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社畜なめんなよー



「とりあえずシュクルドに行ってみる?あそこは人間もいるし。」


葛藤が思いっきり顔に出ていた私に代わってクロードから提案をしてくれる。その内容に思わず驚いた声を上げた。


「えっ、そうなの?」


「確かに人間嫌いな魔族の国もあるけどシュクルドは人間にも魔族にも門を開いている友好的な国だよ。争いは好まない国なんだけど隣のロールロイゾンのやり方が気に食わないんで仲は良くないって感じ。」


確かにあんな王様の国、私も好きにはなれないもんな。


「そうね、行ってみようかな?隣の国なら他の聖女の噂も聞けるかもしれないし。」


「それじゃ、行くかー。ここから半日も歩けば着くと思うけど歩けそう?」


私は立ち上がると軽くストレッチをして身体の具合を確かめる。

「うん、いい感じ。ぐっすり眠れたから昨日より全然元気!」


私の返答を待ちながら出発の準備をしていたクロードはそんな私をみて珍しいものでもみるような顔をする。


「人間ってのは野宿なんて出来ない軟弱な種族だと思ってたんだけど、珍しい子だね。」


荷物をまとめ終え肩に担ぐと、ほら、行こうと私を促しながら言う。

「確かに地面も硬くてしんどいけど身体を伸ばして寝れるだけ幸せよ。それに静かだったし。」


いつも机に突っ伏して周りのキーボードを叩く音と壊れた同僚のうめき声を聴きながら寝てたからね、それに比べれば天国よ、天国。






「もう無理ー!」

気合十分、元気十分で歩き出した私の心はすぐに折れることになった。シュクルドに続く道は踏みならされているとはいえ都会のコンクリートに慣れた私の足にはなかなか堪えるものがあった。

ゼーゼー言いながら必死に歩くがクロードは涼しげな顔でトントンと軽い身のこなしで歩いている。


「さっきの威勢はどこにいったんだよ。まだ半分くらいしか歩いてないよ?」


「えっ、まだそんなにあるの!?」


「うん、だから頑張れ頑張れ。」


「うぅ〜。」


くそっ、殆ど会社にこもりきりで仕事をしてたから思った以上に体力が無いようだ。

私は体に鞭打って必死にクロードについて行くのであった。



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