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6 どの道を選ぶ?(後)

悪役令嬢や聖女が登場してくる話が大好きです。

読んでいるうちに楽しくなって、自分でも書いてみたくなり挑戦しています。


折り返し地点を無事に過ぎ、ゴールが見えてきました。


『小説家でなろう』で初めて書いた小説で読みにくいところが多々あるかもしれませんが、あきれずに最後までお付き合いしていただけたらと願っています。


よろしくお願いします!

 閉じ込められて4日目。

 唯一お嬢様と会える時間である家庭教師の講義の最中、公爵夫人の到着の知らせがあり、私とお嬢様は玄関ホールへ向かっていた。

 

 ホールの方から公爵様の驚く声が聞こえた。

「ヒルデガルド……、ジェニー! それにシリウスまで! なんで一緒に??」


 母の名前を聞いて私は走り出した。お嬢様も続く。

 ホールに着くとヒルデガルド様が旅のコートを優雅に脱ぎ終えたところだった。


「私の親友が結婚するというのでお祝いしたくてお招きしたのよ」

「結婚?? ジェニーとシリウスが?!」


 ヒルデガルド様の後ろにいたコンスタンティン辺境伯様が進み出る。


「久しぶりだな、ヴィルヘルム! おまえのおかげでこんな素晴らしい女性と巡り会えたよ」

「私のおかげとはどういうことだ?」

「王都の有能な薬師を辺境伯領へ異動させるように働きかけてくれたのはおまえだと、薬種研究所から聞いているが……?」


 ヒルデガルド様が大きな声で言った。


「立ち話もなんですから、お客様を案内して差し上げて。

 ジェニーはミリアムの母親なのだから同室でいいわよね。積もる話もあるでしょうし。

 シリウスはヴィルヘルムとお茶でもどうかしら?」


 お嬢様がヒルデガルド様に駆け寄り、抱きついた。

 私も母のところへ歩み寄る。


「ミリアム、元気そうで良かったわ!」とにっこりした母は、顔を寄せると「もう大丈夫よ」と小さな声でささやいた。


 


   ◇ ◇ ◇

  



 私の使っている客間に入るなり「いじめられてる感じはないわね。それから養女の話はどういうことなの? 経過を説明してちょうだい」と母がてきぱきと言った。


 お母さん、変わらないなあと思った私が「フフッ」と笑うと、それを見て母もにっこりした。


「あなたもずいぶん雰囲気が変わったと思ったけれど、こうしてふたりきりになるといつものミリアムね。つらいことはなかった?」


「つらいことなんて! お嬢様も同じメイド仲間のミーナもベラもとても優しくて、頼りになって! 

 私を守ってくれたのよ!」


「それは良かった! ではお茶でもいただきながら、積もる話でもしましょうか」


 母とお茶を飲んでるなんて信じられないけれど、現実。


「公爵様と会うの……、その、辛くなかった?」と聞いてしまってから、はっとする。

 あれ、これ、どこまで私知ってて良いところ??


「古い使用人の誰かから話を聞いたの?

 そうねぇ、もう会わないとは決めていたけど、時薬ね。会ってみたらもう大丈夫だった!

 母親になったということとシリウスの存在も大きいのかもね」


「なんで、お母さんから出ていったの?」


「それは……、ミリアム、誰から聞いたの? その話」


 冷や汗だらだら出てきそう。


「ま、古い噂としていろいろ聞いちゃったか! 

 ヴィルヘルムを愛してたからかな?

 私は対等な関係でいたかった。公爵令息に対しての言葉にしてはおかしいかもしれないけれど、お互いを思いやって補い合って生きていきたかった。

 彼の負担ばかりが大きくなってしまい、それができなくなったから、私から離れた」


「そういう考え方もあるんだね」

 私はジョイとのことを重ね合わせて考えた。今は私が負担になっているばかり……。

 

「あなたには勧めないわよ。いいのよあなたはそのままで。

 でも、公爵令嬢になるのはいくら血のつながりがあるからって、話の筋的に気になるのよね。

 養女になるの1年後の話だったはず……」


 は? お母さん、何?

 私のびっくり顔を見て母は笑った。

「こっちの話よ、気にしなさんな」


「えっと、血のつながりがあるって何? お母さんから聞いたことないんだけど」

「えっ、ばれたんじゃないの?? だから、養女なんじゃ?」

「ばれてないよ、まだ!」

「えっ、まだ?  ん、ミリアム? じゃ、なんで? 知ってるの?」


 私はどうごまかせばいいかわからなくなり、うなずく。


「私は知ってるよ。でも本当なのか信じきれてはいない。お母さんから何も聞いていなかったから。

 公爵様もまだ知らないはず。だけど、私のことを大切にしてくれたから、何かしら思っていることはあるのかも……と思う」


「なら、なんで養女の話が?」

「ヒルデガルド様から聞いていないの? 私とジークフリート殿下のこと?」


「えっ、そっちも1年前倒しで話が進んでるの??」


 母も『フラワーフェスティバル』という小説を知っている??

 前世の記憶がある人??


 母にせっつかれて、ジークフリート殿下とのこと、すぐにトレド伯爵家から養女の申し入れがあり、その話を知った公爵がローエングリムの養女にすると決めたことを話した。


「じゃあ、自分の娘だからってわけじゃないのね。もう、あの男は!!」


 私も聞きたいことがある。


「辺境伯様と結婚って本当?」


「本当よ、安心して。

 あなたは辺境伯令嬢として王子と一緒になれるから!  

 それにシリウスは薬師になることも認めてくれるの。王子もそうでしょう?」


「うん、応援してくれるとは言ってた」


「今、あなたの前にはふたつの道がある。ローエングリム家かコンスタンティン家か」

読んで下さりありがとうございます。

次も頑張ります!

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