第22話「赤点回避の大作戦と冬のドタバタ部活記」
※この作品はダークな展開やシリアスな描写、ちょっと過激なスキンシップなどが含まれます
十二月中旬。
クリスマス・フェスティバルの準備が着々と進む一方で、鳳凰学園大学の二年生たちには、別の意味で命を懸けた戦いが課されていた。
――期末テストの答案返却である。
「う、うそや……嘘やと言ってくれぇぇぇつ……!!」
二年B組の教室に、理子の悲痛な叫びがこだました。
教卓の前から自席に戻ってきた理子の手には、赤ペンで容赦なく『三十二点』と殴り書きされた数学の答案用紙が握られていた。
「また赤点や……っ!なんでや!ウチ、今回こそは公式三つも覚えたのに……!」
「理子ちゃん、公式は三つじゃ足りないと思うな……あはは……」
隣の席の時子が、苦笑いしながら自分の答案用紙をそっと胸に隠す。
「時子!お前は何点やったんや!?見せてみぃ!」
「ええっ!?や、やだなぁ、私なんて全然だよぉ……えいっ」
時子がチラリと見せた答案には『六十八点』の文字。
「普通に平均点超えてるやないかーい!!ウチを裏切りおったな時子ぉぉ!!」
「裏切ってないよぉ!理子ちゃん、落ち着いてー!」
頭を抱えてのたうち回る理子の元へ、隣の二年A組から火燐と水琴がやってきた。火燐の顔は、まるで幽鬼のように真っ白に引き攣っている。
「……理子。仲間だぞ」
火燐が差し出した英語のテスト用紙には、誇らしげに『二十八点』と刻まれていた。
「火燐……!お前もか……!」
「ああ……『Apple』の綴りを『Apuri』って書いたらバツにされた……。アプリで合ってるじゃねえかよ……!」
「合ってるわけあるかぁぁ!お前のはウチより深刻やないか!」
二人のアホっぷりに、水琴は呆れたようにメガネのブリッジを中指でくいっと押し上げた。ちなみに水琴の数学の答案は『九十八点』である。
「まったく、呆れ果てて開いた口が塞がりませんね。理子さん、火燐さん。学園の規定によれば、期末テストで三十五点未満の赤点を取得した者は、冬休み初日から三日間の『地獄の補習合宿』への参加が義務付けられます」
「「じ、地獄の補習合宿……!?」」
「そうです。早朝五時起きのスパルタ勉強漬けとなります。当然、楽しみにしていた生徒会主催のクリスマス・フェスティバルへの参加は不可能です」
「「そんなの嫌だあああああぁぁぁっっ!!」」
理子と火燐の叫びが教室中に響き渡る。
クリスマス・フェスティバルは今週末。追試で三十五点以上を取らなければ、二人にはクリスマスのケーキもツリーも存在しないのだ。
「水琴!お願いや、ウチらに勉強教えてぇな!このままやとウチら、クリスマスにモミの木の下で追試プリント破り捨てることになってまう!」
「あたしも頼む!水琴!少林寺拳法の教えに従って、落ちこぼれを救ってくれ!」
「ふむ……」
二人に縋り付かれた水琴は、豊かな胸を堂々と張り、腕を組んで微笑んだ。制服のボタンがわずかに張りつめるほど、胸の膨らみが強調されている。
「良いでしょう。我が『絶対的アイシャ先輩防衛決死隊』の隊員二人が追試で離脱するなど、戦力低下以外の何物でもありませんからね。本日放課後より、追試対策『地獄の赤点回避ブートキャンプ』を開講いたします!」
「「よっしゃぁぁぁっ!!」」
こうして、赤点組の二人の決死の勉強会が始まった。
放課後。図書室の奥にある学習スペース。
「いいですか、火燐さん。『関係代名詞』というのはですね――」
「待て水琴!『代名詞』の時点で意味がわからん!苗字の代わりに呼ぶやつか!?」
「違います。文と文を繋ぐ架け橋のような存在ですよ」
「じゃあ橋って書けよ!」
「英語の文法に難癖をつけないでください」
開始十分で全く会話が噛み合わず、水琴の額に太い青筋が浮かび上がった。
「……はぁ。言葉での論理的指導は不可能なようですね。こうなれば――古今東西の格闘漫画および医療サブカルチャー知識を総動員した我がフィジカル・アプローチで、脳の血流量を極限まで高めて差し上げる」
「あ!?なんだよ水琴、急に腕まくりして……な、何する気だ!?」
「覚悟してください。少林寺拳法奥義(※サブカル知識由来)・『脳細胞覚醒スパルタ経穴突撃』です。昔読んだ拳法漫画によれば、人間の頭蓋と背脊には脳の秘孔が集約されていると聞きます」
「漫画の知識じゃねえか!!おい待て水琴、目の色がマジだぞ!?」
メガネをカチャリと鳴らした水琴は、眼鏡を光らせながら素早い体さばきで火燐の背後に回り込むと、身を乗り出すようにして火燐の背中にぴったりと密着した。
水琴の豊かな胸が火燐の後頭部から背中にかけてぐっと押しつけられ、柔らかな感触と熱い体温が直接伝わってくる。
(っ……!?なんだこれ……やけに肌が熱を持って、触れられる端からピリピリと痺れるような痛みが走るのに……っ!)
魔法少女の代償として「中期症状」である神経と触覚の過敏化が進んでいた火燐は、背中に密着した水琴の体温や胸の柔らかさを、通常の何倍もの激しい刺激として感じ取ってしまっていた。
「ひゃうんっ!?な、何すんだ水琴――んぐぁぁぁっ!?」
それと同時に、水琴の細い指先が火燐の両脇と肩甲骨の裏側を力任せに突き穿ち、容赦なく筋肉を揉みしだいた。
「んにゃぁぁっ♡ い、痛っ……!でも、そこッ……!そんな強く押されたら、骨の髄までゾクゾクって熱が染み渡るぅっ……♡ ひゃうんっ!?な、なんだ今の声……アタシが出しなのかっ!ただ痛いはずなのに、身体の奥がトロトロにとろけて、変な快感が頭を真っ白にするぅ……っ!?」
過敏になった神経を直接グリグリと押されるたび、火燐の口からは抑えきれない甘い喘ぎ声と切ない悲鳴が混ざり合って漏れ出し、顔だけでなく全身が真っ赤に染まっていく。本来なら痛いはずのツボ押しが、敏感すぎる皮膚と神経を狂わせ、まるでおぞましい愛撫を受けているかのような強烈な快楽へとねじ曲げられて脳を直撃した。しかし水琴の手の手加減はない。むしろ胸をさらに密着させ、柔らかな弾力を火燐の背中に押しつけるように動かす。
「喋らないでください。主格の『who』を忘れるたびに、背中の経穴(秘孔)を強撃して脳の覚醒率を強制上昇させます」
「ふぎゃっ♡ いてっ、そんな強く押すなっ……!痛いのに、胸が押し当てられる摩擦で変な熱が上がってきちゃうだろぉっ……!柔らかいのがダイレクトに擦れて……頭がおかしくなりそうだよぉっ……♡」
水琴の胸の感触とツボ突きの激しい痛みが、過敏になった神経を容赦なく犯し、火燐はビクンビクンと淫らに身体を大きく跳ねさせ、情けない歓声を上げた。密着したままの水琴の体温が、火燐の背中全体にじわじわと広がって、さらなる背徳的な快感を呼び起こしていく。
「姿勢を崩さないでください。次は目的格の『whom』です。答えないとさらに密着して『潜在能力を三倍引き出すプロレス』へと移行いたしますよ」
「無理無理無理!漫画の知識で技をミックスするなっ……!敏感になってるから、触られるだけで痛いし熱いし頭が真っ白になっちゃうの……っ!助けて理子ぉぉぉっ!!」
隣の机で時子に教わっていた理子が、聞こえてくる火燐の甘い悲鳴とドタバタ音に顔を真っ赤にして振り返る。
「(な、何してんねんあいつら……!?勉強会ちゃうんか……!?)……知るかぁ!ウチかて時子に二次関数で脳ミソこねくり回されてそれどころや……って、うわっ!?」
突如、理子の背後から温かい体温が覆いかぶさってきた。
「ちょっと図書室、寒くなってきたねぇ、理子ちゃん」
時子がのんびりとした声を漏らしながら、理子の背後からすっぽりと抱きかかえるように腕を回してきた。時子の華奢で柔らかい体躯が理子の背中に密着し、さらさらとした髪が首筋をくすぐる。さらに時子は、理子の耳元に吐息が直接かかるほどの至近距離まで顔を近づけた。
「ねえ理子ちゃん……ここの二次関数、どう解けばいいのかなぁ……?」
「ひやあぁぁぁっ!??と、時子!?い、息!息が耳にモロ当たっとる!ち、近い近い近すぎるって!!」
「えぇ?理子ちゃんの体温、ぽかぽかして気持ちいいよぉ?」
時子は無自覚に理子の肩にちょこんと顎を乗せ、理子の手を自分の手で包み込むようにしてペンを握らせた。時子の甘い香りが近くに充満し、耳元で聞こえる囁き声に理子の心臓は大きく跳ねる。時子の柔らかい胸が背中に軽く押しつけられ、体温が染み込んでくる。
「あかん……!ウチを抱き枕にするな!耳元で囁くな!集中どころか脳ミソが溶けてまう!!」
「ふふ、理子ちゃん顔真っ赤。ほら、集中して勉強したら、甘いもの食べさせてあげるね。はい、あーん」
「子供扱いすなーーーっ!!……って、ほんまにお口にキャンディ放り込んでくるなや!!んぐっ!?」
時子の無自覚な超至近距離お世話攻撃に、理子は真っ赤な顔でバタバタと足を暴れさせた。
一方、火燐と水琴の取っ組み合いもエスカレートの一途をたどっていた。
「さあ火燐さん、『who』と『whom』の違いを答えなさい。さもなくば胸椎の極間痛点を強撃しますよ」
「わ、わかった!わかったから胸押し当てながら横腹揉むなっ……!痛いのに敏感になりすぎて、頭がおかしくなるような快感が響くんだよぉぉっ!んあぁっ……♡」
密着したまま真顔で力任せに体躯を揉みほぐす水琴と、痛みと甘い快感に身悶えしてのたうち回る火燐。水琴の胸が火燐の背中にぐっと押しつけられたまま、柔らかな感触がはっきりと伝わる。時子の抱きつきに悶絶する理子。四人のドタバタスキンシップと大絶叫に、ついに図書室の奥から司書の生徒が鬼の形相で飛んできた。
「そこ!静かにしなさい!勉強しないなら出禁にしますよ!」
「「「「す、すみません……」」」」
乱れた服や胸元を慌てて整え、火照った身体でハァハァと荒い息をつきながら正座する火燐と理子。水琴と時子はすまし顔でメガネや髪を直していた。
「……ふう。これで脳の血流量は十二分に上がったはずです、火燐さん」
「お前のやり方はスパルタ過ぎんだよ……っ!身体の神経が変に熱持ってヒリヒリ痛むし、変な汗かいて……くたくただぞ……!」
文句を言いながらも、激しく揉みしだかれた身体から力が抜け、どこか気怠くも火照ったような感覚が残っていた。
――しかし。
(……あれ?なんか、手首のあたりがやけにヒリヒリして、熱っぽく疼く……)
火燐は文房具を握り直そうとして、ふと自分の右手首を見つめた。
以前の戦いで負った小さな傷口は、本来ならとっくに治っているはずなのに、いつまで経っても薄く赤みが残ったまま塞がりきっていない。それどころか、水琴にあれほど激しく揉みしだかれた際、衣類の擦れやわずかな接触に対しても、皮膚が熱を持って過剰に反応してしまった。
(……いや、違うな。水琴のマッサージが激しすぎて、血流が良くなりすぎて肌が敏感になってるだけだ。うん……気合入れればこんなのすぐ治るさ!)
火燐は自分に言い聞かせるように脳内で都合よく理由をすり替えた。自分の身体が魔法少女の代償によって着実に蝕まれ、触覚や神経の限界(中期症状)に片足を突っ込んでいるという真実から、必死に目を背けるように。
「火燐さん?どうしました、急に黙り込んで」
「えっ!?あ、いや!なんでもねえよ!水琴のマッサージのおかげで、英語の文法が頭にスッと入ってきたぜ!」
火燐は強がってニッと不敵に笑ってみせた。
「やあ、みんな。なんだか賑やかだね」
その時、静かで洗練された足取りで現れたのは、ブレザーを完璧に着こなした三年生の彩花だった。
先ほどまでの図書室の熱狂とドタバタが、彼女が空間に踏み込んだ瞬間にスッと引いていく。気品に満ちた洗練された柑橘系の香りがふわりと広がり、場の空気が心地よい緊張感と共に引き締められた。手に参考書とノートを抱えている。
「あ!彩花先輩!」
時子が声を上げる。彩花は爽やかに微笑むと、空いている椅子を引き、理子と火燐の間に腰掛けた。
「廊下まで声が聞こえていたよ。テストの追試勉強かな?」
「うぅ……彩花先輩……ウチら、頭が爆発しそうなんです……」
理子が情けない声を出すと、彩花はフッと優しく微笑み、理子の手からシャープペンシルをそっと受け取った。
「どれどれ、僕にも見せてごらん。……うん、理子さん、ここは難しく考えすぎているよ。この公式はね、パズルのピースを嵌めるようなものなんだ」
彩花はサラサラとノートに綺麗な字で解法を書き出していく。無駄のない美しい解説、そして声のトーンの心地よさ。
「え……あ、ほんまや!数字をここに代入するだけでええの!?」
「そうだよ。ほら、出来たろう?君は筋が良いから、コツさえ掴めばすぐに解けるよ」
「ほんまですか!?ウチ、天才かもしれん……!」
彩花に頭をポンポンと優しく撫でられ、理子は頬を染めて照れ笑いを浮かべた。
「火燐さんも、単語は丸暗記しようとせずに、イメージで覚えるといい。この単語は拳法の『構え』と同じさ」
「えっ、構え!?マジか彩花先輩!……あ!なんか解かる気がしてきた!」
彩花の驚異的な指導力により、撃沈寸前だった二人の集中力が見事に蘇っていく。
「素晴らしい手腕ですね、彩花先輩。教え方の論理的効率が私の計算を超えています」
水琴もメガネをくいっと押し上げ、感心したように頷いた。
「ふふ、お役に立てて良かったよ。大切な後輩たちの笑顔を守るためなら、僕にとってもこれくらい当然のことさ」
彩花は気品あふれる笑みを浮かべ、時子たち五人の姿を慈しむような目で見つめた。その眼光の奥に宿る冷徹な観察者の色に、誰一人として気づく者はいなかった。
彩花の完璧なレクチャーのおかげで、翌日の追試試験――理子と火燐は見事に『合格ラインオーバー』を果たし、無事に赤点を回避したのだった。
「「やったあああああぁぁぁっっ!!」」
放課後、中庭で追試の答案用紙を掲げ、抱き合って喜ぶ理子と火燐。
「これで……これでウチらもクリスマス・フェスティバルに参加できるで!!」
「おうよ!ケーキ食いまくり、ツリー見まくりだぜ!」
「ふふ、本当によかったねぇ、二人とも!」
時子も自分のことのように喜び、パチパチと拍手を送る。
「まったく、今回は彩花先輩のおかげですね。次回からは私の方で日常的に学習計画を立てさせますからね」
水琴が胸を張りつつ釘を刺すが、二人の耳には届いていない。
「よーし!祝勝会代わりに、これから部活の冬稽古、気合入れて行くぞー!」
火燐が拳を突き上げ、理子も「おうっ!」と応じた。
鳳凰学園大学の冬の部活は、各部活とも冬の体力作りのための「合同トレーニング」が名物となっていた。
運動場では、少林寺拳法部前副主将の火燐を中心に、運動部の生徒たちが熱気あふれる声を上げてランニングを行っている。
「ファイトー!イッパーツ!」
「火燐ちゃん、元気だなぁ……」
時子がグラウンドの端で見守る中、火燐は持ち前の怪力と体力を活かし、男子生徒をも置き去りにしてダッシュを繰り返していた。
「へへっ、赤点も回避したし、今のあたしは絶好調だぜーっ!」
火燐が爽やかな汗を流し、笑顔でポーズを決める。
(……それにしても、さっきから走るたびに風が当たるだけで、皮膚がヒリヒリと痛むのに……なぜか奥の方から変な熱が上がってきて敏感になってるな……。これも水琴のマッサージのせいか?)
火燐は少しだけ違和感を覚えつつも、それを深く考えずにおおらかに笑い飛ばした。
「……あいつ、相変わらずバカみたいにタフやな」
理子が笑いながら、自分の右手をギュッと握りしめる。昨日の硬直が嘘のように、今はスムーズに動いている。
(彩花先輩の言う通りやった。ウチらの体調がおかしかったんは、単に疲れが溜まってただけや。昨日みたいに時子や水琴とバカ騒ぎして、しっかり休んで気合入れ直せば、なーんも問題ない!)
少女たちは、自分たちの身体を蝕む恐ろしい「魔法少女の代償」を、完璧に『単なる一時的な過労』として脳内で処理し終えていた。
青空の下で笑い合う五人の少女たち。
陽光を浴びるその姿は、どこからどう見ても、輝かしい青春を送るごく普通の女子大学生そのものであった。
冬の澄み渡る青空の下、少女たちの絶叫と笑顔が響き渡る。
その光景を――校舎の三階、生徒会室の窓辺から見下ろしていた嵐彩花は、手にした紅茶のカップを静かに傾けながら、冷ややかな瞳を細めていた。
「……フフ。必死に抗い、日常に固執する姿……実に滑稽で、哀れで、素晴らしいよ」
彩花は手帳を開き、ペンの先で少女たちの適合率データをチェックする。
『被検体・美輪火燐:肉体崩壊フェーズ2へ移行(傷の治りの遅延および触覚・神経の過敏化による痛みと快感の錯乱を確認)』
『被検体全員:精神的安寧度、極大』
『代償に対する認識の不可逆的誤固定、完了』
『同調率:八十五パーセントを突破』
「絶望が深ければ深いほど、咲き誇る絶望の華は美しい。……せいぜい笑っていなさい、少女たち」
彩花が薄く笑うと、ポケットの中で小さな不気味な通信音が鳴った。
『……監査者様。被検体の自我消去および裏の核との融合プロセス、最終段階に入りました。バフォメット・コアの同調準備、完了いたしました』
彩花は手帳を静かに閉じると、冷ややかな満足感を瞳に宿した。
「……そう。風花アイシャへの切ない恋心と執着を極限まで高めた彼の魂は、最高の核になってくれたよ。……それじゃあ、最高のクリスマス・プレゼントの準備に取りかかるとしようか」
彩花は紅茶を飲み干すと、振り返ることもなく、暗い影の差す生徒会室の奥へと消えていった。
一見平和で賑やかな冬の日常の裏側で、少女たちを地獄へ引きずり落とし、一人の少年の存在を永遠に消し去るカウントダウンは、一秒、また一秒と確実にゼロに向かって刻まれていたのだった――。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
むぅ、理子と火燐が追試ですか……勉強しましょうね〜。名前を書かず提出してしまった記憶が蘇りながら作成してしまいました。
そして時子……赤点取らなかったのか……以外です。いつも責め側の火燐が受けになってしまった……ヮ(゜д゜)ォ!
魔法少女たちの運命が今後どうなっていくのか、ぜひ見届けていただけると幸いです!
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