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番外編 その後
◼️第七話「返ってきた金」
夜。
老人は静かな部屋でうつむいていた。
テーブルの上には空になった通帳。
「……すまない。」
妻の写真に向かって、小さく頭を下げる。
「手術代まで……なくしてしまった。」
ため息だけが部屋に響く。
その時。
ピンポーン。
家のチャイムが鳴る。
老人はゆっくり立ち上がり、玄関を開けた。
「どちら様……?」
誰もいない。
首をかしげる。
ふと足元を見る。
一つの封筒が置かれていた。
「……?」
拾い上げる。
中を開く。
そこには、大量の札束。
なくした金額と、まったく同じ金だった。
老人は震える。
「な……なんで……。」
封筒の中には、一枚だけ紙が入っていた。
「大切な人を、守れ。」
たった、それだけ。
老人の目から涙があふれる。
「ありがとう……。」
「本当に……ありがとう……。」
その頃。
橋の下。
政宗は静かに木刀の手入れをしていた。
ユウキが尋ねる。
「昨日の夜、どこへ行ってたの?」
政宗は手を止めない。
「少し、忘れ物を返しにな。」
「?」
ユウキは首をかしげる。
政宗は何も語らない。
夜風だけが静かに吹いていた。




