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第7話 知らない方が悪いって、そんな理不尽な……

 こんにちは、町屋太郎です。

 俺は今、シュマに抱きつかれています。

 正直、鎧が痛いので離れてほしいです。


「つまり、タロウ様は『死ぬたびにスキルが増える』ということでして?」

「そうですね。ちなみに今は13個です」


 俺はスキルウィンドウを開いてシュマに見せる。


=========<スキルウィンドウ>=========

1.死者蘇生

 死んだ時点・地点で蘇生する

2.死亡回数表示

 「今まで何回死んだか」を表示する

3.危機察知

 「自分が死ぬ直前」に「自分が死ぬ」事が分かる

4.死因記憶

 「自分がどうやって死んだか」が記録される

5.指弾強化

 右手の人差し指でモノを弾くときだけ、パワーがもの凄くアップする

6.骨密度強化

 骨が強くなって、骨折しにくくなる

7.包丁研磨

 包丁の切れ味を極限まで研ぎ上げることができる

8.三枚おろし

 魚を完璧に三枚おろしにできる

9.盛り付け

 料理の盛り付けを完璧に出来る(味はそのままである)

10.料理人(SR)

 料理に関連する技能を完全にマスターする

11.石拾い

 良い感じの石を見つけられる

12.枝拾い:NEW!!

 良い感じの枝を見つけられる

13.落ち穂拾い:NEW!!

 良い感じの草を見つけられる

=============================


「すごく多いですね。でも、何というか……」

「しょぼいだろ」

「……そんなことは言っていませんわ」

「表情にでてます」

「~~~!!」


 シュマは兜を被った。


「ちなみに、シュマのスキルはどんな感じなんですか?」

「……あまり人に見せるものではありませんが、タロウ様なら良いでしょう。お見せいたしますね」


===============================

毒系スキルツリー

1.毒使い

この世界に存在する毒を扱うことができる。

扱える毒の種類はこのスキルの習熟度によって変化する。

2.精神汚染

対象となった人物を「混乱」状態にする

この効果時間はスキルの熟練度により変化する

(初期値:1秒。最終:10秒)

3.病をもたらす者

対象となった人物を「任意の病気」にすることができる

対象と出来る人物はスキルの熟練度により変化する

(初期値:1人。最終:10人)


偽証系スキル

1.嘘使い

自分が付いた嘘を嘘と認識されにくくする

2.偽証者

自分の嘘を相手に信じさせる事ができる

相手に嘘を見破られた場合、このスキルは10秒間再使用することが出来ない

3.世界を騙す者

自身が付いた嘘を一定時間、現実にすることができる

この効果時間はスキルの熟練度により変化する

(初期値1秒。最終10秒)


格闘系スキル

1.体術使い

徒手空拳で戦う場合、その習熟度に応じてそのダメージ増加させる

※初期値は+30%(最終値は+100%)

2.剣術使い

刃物を用いて戦う場合、その習熟度に応じてダメージを増加させる

※初期値は+30%(最終値は+100%)

3.頂に立ちし者

武器の有無を問わず、このスキルの習熟度に応じてダメージを増加させる

※初期値+100%(最終値は+500%)


特殊スキル

リミッターオフ

10秒間、全スキルの効果が100倍になる

ただし、このスキルに対してこのスキルを適用することは出来ない

この効果終了後、20秒間身動きがとれなくなる

===============================


「うお、格好いい! 厨二感満載!!」

「妾からしたら、変なスキルを組み合わせてドラゴンを瞬殺したタロウ様の方が格好いいですわ」


 シュマが俺の腕を抱きしめる。

 腕が変な音をしている。

 まぁ、死ねば治るからいっか。

 あ、折れた。


「ごめんなさいタロウ様! 妾、昔から力が強くて!!」

「とりあえず死んでくるわ」

「なんでっ!?」

「死ねば治るから」

「意味が分かりませんわよ!?」

「そういうスキルだから」

「……このあたりは骨折に効く魔法薬に出来る薬草が採れるので、簡単に死なないでくださいませんこと?」

「え~、めんどうくせ~。まぁいいか。スキル発動<落ち穂拾い>」


 何で「石拾い」「枝拾い」と来て、急に「落ち穂拾い」って絵画の名前になったんだろ。


<ちょうど、芸術特集を見たところだったんです>


 お前には聞いてない。


「シュマ、これで薬つくれるのか?」

「えぇ、貸してくださいませ」


 そう言うとシュマは剣で薬草を細かく刻み、水に浸した。


「とても苦いですが、一気に飲んでくださいませ」

「……すんげー変な色」


 黒やら金やら緑やらが混じった意味不明な液体。

 俺はそれを左手で受け取り、一気に呷る。


「くっっっっっっそ、まっっっっっっずぅぅぅぅぅぅぅぅっぅぅぅ!! 死ぬかと思ったぞ」

「タロウ様はその程度では死なないでしょ」

「……まぁ、そうだけどさ」


 見ると右腕は元通りになっている。

 何これ、やばい薬?

 即効性ありすぎない?

 ま、えっか。


「ところでシュマ? 聞いてもいいかな?」

「何でしょうか、タロウ様」

「その『様』ってなに?」


 シュマが首をかしげる。

 可愛い。

 鎧を着てなければもっと可愛いんだろうな……。


「我が国では、ドラゴンを倒したものは王族と結ばれる定め」

「同性だったら?」

「……話の腰を折らないでいただけまして? タロウ様は伴侶となる人物を愛称で呼ぶと言う結婚の申し込みを行いました。そして、夫婦でドラゴンを倒すという婚姻の儀式も終えています。そのため、タロウ様は私(・)の旦那様ということになりますわ」


 聞いてないよ?


<知らない方が悪いですよ?>


 教えとけよ……。

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