性欲とファンタジーと
眞子さまと小室圭さんのご成婚の話が世に出たのをきっかけに、皇室というものや天皇制ってものについて色々考えた。
天皇制(ここでは現憲法下の皇室の話なので「天皇制」を使う)……どう考えても制度が破綻してる。
この気付きを、ファンタジー世界に落とし込んだお話を書き始めた。
閑話休題、Googleドキュメントで小説をかいてるのだが、これやっぱり良いな。
履歴ってのがあるんだけど、いま確認したら一番古い履歴が2018年5月ってある。
まあ、それはおいといて。
この当時の私は、なろうで書き始めたお話に、いつものように行き詰っていた。
いまは、私が物語を作る動機は、結婚できなかった後悔が原因だったのだろうと考えているのだが 、当時はそんなことも考えず、いきおいに任せて突っ走っていた。
もちろん、面白いものを届けたいって想いもあったし、設定厨であるわたし(能力は足りない)が考えたお話はどうだって想いもあったが、同時に主人公と自己を重ね合わせて、主人公というキャラに性的な欲望まで投影していた。
その証拠にお玉さんという、調理器具であるおたま《レードル》に自我を与えた上に、ヒト型にまでして合体したり、メインヒロインの一人って位置づけだった新しいキャラと、連れ込み宿に入っている。
この辺で、性欲が爆発してノクターンに行ったりしてた。
日本の皇室の未来をベースにしたおはなしも、おさえきれない欲望に引っ張られているので、主人公はプレイボーイって設定だ。
主人公自身は現在の皇族にも皇室関係者にも近づかない。ただ、その姉が新たな皇室を創設する側に立つため、当事者ではない立場から、その一部始終を見届ける物語として考えていた。
日本神話で言えば天照大神と同じような立ち位置の人物と同じ魔力パターンを持つことがわかり 、男継が途絶えた皇室を排し、新たな皇室を創設するさまを傍らで見ているって感じで考えてた。
男継が途絶えた時に、皇家を簒奪するのが小〇圭さんをモデルにしたキャラだった。
以下は一話目。
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題名:遠征から帰ると皇弟になっていた件
―――ジャウェイン皇国
そこは大陸の東南にある大きな半島の先に位置しており、神話に伝わる建国からはすでに三千年の時を刻んだ 世界最古の国の一つである。
又、二百五十年ほど前に人類圏拡大の為に結成されたユール連邦に最初から参画している 連邦を構成する主要四か国のうちの一つでもあった。
北側から西側に掛けては穏やかな内海に面しており、そこに張り巡らされた航路を通じてユール連邦内の他の国々と交易を続け、経済は安定している。
一方、東側から南側にかけての外海側は 高い山脈と入り組んだ海岸線に守られており、自然という要塞によって外敵からの侵入が防がれている。
その為、この国はこの世界で最も安全な国と、国内外から称えられている。
そんな歴史と地政学上の特徴をもつジャウェイン皇国なのだが、現在の政治形態は少しややこしい。
三千年もの長い間、連綿と続く血流を受け継いできた皇帝が元首として君臨してはいるものの、ユール連邦への参画を機に、皇帝が持っていた権力の殆どを議会に委譲してしまっていた。その所為で 現在は皇国とは名ばかりの、その実は共和国と言って良い政治形態をとっているのである。
このような政治形態に移行した要因は、ユール連邦を創設するにあたってのタイミングや、その当時のパワーバランスなど、様々な要因が折り重なった結果であったが、最終的には平和と安定を手に入れるために、多くの裁量権を放棄した当時のジャウェイン皇国皇帝の英断だったと、今は多くの国民から 絶大な支持を得ている。
ともあれ政治体制の実質的な変化に伴い、皇帝の権力は薄れてしまっていた。そして権威だけが残ったその後の皇帝は、皇国という国 そのものを体現する者、すなわち平和と安全の象徴のような存在になっていったのだった。
そういう状況だからだろうか、皇国でのごくごく一般的な考え方である一夫一妻制に合わせるように、その後しばらくして後宮が作られなくなり、さらには、先々代の御代からは皇后を一人しか迎えいれなくなってしまっていた。
皇国の国民は皇帝の私生活が己たちとそう変わらぬ事を好ましいとは考えてはいたが、このような状態は連綿と続く皇位継承に潜在的な問題を突きつけている事は理解しており、市井でもたびたび皇位継承問題が話題に上るようになっていた………。
そんな国、ジャウェイン皇国の片田舎、隣国バルディマーク王国との国境近くにあるリンミネンという小さな町で、ある男が最後の荷物である一冊の本を鞄に入れ、旅支度を整え終えた。
男の名前はエルンスト・リンミネン。長身で知的な容姿を持つ黒髪の青年である。
成人したばかりであるエルンストは、名前からもわかるようにこの町との結びつきが強い。そう、この街を治める男爵家に生まれた跡取りであった。
だが、男爵家の跡取りという立場から考えると少し奇妙に見える。なぜなら エルンストの前にある旅の荷物は、厚手の外套とその上に置かれた肩掛け鞄、その二つだけだったからだ。
国境の町・リンミネンからエルンストが向かうこの国の首都コトカまでの距離を考えると、たとえ 途中から船に乗るとは言え少なすぎるだろう。旅慣れた商人だとしても、もう少し荷物は必要だろう。ましてや成人したての貴族の荷物としては、あまりにも不自然だった。
外套を纏い鞄を肩に掛けたエルンストは、暫くの間 仮住まいしていた、この家の玄関に向かいながら、自分と並んで歩く家主に向かって声をかけた。
「姉さん、俺はこんなところで終わるつもりは無い。必ず出世し、金と力を手に入れてみせる。そして爵位を取り戻し、あの家を奪い返して見せる。だから後の事は……」
「あとはあたしに任せてお前は行きな。学校では今まで通り、上を目指して勉強すればいい。借金はあたしがぼちぼち返済しておいてやるよ。もしかしたら、アーネスが出世するより先に、あたしが家を取り返してるかもしれないけどね」
喋り方は粗野だが、その見た目には品の良さを漂わせる家主の女、エルンストの姉のイリス・リンミネンが優しい眼差しを向け、アーネスという黒髪の青年の愛称を口にしながら、嘯くようにそう言い放ってエルンストを送り出した。
こうしてエルンストは首都にある士官学校に入る為に、住み慣れた故郷の町を旅立ったのだった。
町の北西にある隣国の港町・テーレまでは馬車で二日、テーレから首都・コトカまでが船で五日。その間もエルンストはそれまで己が過ごしてきた時と同じように、カバンにしまい込んだ本を取り出し、頁をめくり続ける。
この世界では本は貴重品であるため、好んで馬車の中や 船の上で読む者は少ない。いや、普通は読まないと断言していい。だが エルンストは跳ねる馬車の中でも、揺れる船の上でも、それまでと同じように寝る間も惜しむように本を読み続けていた。
―――エルンストが物心がついた時から頁をめくり続けている本がある。
接収されてしまったが、リンミネン家に代々引き継がれてきた古い屋敷で見つけた本。
巻末には何故か最初から『エルンスト』と自分の名前が書かれていた本。
物語を読み進め最後の頁に栞紐を挟んだとしても、翌日には新たな頁が追加され栞紐が真ん中に移動している不思議な本。
あるいは栞紐を挟まず、翌日を迎えたなら、新たな物語が写し出されている本。
表紙も中身も不思議な素材で出来ており、汚れず、破れず、背表紙からは紛失防止の千切れない鎖が伸びている。
この不思議な本こそがエルンストの知識の源であり、未来への導であった。
この本が写し出す実在した偉人の物語を読んで歴史を覚え、見習い魔術師の物語を読んで魔法を覚え、エルンストは士官学校に無償で招待される程の知識を修めたのだ。
この本を小さい頃から読み続けていたからこそ、知恵を蓄え 理を学び、魔法においてはすでにそこいらの魔法使いよりも扱いが上手くなっていた。
そんな本を片手に抱えながら、エルンスト・リンミネンが五日の間過ごした船を降りると、目の前には皇女の婚約の噂に湧くジャウェイン皇国の首都・コトカの華やかな街並みが広がっていた。
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こじつけかも知れないが、自分を重ね合わせることに危うさを感じていたからか、三人称視点の物語だ。
それと、主人公エルンストの愛称はアーネスにしてる。
これは毒者だったわたしが、当時の「淡海の海」の感想に「左兵衛尉」なんて読めないし誰が誰かわからんって書きこんだのをベースにしたパロディって意味がある。
誰が誰だか分からないのに面白いなら、米国のニックネームも本名とかけ離れてる場合があるってのを採用してエルンストに愛称ってのを付けたのだが、このアーネスって設定は個人的には面白いとおもってる。
ちなみにあれだぞ、いちおう異伝が発表されるより前にプロットは…アチラハ 傑作 センナキコト。
エッセイは次を最後にして、しばらくこの話の続きをちゃんと書いていこうと思う。
ちなみに目々典侍の正式な読み方はなろうでは記述して無いはず。私はみじかく「めめのすけ」と読んでる。




