第3話 スキルを組み合わせろって、そんな理不尽な……
こんにちは、町屋太郎です。
俺は今、引き続き獣にモグモグされています。
「……なんか慣れてきたから、今のうちにスキルでも確認しておくか。多分、今回は45秒くらいは生きられるだろ。<スキルウィンドウオープン>」
=========<スキルウィンドウ>=========
1.死者蘇生
死んだ時点・地点で蘇生する
2.死亡回数表示
「今まで何回死んだか」を表示する:現在8回
3.危機察知
「自分が死ぬ直前」に「自分が死ぬ」事が分かる
4.死因記憶
「自分がどうやって死んだか」が記録される
5.指弾強化
右手の人差し指でモノを弾くときだけ、パワーがもの凄くアップする
6.骨密度強化
骨が強くなって、骨折しにくくなる
7.包丁研磨
包丁の切れ味を極限まで研ぎ上げることができる
8.三枚おろし
魚を完璧に三枚おろしにできる
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「死亡回数表示いらなくね? スキルの個数と同じなんだから」
<……あっ!!>
「……やっぱアホだろ。まぁ良いか。さて、今回はどんなスキルを覚えられるのかなっと。そろそろ食べられるのも飽きてきたなぁ」
俺は9度目の絶命をした。
<『スキル:盛り付け』を獲得しました>
「ん~、いらね。と言うかあのアホ。もしかして神格低いのか? しょーもないスキルばっかじゃねーか。良いスキルを作らせて貰えないんだろ。アホだから」
<……ふぇぇ>
俺は10度目の絶命をした。
<『SRスキル:料理人』を獲得しました>
「っていうか、料理系のスキルばっかじゃねーか!!」
俺はそう叫び、獣の姿を見る。
すると、獣の体にさっきまでは見えなかった黒い線が見える。
「……これってまさか」
俺は頭の中で「牛肉の部位」が書かれた絵を思い出す。
その絵と、獣に入っている黒い線が一致しているように思える。
「食肉として解体できるって事か?」
飛びかかってくる獣を回避する。
何せいっぱい見たから、行動パターンが読めてきた。
俺は地面に落ちていた石を拾い、指で弾く。
<『スキル:骨密度強化』が発動しました。『スキル:指弾強化』が発動しました>
「……まぁ、大体こんな形だろ。でもって、後は『スキル発動! 包丁研磨』」
<『スキル:包丁研磨』が発動しました。石で作った刃物の切れ味を極限まで研ぎ上げます>
やはり「石包丁」という考え方をすることで、「包丁研磨」を使うことが出来たか。
思いつきだったけど、試してみて正解だったなぁ。
俺は「石包丁」を構える。
本来であればお米を摘み取る時にしか使えないが、スキルの恩恵で黒曜石レベルの切れ味になっているようだ。
「オレ、オマエ、バラシテ、クウ」
飛びかかってくる獣に対して、俺は「指弾強化」で強化されたデコピンを放つ。
それだけで獣は脳しんとうを起こして気絶をしたようだ。
「チヌキ、ソレカラ、バラシテ、ニク」
俺は、スキル「三枚おろし」を発動しようとした。
<『スキル:三枚おろし』は対象が魚に限定されます。よって、発動できません>
「……つ、つかえねー!!」
恐怖感を押し殺すためにしていた蛮族ムーブをやめ、俺は獣をバラしていく。
「……俺、何やってんだろ。なんかむかついてきたから、この肉を綺麗に並べてやる。『スキル発動! 盛り付け』」
その辺に落ちていた大きな石に、スーパーで売っている焼き肉セットのように綺麗に並べていく。
無駄に美味しそうである。
「…………何やってんだろ、俺」




