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邂逅

クロード視点になります


黒い髪に黒い瞳、どこにでもよくある色を持つ男。しかし他の色を持つことを俺は良く知っている。


「こんなところで会うとは思わなかったよ、レスト」


「ふふ、おもしろい事になってる様でしたので会いに来たんです。私に会いたかったんでしょう?」


その言葉に思わず眉間に皺がよる。

ずっと探していたが正直今は会いたく無かった。


「だれ?すごく嫌な感じがする‥」


「後で説明する。不用意に近づくな。」


苦い思い出が蘇る。あの時はどうする事もできなかった。


「そんな怖い顔しないでくださいよ。今日はご挨拶に来ただけですよ。」


「お前か、里香を攫ったのは。どういうつもりだ。」


「今の雇い主が困っていたので連れ戻しただけの事。元を正せば誘拐したのはそちらではないですか」


「本人の意思に反する事を誘拐っていうんだよ。俺のは救出だ。いいから里香を返せ。」


「申し訳ありませんが私も彼女に用があるのでお返しは‥おっと。」


話している途中に羽根を飛ばして攻撃を仕掛ける。同時に接近し短剣で斬りかかるが避けられた。


「里香は関係ない。返せっ!」


「やれやれ。昔より落ち着いたと思ったのですがまだまだ子供ですね。っと!」


俺の影からユーリが火球で援護する。何も言わなくても動いてくれるのは助かる。


「2人がかりですか、困りましたね。」


レストの風を避けながら考える。


(この攻撃はまだいい、問題はあれだ。)


昔なす術もなくやられたあの攻撃。心臓を握られているかのような苦しみだった。避けるにしても何も見えないので塞ぎようがない。

しかし、ここでこいつをどうにかしなければ里香を取り戻す事はできないだろう。


その時レストが手をかざした。俺は何も思いつく暇もなく突っ込んだ。


(たとえ刺し違えても!)


無謀だとしても突っ込むしかない。少なくとも隙はできるはず。そうすれば後はユーリがどうにかしてくれる。

しかし、予想に反し痛みは襲ってこない。


(?)


「なにっ?!」


レストは動揺している。状況はわからないがチャンスらしい。

俺は畳み掛ける様にナイフを投げつけ、そこにユーリも攻撃を仕掛ける。レストが攻撃を払っている間に懐に飛び込みナイフを胸に差し込んだ。


「ぐあっ!」


差し込んだナイフをさらに奥へと食い込ませる。レストは苦しそうに口から血を吐きながら、しかし目線は俺の腰の方に吸い寄せられている。


「…ふふ、ふふふ。やはり…あぁ、やっと…」


レストは目を見開き、その口は弧を描いている。その様子は異様だった。

俺はナイフを引き抜き、距離をとった。レストはその場を動かない。


「とてもいい気分です…。今回は引きましょう…」


レストは黒い霧になって消えた。深追いはしない。


(とりあえず里香の下に)


「…行くぞ。」


俺はユーリと共に先を急いだ。さっきのレストの顔が頭から離れない。

レストの目線の先を確かめてみるとそこには里香に貰ったお守りがついていた。



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