ショッピングはやっぱりテンション上がるよね
歩いて大通りに出るといろんな店が建ち並ぶ商店街のような場所に着いた。屋台のような物もたっていて見たことないフルーツや古着屋さんのような物もある。
多くの人が買い物をしていて活気付いているのが分かる。
「昨日は全然見られなかったからゆっくり見てみるといい」
「うん!行きましょう!」
「え?」
私はクロードの手を引っ張ると近くのフルーツ屋さんらしきものに向かう。
(迷子になったら困るからクロードとはぐれないようにしないと)
なんだかんだここに来るまでにクロードはよく手を引っ張ってくれていたのでそういうものだと思って手を繋ぐ。
しかし当の本人はそんな私の行動にびっくりしているようだった。
「あ、ごめん、急に引っ張っちゃって。はぐれちゃうかなって。」
ぱっと、手を離し謝るとどこかぼーっとした顔でこちらを見た後クロードは私の手を握り直して歩き出す。
「あぁ‥いや、別にいいよ。行こうか」
「う、うん。」
その後色んなお店をまわってみたがいつも通りのクロードでそんな事があった事はすっかり頭から消え去り純粋に買い物を楽しんだ。
衣類を少しとお昼代わりに屋台でなんだかラム肉のようなクセの強めの串焼きを食べたりとブラブラしているとなんだか見られている事に気が付いた。
周りを見渡してみるとチラチラとこちらを見ている女性が数人。視線の先にはクロードがいて思わずクロードの顔を盗み見る。
(確かに顔は良いのよね。)
さらさらとした黒い髪に日焼け止めなんて塗っていないだろうに白い肌、まつ毛なんて私よりも長そうだし‥‥なんかムカついてきたな。私の視線に気づいたクロードに「俺がかっこいいからってそんな見つめないでよー」と言われたので思いっきり顔を顰めた。
(確かに顔はいいと思う‥けどこの奇妙な格好のせいで見られている可能性もなくはない)
そもそも何故こんな格好なのか。別にこうやって街に来てみると案外変な格好の人は多いもので思ったよりも馴染んでいる。
(それでも風邪をひきそうで気になるのよね。)
もう考えが近所のおばちゃん状態だ。私の住んでいたアパートの大家さんもそのタイプでよく私に野菜や煮物なんかをくれた。今にも死にそうだと思われたんだと思う。元気かなぁ大家さん、私はとりあえず元気ですよ、異世界だけど。
一回考えてしまうともう気になってしょうがない。
「ねぇ、なんでそんなお腹出してんの?冷えないの?」
「え?なんか百面相してるなと思ったらそんなこと気にしてたの?」
百面相とはなんだ、失礼な。
「もともと人間とは身体の作りが違うから別に寒くはないよ。たとえ雪が降ってても大丈夫だね。」
「それは見てるこっちが寒いからやめて。」
こっちがコートやマフラー巻いて歩いてる中、半裸の男をつれ歩くなんてどんな拷問よ。私が変態みたいじゃないか。
「えー、面倒臭いけど里香がそういうならわかったよー」
「よし、なら次はクロードの服を見に行こう」
善は急げだ。この機会に少しはまともな服を着せてしまおう。買ってあげられないのが申し訳ないがそれはまた働きはじめたら改めて買ってあげれば良い。
クロードを引っ張って道を戻る。確かこっちの方に男性物の服を取り扱っている店があったはずだ。




