第2話 死んで覚えろって、そんな理不尽な……
こんにちは、町屋太郎です。
俺は今、空中散歩をしています。
「あ、の、ばかおんなぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~!!」
嘘です。
空中に放り出されて、地面にダイブしています。
紐無しバンジーってこわくね?
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
時間にして、多分30秒。
俺の体は地面に激突した。
「……死ぬかと思ったぜ」
俺は体を起こす。
見たところ、ケガひとつ無い。
<ちなみに太郎さんは死んでますよ。早速『スキル:死者蘇生』の効果が出たみたいですね>
頭の中に馬鹿の声が響く。
いつか絶対コイツを殴る。
俺はそう心に誓った。
<では記念すべき初めての『スキルガチャ』ですね。はい、ドン! 『スキル:死亡回数表示』を獲得しました。詳細は<スキルウィンドウ>にて確認してください>
「……めんどくさ。まぁ、試してみるか。<スキルウィンドウオープン>」
=========<スキルウィンドウ>=========
1.死者蘇生
死んだ時点・地点で蘇生する
2.死亡回数表示
「今まで何回死んだか」を表示する:現在2回
============================
「……地味に日本で死んだのもカウントされててウケる。――笑えねーよ」
<では、良い異世界ライフを!>
「……もう黙ってろよ。頼むから」
頭の中に響いていたアホの声が消えたので、俺は周囲を見回してみる。
周囲は森。
「……ラノベだと良い感じに街の側に行けるのに、現実はこんなもんか。まぁ、アホのやることだからしゃーないか」
<アホとは何ですか、アホとは>
「さてと。とりあえず、街でも目指すか。どっち行けばいいかわからん。歩き続けてれば、どっかには着くだろ」
その辺に落ちていた木の棒を放り投げる。
その先端が向いた方へ歩き出す。
――そして、その30秒後に俺は死んだ。
<『スキル:危機察知』を獲得しました>
<『スキル:死因記憶』を獲得しました>
「獣に食われて死んで、生き返って喰われてって、『デスループ』じゃねーか!! ぎゃぁあぁぁぁぁぁああああ!!」
<『スキル:指弾強化』を獲得しました>
<『スキル:骨密度強化』を獲得しました>
「使えないスキルばっかじゃねーか!! ぎゃあぁぁぁぁあ!!」
<『スキル:危機察知』が発動しました。5秒後に獣に食べられて死亡します>
「知ってるぅううううう!! ぐはぁっ!!」
<『スキル:包丁研磨』を獲得しました>
<『スキル:三枚おろし』を獲得しました>
……なんか、慣れてきた。




