第14話 さぁ、仕事だ
「おいぃ!? バカ上司!! なんでアレを出撃させたんだよっ!! 世界滅ぶだろ!! ふざけんなよ」
「そのとき出来る最高戦力で問題を解決する。それだけの事だ。あと、減俸1割な」
「賞与に手を出すのは反則だろっ!?」
白一色の部屋。
天使2人は話し合いをしていた。
「お前らは、相変わらずうるせーな。ぶっ殺すぞ」
「……帰ってきたのですか」
アレと呼ばれたのは、アフロヘヤーの天使。
太郎達と戦い、帰還し、上司への報告に現れた。
「面倒くせぇからさっさと報告して、髪の毛を切らせてもらうぞ。もう、焦げ焦げだから切っちまった方がはえーからな」
「あなたがそんなになるとは。タロウ・マチヤはそれほど強いのですか」
「雑魚だ」
「えっ!?」
部下の天使が驚いた声を上げる。
「クソ雑魚ナメクジだ。だが、スキルの使い方が上手すぎる。オレサマに何度も殺されながら、オレサマの隙でも観察してたんだろ。全く、しょーもねースキルで自爆させられちまったぜ」
「それがその髪なのですか」
「あぁ、めんどくせぇったらありゃしねぇ。一国を滅ぼす雷を浴びた訳だからな。咄嗟に、異空間に雷を逃がさなきゃオレサマでも死んでたぜ」
「……」
報告を聞いていた上司の天使は何か考えているような表情を浮かべる。
そして、作業標準書を机の引き出しから取り出し確認する。
「作業標準書には『天使長の指示により、問題対象物の除去を行う事。その際、天使を派遣し、問題が解決できるかを確認する。問題解決が不可能、もしくは困難な場合には上長へ報告し、指示を仰ぐこと』とある。やむを得ないか。私は天使長様へ報告に向かう。お前達は仕事に戻れ」
「はい」
「へいへーい」
二人は退出する。
「お前はどう思う? 実際に対峙した感想としては」
「言っただろ、『雑魚』だって。だが、割と厄介だ。個人的にはおもしれー奴だと思うぞ」
「お前がそんな評価するなど珍しいな」
「それくれーおもしれーって事だ」
そう言って、相手の背中を強く何度も叩いた。
「……痛いですよ」
「デスクワークのしすぎで猫背にでもなってんだろ。お前もたまには現場作業した方が良いぜ」
「事務作業ができる者が居なくなりますよ」
「はっ!! ちげぇねえな」
「全く、なんでお前と同期なんだか」
「たまたま誕生日が近かっただけだろ。どうだ? 久しぶりに、飲みに行くか?」
「……とりあえず、髪の毛を切りに行きなさい」
そして、二人は拳をぶつけ合わせてお互いの持ち場へと戻っていった。




