
今日は双子がお友達と遊びにいくと言ったので、
練習着から着替えて出ていくのを見送る。
双子たちが帰ってくるまで、
俺は軽く自主トレーニングをしたり、ストレッチをして体を休めた。
静かな時間が続く。
この時間が、俺にとって一番穏やかだ。
午後5時半。
あたりが暗くなる前に二人が帰ってきた。
セキュ女の二人も一緒なので、多少遅くなっても心配はない。
俺は帰り着いたヤマトとムサシをお風呂に連れて行った。
お風呂は双子を入れてあげるのが日課だ。
俺は各トレーニング後にシャワーを浴びているので、
ここでは子どもたちの体を洗ってやる。
浴室は古民家らしい広い造りで、湯船に浸かると子どもたちの笑い声が響く。
「パパ、今日の投げ技、遥さんみたいに速くできるようになりたい!」
と、ヤマトが言うと、
「恵子さんみたいに優しく投げられるようになりたい……」
と、ムサシが少し照れながら呟く。
俺は二人の頭に残ったシャンプーの泡を洗い流しながら、
「二人とも上手くなってるよ。
毎日少しずつ練習すれば、きっとできるようになる」と答えた。
ムサシは泡で遊んで、
ヤマトは静かに湯船に浸かって、
今日のことを話してくれる。
この時間が、俺にとって一番穏やかで、双子との絆を感じる瞬間だ。
午後6時。
お風呂から上がると、キッチンからいい匂いが漂ってきた。
恵子さんが時間外なのに残って、
晩御飯を作ってくれていた。
恵子さんはエプロンを着けて、
静かに鍋をかき混ぜながら、
「今日は柔道の練習が長かったから、体に優しいメニューにしました」と微笑んだ。
彼女の動きは無駄がない。
長年セキュ女として料理のスキルも訓練されてきただけあって、包丁の扱いも丁寧で美しい。
野菜を切り、火加減を調整する姿は、
まるで『絵画にかかれた理想の日本の母親』のように穏やかだった。
ヤマトがキッチンに近づいて、
「恵子さん、手伝います」と、もじもじしながら小さな声で言った。
恵子さんは優しく微笑んで、
「ありがとう、ヤマトくん。じゃあ、煮物の味見を手伝ってくれる?」
と小さなスプーンを渡した。
ヤマトは真剣な顔で味見をして、
「お父さんには、もう少し薄めがいいかも……でも、僕は大好きです。」と小さな声で提案する。
恵子さんは「そうね、ありがとう」と頷き、ヤマトの頭を優しく撫でた。
その様子を見ながら、俺は胸が温かくなった。
ヤマトは母親に憧れが強い。
だから、恵子さんが料理をしていると、必ず手伝いたがる。
一方のムサシはソファで動画を見ながら、
「恵子さんの投げ方、シュッと綺麗なんだよな」と独り言のように呟いていた。
恵子さんは長年セキュ女として訓練を受けているし、
最近では若手の指導もしていたらしくて、
実は遥さんよりも柔道が上手い。
その投げ技の美しさが、ムサシの心に残っているようだった。
今日のメニューは、鮭の塩焼き・野菜の煮物・味噌汁・玄米ご飯。
栄養バランスが完璧で、ヤマトとムサシも喜んで食べる。
恵子さんは俺の方を見て、
「タケルさんも、たくさん食べてくださいね」
と言いながら、丁寧に取り分けてくれた。
時間外なのに残って、こうして家族のように振る舞ってくれる。
「恵子さん、本当にありがとうございます」と頭を下げた。
午後7時前。
晩御飯のあとは、宿題や今日の話を聞く時間。
ヤマトとムサシはリビングのテーブルに座って、学校のプリントやノートを広げる。
俺は隣に座って、
「今日、何を習った?」と聞く。
ヤマトは「算数でひっさんを習ったよ。」と真剣に説明し、
ムサシは「体育でドッチボール大会した!」と興奮気味に話す。
「ひっさんって、何かお父さんにおしえてくれるかな?」と聞くと、
「うん!めっちゃ凄いんだぜ!」とムサシが大興奮で手をブンブン振った。
この時間を設けているのは、
将来的に家で勉強する習慣を身につけさせるためだ。
双子たちは最初こそ面倒くさそうにしていたが、
今では「パパに話したい!」と積極的に話してくれるようになった。
将来的には、学習塾に通うことも検討しなければならないが、
この世界では、男の子の通える学習塾なんてあるのだろうか?
午後8時。
ヤマトは恵子さんと一緒にピアノの部屋へと向かった。
難しいところをレッスンしてもらうようだ。
恵子さんは優しく鍵盤を叩きながら、
ヤマトにバイエルを教えている。
ムサシはひとり、リビングルームで動画を見たり、
最近始めた腕立て伏せなどの自主トレをしている。
俺は夜のトレーニングに入る。
この施設にはトレーニングルームがあって、前の世界よりトレーニング環境が充実している。
ストレッチから始め、筋肉トレーニングを続ける。
トレーニングルームの鏡に映る自分の体を見ながら、
(この体で、双子を守る……)と改めて思う。
9時頃、
双子たちが「おやすみなさい」を言いに来た。
「パパ、今日もありがとう」とヤマトは少し眠そうに、
「パパ、明日もトレーニングね!」とムサシは元気に言う。
俺は二人の頭を撫でて、
「おやすみ。いい夢を見ろよ」と送り出した。
夜10時。
静かな中で、俺はトレーニングの締めとして、ヨガを始める。
体を伸ばし、心を落ち着かせる。
今日も無事に終わった。
双子たちの笑顔、
恵子さんと遥さんのサポート、
村の日常……
すべてが俺の大切なものだ。
ヨガを終えて汗を流そうと、
柔道場の隣にあるシャワー室へ向かった。
ドアを開けた瞬間——
蒸気がモワッと顔にかかって、
「タ、タケルさん!?」
恵子さんの声。
湯気の中で、恵子さんが背中を向けていた。
50代とは思えない、柔らかくも引き締まった体。
濡れた髪が背中に張り付いて、
湯気が体を優しく包んでる。
俺、完全にフリーズした。
ムサシを寝かしつけた後、掃除しながら体を洗ってたみたい。
恵子さんは慌ててタオルで胸を隠して、
顔を真っ赤にして、
「ご、ごめんなさい……汚いもの見せちゃって……」
って小さな声で言った。
(汚い……?
いやいや、そんなわけないだろ……)
たしかに、重力に負け始めた豊かな胸が、湯に濡れて艶やかに光っている。
腰のくびれはまだしっかり残り、熟れた実のように丸みを帯びた尻が、
年齢を重ねた女性ならではの深い色気を発していた。
(……すごいな。50代のこの熟れ具合……最高だ)
肌の質感、胸の重み、腰から太ももにかけての柔らかい曲線。
若い女には絶対に出せない、味わい深い身体の魅力がそこにあった。
俺の熟女好きが、胸の奥で激しく疼いた。
俺の胸がドクンって鳴った。
思わず口から出た言葉。
「恵子さんはまだまだ魅力的ですよ」
恵子さんがぴくっと肩を震わせて、ゆっくりこっちを向いた。
タオルが少し緩んで、濡れた肌がほのかに見える。
彼女の頰はもう真っ赤。
「……ほ、本当……ですか?」
声が震えてる。
俺は一歩近づいて、彼女の肩にそっと手を置いた。
「本当です。
めちゃくちゃ綺麗です」
恵子さんは目を伏せて、でもタオルを緩める手は止まらなかった。
「……遺伝子提供……手伝ってもらえますか?」
恵子さんが小さく息を飲んだ。
「タケルさん……」
少し迷ったあと、彼女は静かに頷いた。
「わかりました……
セキュ女として、ちゃんと手伝います」
シャワー室の扉を閉めて、
俺たちは湯気の中で向き合った。
恵子さんは「手で手伝う程度で……」
って思ってたみたいだった。
この世界の男性は大抵それで十分だから。
でも俺は、恵子さんの体を抱き寄せた。
彼女の唇に自分の唇を重ねる。
恵子さんは最初、
「んっ……ダメです、タケルさん……」
って小さく拒否した。
でも体は正直だった。
腕が俺の背中に回ってきて、強く抱きついてくる。
俺は身体を隠そうとする恵子さんの手を取ってゆっくりと下ろさせた。
そして、重力に負け始めた大きな胸を両手で包んだ。
「ダメ……ダメです……」
って恵子さんは繰り返しながら、腰をくねらせて俺に擦り寄ってくる。
(ぜんぜんダメじゃない人のリアクションなんだよなぁ。)
俺は恵子さんを壁に押しつけて、彼女の脚を開いた。
恵子さんは「ダメです……タケルさん……」
って言いながらも、脚を開きやすい体勢に動いてくれる。
恵子さんの大切なところは、期待に満ち溢れていて既に充分準備が済んでいた。
「恵子さん、直接的な遺伝子提供、してもよろしいでしょうか。」
そう聞きながら、断られるとは思っていない。
恵子さんの身体が受け入れ態勢が整ったことを教えてくれている。
俺は恵子さんの中にゆっくり入った。
恵子さんは「はぁっ……!」
と声を上げて、体を震わせた。
彼女の内側は熱くて、
俺をやさしく包み込むように締め付けてくる。
この感覚は超熟ボディでなければ味わえないだろう。
一瞬で達してしまいそうになったが、深呼吸をして整える。
「ふぅ。」
格好悪い姿を見せずに済んだとひと安心したら、
繋がったことを確認するように、俺は腰を動かし始めた。
「ダメ……ダメです……」
って恵子さんは口では拒否しながら、
体は貪欲に俺を求めて腰を振り、声を抑えきれずに喘いだ。
そこからはただの二人の男女だった。
一度、二度、三度……
俺は何度も何度も、愛を込めた。
恵子さんは毎回「ダメ……」って呟きながらも、
体は俺を受け入れて、
俺の動きに合わせて腰を振ってくる。
彼女は娘が2人いる。もし妊娠したら女腹のリスクが高い。
でも俺はその時、そんなことを考える余裕がなかった。
ただ、恵子さんの温かさと、
彼女の体が俺を求める正直さに、
溺れるように腰を打ち続けた。
恵子さんは俺の首に腕を回して、
涙を浮かべながら、
「タケルさん……ありがとう……」
って何度も繰り返した。
シャワー室の湯気がゆっくり消えていく頃、
俺たちはようやく息を整えた。
恵子さんは俺の胸に顔を埋めて、静かに微笑んでいた。
俺は恵子さんの髪を優しく撫でながら、
(恵子さん……あなたは本当に魅力的な熟女だ)
と思った。
この夜が、俺たちの関係を少しだけ変えた。
翌朝、いつものように恵子さんが朝食を作りに来てくれた。
いつも通りの穏やかな笑顔で「おはようございます、タケルさん」と挨拶する姿は、
昨夜のことが夢だったかのように変わらない。
セキュ女の管理職として、家族に接するプロフェッショナルな態度を崩さないつもりなのだろう。
でも俺はもう、彼女を「セキュ女の恵子さん」として見られなかった。
昨夜の温かさ、震える声、必死に拒否しながらも俺を求めた体……
すべてが頭に焼きついている。
「恵子さん、おはよう」
俺は自然に彼女の腰に手を回し、軽く抱き寄せた。
恵子さんの体が一瞬固まった。
顔がぱっと赤くなり、慌てて周りを見回す。
「た、タケルさん……双子くんたちが……」
「まだ寝てるよ」
俺は耳元で囁き、彼女の首筋に軽く唇を寄せた。
恵子さんは「だ、ダメです……」と小さな声で拒否しながらも、
体は俺に寄りかかり、指先が俺の胸に触れる。
この世界の男性は女性に積極的にならない。
だからこそ、俺の行動は彼女の心を強く揺さぶった。
「昨夜は……ありがとうございました」
恵子さんが目を伏せて呟く。
俺は彼女の顎を優しく持ち上げ、
「これからも、よろしくね」
と微笑んだ。
恵子さんは顔を真っ赤にしながら、
小さく頷いた。
その瞳には、戸惑いと、かすかな期待が混じっていた。




