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顔がいいのは認める


「なんか納得いかない‥」


「え、なんで?」


買い物が終わり戻ってきたのでテーブルに買ってきた荷物を置くと私は深いため息をついた。


(何を着せても似合うなんて‥)


お店に着いてから無難な服を何着か着せてみたが見事にクロードは着こなしてみせた。あまりにも似合うので悔しくて物凄く個性的な(誰が買うの、そんな色の服)みたいな服も着せたし妙にツバのでかい帽子を被せてもみたが何故か似合う。よく考えてみるとすでに変な服を着こなしている時点で気付くべきだった。

結局途中で諦め、無難な服を何着か買うにとどめた。


「貴方本当に顔がいいのね。」


「えー、褒めてるんだよね?なんでそんな顔顰めていうのさ。」


確かにプロのモデルさんって個性的な服をカッコよく着こなしているものね。すごいと思うが同時に悔しい、羨ましい。


「褒めてるわ、褒めてる、褒めてる。」


いいなー、私も美少女になりたいわー。異世界召喚より異世界転生で美少女に生まれ変わりたかったわー。

思わずさらに眉間に皺がよる。こう、薄目で見たらどうかしら?あ、はい。イケメンですね、すいません。

そんな私の眉間をクロードがぐりぐりと指で突いてきた。


「ほらほら、可愛い顔が台無しだよー。」


そう言って眉間を伸ばす。


「イヤミですか?」


「なんでそんなくだらない事言わないといけないの。本心だよ?」


ね?と首をかしげながら今度は両手で頬を包まれ微笑まれた。


(!!!?!)


これは心臓に悪い。思わず顔に熱が集中していくのが分かる。


(顔がいいから破壊力がやばい!)


私は素早くしゃがみ込むとクロードの手から逃れた。

そして距離を取る。クロードはそんな私を微笑んだまま見つめている。その目を見てわかった。


(こいつっ!!)


「っ!!からかわないで!」


こいつ、わかっててわざとやったな!

クロードの瞳はイタズラが成功して嬉しそうな光をたたえている。それはもうキラキラと。


「えぇー、酷いなぁ。そんなつもりないのに。」


しかし表情は悲しくてしょうがないみたいな顔をしてみせるからタチが悪い。


(こういう男だって事を忘れかけていた。)


親切だと思えば悪戯を仕掛けてくる。本当にひねくれたやつだ。

はぁーっとさっきより深いため息をつくと立ち上がりクロードに近づく。

そして無言で頬を両側から引っ張った。


「!!いたっ!いたひよっ、りかぁ!」


「酷いのはどっちよ、まったく。顔がいいからって調子に乗らないの!」


パッと手を離し痛いと喚きながら頬をささるクロードに背を向けベットに座る。


「‥ははっ。君って本当に‥」


そんな呟きが聞こえたので振り返るがクロードはもう通常運転に戻っていてこれからどうしようかーと聞いてきた。


「何かやりたい事はある?」


「やりたい事かぁ」


とりあえず知りたい事がいっぱいだが優先してやりたい事といえば‥


「魔法を使ってみたい!」


やっぱり異世界に来たんだもの、魔法使ってみたいよね!









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