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冷静に


「全然戻って来ないから迎えに来たのに浮気してたのね!」


「う、浮気?!」


思わずクロードの顔を見る。

しかしクロードは首を横に振って努めて冷静に否定する。


「勘違いしないで、里香。ただの仕事仲間だよ。」


「レイが全然口を開かないから無理矢理来たけど正解だったわ。あんた誰よ!」


なんだか矛先が私に向いた様だ。ものすごく怒っている様だが腕を振り回して駄々をこねている様子は子供みたいでなかなか可愛らしいく怒りは湧いてこない。


「私は里香って言うんだけど、貴方は?」


「私はユーリよ。将来クロードのお嫁さんになるんだから!」


「なるほど。許嫁みたいなもの?」


「里香、ユーリの言ってることはデタラメだからそんな真剣に聞かなくていいよ。」


「もう!いいから離れなさいよ!」


そう叫ぶと炎の玉がユーリの周りに浮かび、それが一斉にこちらに向かって飛んできた。思わず身がすくむがクロードは翼を広げて全ての玉を受け、すぐに窓から飛び出した。


「室内で何してんだよ、壊れるだろ。」


「クロードがその女を離さないからでしょ!」


そう叫ぶと追加の火の玉が飛んでくる。クロードはひょいひょい避けるが周りにも被害が出そうだったので水の玉でなるべく危なそうなのは相殺していった。


「ちょっと、落ち着いてよ!危ないでしょ!」


「うるさいわね!あんた人間でしょ?なんであんたみたいなのと一緒にいるのよ。」


「…どっちがうるさいんだか」


クロードの声がワントーン下がったのがわかった。あまりにも話を聞かないので流石に我慢の限界なのかもしれない。


(このままじゃ周りにも被害が出ちゃう…)


どうにかしなくてはと考えた結果一ついいアイディアが浮かんだ。

私はクロードの肩をぽんぽん叩いてちょいちょいとてまねきした。素直に顔を近づけるクロードに耳打ちをする。


(とりあえずお互い冷静になった方がいいと思うのよね。)


なかなかいいアイディアだとおもうのだがその案を聞いたクロードは何とも言えない顔をした。


「君ってばまたえげつない事を思いついたね。」


その声に怒りはもう無くてとりあえずクロードは落ち着いた様だ。後はユーリちゃんだけだ。


「反撃して怪我させちゃうよりは全然いいでしょ?ほら、近くまで連れてって。」


「わかったよ。」


クロードの背後から黒い影が数本伸びユーリに向かってすごいスピードで襲いかかる。それをユーリは器用に避ける。


「このくらい避けるのなんて簡単よ!私のスピード忘れたの?」


「知ってるよ。ほら、里香どうぞ。」


クロードは影で翻弄しユーリの視界を上手く遮ると素早く懐に入って私に合図を出す。

私は左手を出して素早くを無限回廊を発動させた。


「ごめんね、少し頭を冷やして!」


「なっ!!」


中にユーリちゃんを閉じ込めるとやっと少し静かになった。しかし下にはガヤが出来ていて少し騒々しい。


「とりあえずこのまま少し入れておきましょうか。」


「ずっと入れといてもいいと思うけど。」


「流石に女の子持ち歩く趣味はないかな…」


可哀想だと思うけど少し冷静にならなきゃね。まぁ、迷路で発狂しない様にこまめに様子は見てあげよう。


下の方を改めて見ると何事かと見上げる人々がいていたたまれない。

その中にはクロードを指差して何やら言っている人もいる。


「あー、バレちゃったか。」


「?なにが?」


「俺の事人間だと思ってる奴多いんだよ、この街。ワザとだけど。」


どうやら指をさしている人々はクロードの知り合いらしい。

みんなびっくりした顔でこちらを見ている。


「どうせバレる事だし別にいいや。とりあえず戻って二人でソフィの説教受けよっか。」


そういえばクロードが受けてくれたからマシだと思うけど壁焼けてたりしてないといいなぁ‥


お店の前でにこやかにこちらを見つめているソフィの元に私達は飛んでいった。


私、巻き込まれただけって言っても許してもらえる気がしない‥



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