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お風呂は偉大


部屋の中はふたつのベットと小さなテーブルセット1つくらいしかない部屋だが十分な広さで疲れた私はぼすんとベットに腰掛けた。


「あー、疲れた!ベットだー、嬉しい!」


年甲斐もなくベットにはしゃいでしまうのはしょうがないと思う。だってこっちにきてから地面の上で寝ていたし、なんだったら来る前だってまともに布団の上で寝た記憶があまりない。


「はいはい、お疲れ。少し寝る?それともお風呂入る?」


クロードが荷解きをしながら私に聞いてくる。

いや、ママなの?クロードは私の。

適当な奴だけど面倒見いいとか不思議。もうママと呼ぼう、うん。


「ママ、お風呂入りたい!」


「ママじゃないよ、何故そうなったの?君って本当変な子だよね。ここ、お風呂は無いから入りにいくよ。」


変な子って変な奴に言われた、解せぬ。

クロードははいっと小さな麻袋を私に渡すと部屋を出て行ったので私はそれに急いでついていった。


スピカをでて少ししたところに大きな石造の建物があった。クロード曰くここが現代で言う銭湯のようなものらしい。

受付でお金を払い、クロードと分かれて女湯の方に進む。

造りは私の銭湯の知識と一緒でなんとシャワーなんかも普通にあった。どんな原理なんだろう、電気は通ってなさそうだしやっぱり魔法?


いろいろ気にはなるけどとりあえず久しぶりのお風呂だ。私はクロードが持たせてくれた麻袋に入っていた石鹸(ママ準備いいな、流石)で身体を洗いゆったりと浸かる。


(ふわぁーーーーっ)


気持ちがいい‥疲れが滲み出ていくようだ‥

肩まで浸かって目を閉じる。慣れない山歩きやらで疲れ切った身体にはお風呂はとても効く。


(お風呂最高!この世界にお風呂があって良かった、なかったら泣いてた)


桶のお湯で身体を拭くみたいな世界じゃなくてよかった、日本人はやっぱり湯船に浸からないとね!


『喜んでくれてるようで何よりだね、うんうん。』


(ええ、本当に‥)


「って、はぁ?!」


急にクロードの声が頭の中に響くのでびっくりしてしまった。大きな声を出してしまったので周りを見てみるが特に気にしている人はいない、よかった。


(ちょっと、急に喋りかけてこないでよ!びっくりするじゃない!)


『ごめん、ごめん。お風呂の入り方分かるかなあーって思ってさ。でも問題なさそうだね。』


(‥そういえば最初もこうやって話しかけてきたけどこれも魔法?)


もしかして心が読めるのだろうか?そんなことを考えているとクロードはまぁそんなところとなぜか濁された。


『心が読めてるわけじゃ無いから安心して。君が僕に伝えたいと思ったことだけ伝わってくるけど日常何思ってるかまではわからないよ』


‥本当だろうか。クロードの事だから本当は読めるけど読めないふりして私の反応を見るとか普通にやってそう。


『君、疑ってるでしょ?まぁ、いいけど。ともかくのぼせないようにね』


そういうとクロードの声は聞こえなくなった。


十分温まったので私も出ることにする。いやぁ、やっぱりお風呂は最高だわ。今夜はぐっすり寝られそうだなと思いながら身支度を整え外に出た。




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